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第1957回 秋の鳥の俳句

①https://www.photolibrary.jp/img413/225151_4004500.htmlより引用の秋の鳥のイラスト

   秋の鳥のイメージは私にとっては物寂しいことが多いです。春は迎えの季節でもあります。日本で生まれた渡鳥たちがたくましく成長して、その生まれ故郷で、繁殖期を迎え、子育てをして、自分もそうであった幼鳥を引き連れ、越冬のために南の国に旅立つのです。その代表的な鳥がツバメです。その見返りとして、水鳥であるカモがやってくるのですが、カモたちは水辺の鳥なので、その場所まで出向かないといけないのです。そんなことより、やはり身の周りにいてくれる身近な鳥がいなくなるのは寂しいものです。しかし、秋には秋の鳥でしかない色んな特徴があると思います。

②-1.https://igakanko.net/?p=83より引用の松尾芭蕉(江戸時代前期の俳諧師)

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②-2.https://sakamono.blog.ss-blog.jp/2019-11-15より引用の稲穂の米を食べ、茶畑に逃げ込む群れスズメ

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   ⑴  松尾芭蕉
『 稲雀(いなすずめ)茶の木畠や逃げ処 』
季語:稲雀(秋)
意味:稲が実った田んぼで雀の群れがその稲穂をねらっている。人が追うと一斉に群れをなして逃げて茶畑に隠れる

③-1.https://www.library.sumida.tokyo.jp/info;jsessionid=104E03CFA2958E50A6E2EDBBB9E83B33?0&pid=3472より引用の日本の俳人小林一茶

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③-2.http://t-kondoh.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-e976.htmlより引用の木の幹を突くアカゲラ(体長約24㌢)

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   ⑵  小林一茶
『 木啄のけいこにたたく柱哉 』
季語:木啄(キツツキ/秋)
意味:キツツキが稽古に叩いているような柱であることだ
※  キツツキが柱に穴をあけている光景を、太鼓などの稽古に例えた一茶らしい一句

④-1.https://blogtag.ameba.jp/news/%E5%8D%8A%E4%BA%95%E6%A1%83%E6%B0%B4より引用の小説家半井桃水

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④-2.https://entame-lab.com/mukudori-taigun/より引用の群れで葉っぱを食べるムクドリ(体長約24㌢) 

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   ⑶  桃水
『 椋鳥(むくどり)や枝に来るほど木の葉散る 』
季語:椋鳥(秋)
意味:椋鳥よ、お前たちが渡ってきて枝にとまるほど木の葉が散っていく

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/rokubungi.exblog.jp/amp/239908482/より引用の俳人川端茅舎

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⑤-2.https://xn--bdkya3c.xyz/archives/258より引用のツバメの渡りのイラスト

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   川端茅舎
『 身をほそめとぶ帰燕(きえん)あり月の空 』
季語:帰燕(秋)
意味:身を細めて飛んで帰っていくツバメがいる。あの月の空に

⑥-1.https://yeahscars.com/haijin/kikaku/より引用の俳人宝井其角

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⑥-2.https://www.kurashi-no-hotorisya.jp/blog/4seasons-things/72seasonal-signs/sign14.htmlより引用の真下から見上げた雁の群れ 

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   ⑸  其角
『 雁の腹見すかす空や船の上 』
季語:雁(秋)
意味:船の上から見上げると、雁のお腹が見えるような空であることだ                                                 ※  雁は秋になると北の国から越冬のため飛来するのを、こちらは旅の途中で見上げていました

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