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第1492回 渡鳥って

   ⭐️   再投稿
①https://jp.123rf.com/photo_19867043_渡り鳥.htmlより引用の渡鳥のイメージのイラスト

   私たちの年齢で、渡鳥といいますと、子供の頃から馴染みのある春先に日本に繁殖のために帰ってきて、民間の軒先に営巣する夏鳥のツバメを想い起こしますが、いまの子供さんや、若い方の中には、ビルが立ち並ぶ都会に住んでおられて、ツバメの巣を見たことなんかなさそうで、なおかつツバメのあの独特な飛行の姿も存じない方も多いです。ツバメが一番身近な渡鳥であると思っていても、そのツバメすら知らない人が増えている中、いま一度、渡鳥とはどんな鳥なのか紹介します。

http://kawasemi.main.jp/research/tubame/answer2.htmlより引用の夏鳥のツバメの渡りルート

   渡鳥には基本的に分別しますと、海の向こうからやってくる「夏鳥」と「冬鳥」に、日本の国内の寒暖の季節を往き来する「漂鳥」、渡りの途中に立ち寄る「旅鳥」、何らかの理由で渡りのコースを外れ辿り着いた「迷鳥」の五つに分かれます。馴染みの②の図のツバメは、繁殖期を日本で迎えるために、春先に産まれ故郷に帰ってきます。フィリピンやベトナム、マレーシア、インドネシア等遠く南の方から、距離にしておよそ二千~五千kmにもなります。最初はオスが飛来してきます。

③http://torimiyuyu2008.web.fc2.com/magamo-h.htmより引用のマガモの渡り

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④-2.https://japaneseclass.jp/trends/about/旅鳥より引用の旅鳥のイラスト

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   渡鳥には「夏鳥」と「冬鳥」だけでなく、国内の寒暖の地を往き来する渡鳥もいます。それが「漂鳥」の④-1.の写真のヒヨドリです。かつてはこのように渡りをしている野鳥でしたが、今では環境の変化から「留鳥」として生息するものと、このように寒冷地から温暖地に渡る二通りの種がいます。また、④-2.のイラストは渡りの途中で、休息地として日本に立ち寄る「旅鳥」です。繁殖も越冬もしません。日本で春と秋、南北への移動途中に見られます。旅鳥はシギ・チドリ類がいます。

⑤-1.https://www.bun-ichi.co.jp/tabid/57/pdid/17545-201110/Default.aspxより引用の迷鳥の例

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⑤-2.https://www.google.co.jp/amp/s/sdknz610.exblog.jp/amp/240110720/より引用のスズメの渡り

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   ⑤-1.のイラストにある写真の野鳥は、日本では生息しない野鳥ばかりです。まだまだこの他にも沢山の野鳥がいますが、このように渡りの途中で、台風などの嵐や、なんらかの理由で鳥類の方位システムが狂ってしまったと考えられます。⑤-2.の写真のスズメの渡りは、おかしいと思われる方も多いと思いますが、スズメの中には、なんらかの理由で、渡りをする集団がいます。足環調査の結果、新潟県で標識放鳥され七羽が岡山県で、三羽が高知県で発見された事実があります。

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