第1525回 酔っ払う鳥たち

①https://www.ac-illust.com/より引用の酔っ払う鳥のイラスト

   ある年に、英イングランドの学校で集団死しているのが見つかった鳥を解剖した結果、発酵した果実を食べたために酔っ払って衝突・墜落したことが死因とみられることが分かったようす。英カンブリア州では前年8月、小学校の敷地内で若いクロウタドリが十羽以上死んでいるのが見つかり、鳥の多くはひどい怪我を負っていたといいます。うち一羽だけは生きていましたが、翼をバタバタさせて、酔っ払いのように、足もとがまったく安定しなく、まるで悪酔いしているようみたいです。

②-1.https://www.google.co.jp/amp/s/naturenz.net/%3fp=1412&ampより引用のケレル(体長約51㌢)

②-2.https://www.google.co.jp/amp/s/naturenz.net/%3fp=1412&ampより引用のタライレの実

   イギリスで酔った野鳥はクロウタドリでしたが、この鳥だけではありません。②-1.の写真はニュージーランドに生息するケレルです。ケレルは柔らかい果実が大好物で、木から落ちた実もどんどん食べます。夏場などは、落ちた果実がしばらくたって自然発酵し、アルコール分を含んでいることも珍しくありませんが、そんなのおかまいなしで、この国の貴重な樹木の②-2.のタライレの実も直径1㌢を超える大きな果実を丸のみできる特技を持ち、種子を広く拡散してくれ植生しています。

③https://petpedia.net/article/890/rainbow_lorikeetより引用のゴシキセイガイインコ(体長約25〜30㌢)

   餌は花の蜜や花粉であり、蜜や花粉を食べるのに適した舌を持っています③の写真のゴシキセイガイインコは、オーストラリアの鳥で、春から夏にかけて日常的に酔っているようです。この鳥はしだれボア豆の木から発酵した深紅色の花の蜜を飲みます。 酔っ払うと、ゴシキセイガイインコは大きな酔っぱらいがあばれるような行動をして、泥酔状態のインコが次々と木や空中から路上に落下するという謎の現象が続いています。こうしたインコやオーストラリアの鳥は酔うのが好きです。

④https://jp.123rf.com/photo_90866926_庭の昆虫によって腐った果実%E3%80%82.htmlより引用の森の中の発酵した果実

   鳥が、熟れた柿や葡萄を食べて酔っ払うって本当なのかは、①の項に紹介させて頂いていますので分かると思います。身近なハシブトガラスがたまにご機嫌に、「カーカーカーカァ」って鳴いてるので不思議に思いましたら、やっぱり生ゴミの中にあった腐った④のような桃を食べて、発酵してアルコール化した果汁によったみたいです。酔っ払った鳥たちは、人と同じように脚をとられて、まともに歩けず、悪酔いするとひっくり返ってしまいます。飛び上がっても落下してしまいます。

⑤-1.twitterより引用の猿酒

⑤-2.https://www.birdfan.net/2018/02/09/59734/より引用のミサゴ(体長約55〜63㌢)

⑤-3.https://karapaia.com/archives/52297395.htmlより引用のミサゴが獲物を隠して発酵したミサゴ寿司

   人が酔っ払う時は、醸造所で人が酵母を使って材料の穀物や果実を発酵させて、お酒にいたします。⑤-1.の猿酒は伐採された木の幹の穴とか、古木の祠に、木の実や果実が溜まって、それが発酵したものを猿酒というらしいです。野生の猿がこのようなところに食物を貯蓄する習性はありませんが、いかにも猿が果実などを隠したように見えるのです。酔っ払いはしませんが、⑤-2.のミサゴが捕獲した魚を岩下か何かに隠しておいたのが発酵して、味が整い今のミサゴ寿司になりました。