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第1672回 琉球の野鳥 ⑴

①https://www.photolibrary.jp/img623/244998_5694933.htmlより引用の琉球のイラスト

   沖縄とその周辺の生き物といいますと、まずはハブという猛毒の毒蛇がいて、島固有種のイリオモテヤマネコやヤンバルテナガコガネ、ケナガネズミ、オキナワアオガエル、リュウキュウヤマガメ、リュウキュウヤマガメなどがいます。ちょうどオーストラリアやニュージーランドはたまたガラパゴス諸島のような変わった生き物の宝庫といえます。本土にはない環境を持ち合わせているリュウキュウ。そんな他には中々見れない珍しい野鳥がリュウキュウには沢山いると思われます。

②-1.https://www.birdfan.net/2019/05/24/70859/より引用のつがいのシマアジ(手前がオス、奥がメス共に体長約38㌢)

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②-2.https://www.birdfan.net/2013/08/02/23794/より引用のカラスバト(体長約40㌢)

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   ②-1.の写真はシマアジと言っても魚ではなく、「縞味」と漢字表記します。食べたら味が良かったと名前が由来します。日本では渡りの途中に飛来する旅鳥ですが、北海道で少数が繁殖し、南方の八重山列島で少数が越冬します。②-2.のカラスバトは本州中部以南、四国、九州、伊豆諸島、隠岐、沖縄諸島、五島列島、薩南諸島に生息する留鳥です。ハトの中で身体が大きな割にカラスバトは、例外的に人間に対する警戒心が非常に強いハトは他には見当たらないほど、強いといいます。

③-1.https://ebird.org/species/whgpig1?siteLanguage=jaより引用のズアカアオバト(体長の35㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2011/06/24/15245/より引用のリュウキュウヨシゴイ(体長約40㌢)

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   ③-1.のズアカアオバトは生息地では留鳥であり、屋久島から沖縄本島までに亜種ズアカアオバト、先島諸島(宮古列島、八重山列島)に亜種チュウダイズアカアオバトが分布します。本土のアオバトより少し大きいです。③-2.のリュウキュウヨシゴイは地域によっては冬季に南下して越冬します。奄美群島以南の南西諸島に周年生息いたします留鳥です。リュウキュウアオバトは頭に、また、リュウキュウヨシゴイは顔の一部が赤くなるという琉球ならではの日焼けした様な特徴あり。

④-1.https://www.birdfan.net/2018/08/03/64205/より引用のアカガシラサギ(体長約45㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2011/11/11/16981/より引用のムラサキサギ(体長約84㌢)

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   琉球にはサギが多いです。④-1.はアカガシラサギです。越冬のため主に南西諸島に少数飛来する冬鳥です。集団繁殖地を形成します。しばしば他種と混成でコロニーを作ります。雄が巣材を集めメスが竹林などの樹上に巣を作ります。④-2.はムラサキサギです。亜種ムラサキサギが八重山列島に周年生息します留鳥ですが生息数は少なく、西表島、石垣島で繁殖記録があり、春秋の渡りの時期に、主に西日本で見られることもあります。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2020/10/09/80216/より引用のヘラサギ(体長約86㌢)

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 ⑤-2.https://www.birdfan.net/2019/06/14/71430/より引用のクロツラヘラサギ(体長約74㌢)

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   この項のサギは珍鳥中の珍鳥です。⑤-1.のヘラサギは数少ない冬鳥として、北海道から南西諸島まで各地で記録があります。雄の方がやや大きく、クチバシがへらの形をしています。しゃもじのようなクチバシは魚を捕まえるために進化したもので、嘴を水中で左右に振りながら歩き、触れた魚やエビ、カニ、カ エルなどを捕まえて食べます。また⑤-2.のクロツラヘラサギとつかず離れずの生活をしていることが多く,ヘラサギクロツラヘラサギを同時に観察できることが多いです。

⑥-1.https://www.birdfan.net/2012/04/20/18473/より引用のヤンバルクイナ(体長約30㌢)

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⑥-2.http://mamipoko2.jugem.jp/?eid=110#gsc.tab=0より引用のリュウキュウヒクイナ(体長約23㌢)

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   サギの仲間が多いなかやはり琉球の鳥といえば、⑥-1.のヤンバルクイナと思います。沖縄島北部の大宜味村、国頭村、東村の固有種です。1978年に与那覇岳で山階鳥類研究所員に発見されました。日本の野鳥の中でも飛ばない進化を選んだ鳥としても有名です。方言名のアガチーはせかせか歩くの意で、ヤマドゥイは山鳥の意、またシジャドウイがあります。⑥-2.はヒクイナの亜種リュウキュウヒクイナです。沖縄県内に生息します。茂みに潜り込んでおり、姿をみる機会の少ない鳥です。

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