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第1045回 冬でも繁殖できる野鳥

①https://ja.pngtree.com/freepng/osamu-winter-landscape-hand-painted-magpie-nesting_4117772.htmlより引用の冬の鳥の巣イラスト

   第1029回の野鳥がつがいになって巣作りをする項で、ドバトキジバトといった鳩の仲間は繁殖期間が長くて、冬以外の季節の約8〜9ヶ月間時期にすると、三月から十一月の間に繁殖期間があるため、多い時はその期間に三回は繁殖すると、自分で書いた時に、そういえば水鳥の仲間には、寒い冬の季節にも繁殖できる種がいることを思い出し調べてみますと、身近な野鳥やそうではない野鳥の種を入れて、二種の水鳥がいることを確認し、大変な子育てをするものだと感心しました。

②https://www.google.co.jp/amp/s/kurokawaseiryu.exblog.jp/amp/26610970/より引用のカワウの求愛ディスプレイ(左側がオス)

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   ②の写真のカワウは日本では主として本州、四国、九州に繁殖地があり、留鳥または漂鳥として生息します。しかし北日本では夏鳥となり、決して寒さに強い水鳥ではありません。冬でも餌となるのはほとんど魚類で、潜水して捕食します。夏場でも潜水して捕食後、ずぶ濡れになってしまった翼を集団で広げて日干ししている姿は、黒い雨合羽を広げた様です。写真は求愛行動で、繁殖期のオスが、相手のメスに対して求愛ダンスを踊った後、巣材を渡してメスがうけて、つがい成立。

③http://www.asahi.com/special/news/articles/TKY201305170318.html?ref=rssより引用の冬のカワウの子育て

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   またこのカワウは水鳥で、しかも(あしゆび)が全蹼というすべてが水掻きにも関わらず、木の枝にも止まれて、また③の写真のように樹上に営巣することができます。そんなカワウはコロニーを水辺に形成し繁殖を行ないます。コロニーとは同種の集団繁殖営巣で、時には鷺の仲間と混じってコロニーを形成します。カワウがなぜ冬に子育てを可能にするのかは、冬場は潜水時間を効率よく短縮し、採餌できる能力をもち、潜水時には体温を急上昇させて、体温を調整しているからです。

④https://digiphoto.at.webry.info/202002/article_2.htmlより引用のカワガラスの求愛ディスプレイ(右側がオス)

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   この④の写真はカワガラスのつがいです。カラスと名が付きますがカラスの仲間ではありません。またカワガラスは水掻きも無いのに、この小さな身体で渓流の激しい流れの中でも、泳ぐことができたり、潜水することもできます。また川底を歩く離れ技も披露します。普段は水上の岩の上を跳び走り、採餌をしています。姿形は同じ渓流の森林に生息しているミソサザイとよく似ています。ほかの野鳥に比べて繁殖を始めるのが早く、12月頃からオスがさえずり縄張り宣言し繁殖します。

⑤https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32218000552より引用の冬のカワガラスの子育て

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   綺麗な水のかなり急な流れのある場所が、カワガラスの生息条件です。水深の浅い部分では、水底をしっかりと掴んで歩きながら餌を探します。そんな忍者のようなカワガラスの繁殖期間は2〜6月とされています。カワウに比べると期間は短いですが、まだまだ寒いこの二月に繁殖するわけです。まだ雪が十分残っている二月に、巣材のミズゴケを運んで、⑤のような巣作りをつがいで行います。カワガラスの餌が、水生昆虫のため、他の野鳥より早く繁殖活動に入ることができます。

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