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第1243回 メシアン『鳥のカタログ』 ⑴

①https://blog.goo.ne.jp/nakagawakenichi/c/428fdbc1abd46a449a322d5cc40ecbacより引用の『鳥のカタログ』の五線譜

   ポータルクラシック音楽の「鳥のカタログ」は、オリヴィエ・メシアンが作曲したピアノ独奏曲であり、全七巻十三曲から構成されています。1952年に作曲されたフルートとピアノのための「クロツグミ(黒鶫)」を始めとして、ピアノと管弦楽のための「鳥たちの目覚め」(1953年)と「異国の鳥たち」(1956年)、そして長大なピアノ独奏曲「鳥のカタログ」などで、ひとつの新しい時代に突入したといえます。「鳥のカタログ」は1956年の9〜10月に作曲され、完成は1958年になりました。

②-1.https://www.pinterest.jp/pin/146789269093852559/より引用のキバシガラス(体長約37〜39㌢)

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②-2.https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/10/a14ea53071c822a0102c2d4f51250da1.jpgより引用のキガシラコウライウグイス(体長約26㌢)

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②-3.https://mobile.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/4524.html?transfer=pc_to_mobile&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jpより引用のイソヒヨドリのつがい(左がメス、右がオス共に体長約25㌢)

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   「鳥のカタログ」はフランスの特定の地方の代表的な鳥の名を標題にした作品です。全七巻十三曲から構成され、総演奏時間は約三時間三十分と大規模かつ長大です。もともとメシアンは鳥の鳴き声を聴いて、彼らを最高の音楽家と思い、譜面に起こし、彼なりの方向で曲にしたのが「鳥のカタログ」です。第一巻最初の曲はキバシガラスです。最初は鳥の鳴き声ではなく、切り立った山の風景、印象から始まります。第二曲目はキガシラコウライウグイスです。エピソードがあります。

   コウライウグイスは日本に於いては、昔からの文献にウグイスのことを言ったものですが、このキガシラコウライウグイスも全く日本のウグイスとは別物です。しかし、このキガシラコウライウグイスはメシアンの奥様と大変深い関係があり、因みにこの曲の題名は「ロリオ」と発音しますが、メシアンの奥様も素晴らしいピアニストのロリオさんと言う名前でした。キガラシコウライウグイスの鳴き声は非常に爽やかで、心地よい響きらしいです。「高麗」がフランスに生息しています。

   私が一番嬉しかったメシアンの「鳥のカタログ」七巻全十三局のうちのひとつの三曲目が、日本の私のほん身近な存在であるイソヒヨドリであることに感動します。鳴き声の遠く通る澄んだ声と、雌雄ともにさえずる数少ない野鳥のイソヒヨドリがまるで日本代表としてこの中に参加しているなんて素晴らしく思います。曲の出だしは激しい出だしはプロシャ・ブルーとサファイヤ・ブルーの上の絶壁を表しています。そのさえずりに対してヨーロッパアマツバメが反応するという物です。

③https://www.pinterest.ca/pin/7740630597817587/より引用のカオグロヒタキ(体長約12.5〜13㌢)

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   カオグロヒタキと『鶲』とつく限りはヒタキ科の仲間の日本三鳴鳥の一つのオオルリを思い浮かべます。また身体の色合いもルリビタキのような色合いをしています。全体的にヒタキ科の仲間はさえずりが上手なのできっとこのカオグロヒタキも上手だと思います。「鳥のカタログ」第二巻にはこのカオグロヒタキの一種にかけているような感じがします。あんまりこの鳥の情報がないのですが、カオグロヒタキは雌雄ともにさえずるようです。どんな独演会を聴かせているのでしょう。




















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