第1092回 鳥の骨格
①https://tabepro.jp/15987より引用の鶏の骨付きもも肉
私たちの周りで生き物の骨を見る割合の高いものは、煮魚や焼き魚を食べた後の魚の骨が一番多くみているはずで、続いて多いのが、フライドチキンやクリスマスの時のローストチキンです。そして三倍目があばら骨付きビーフといったところでしょうか。身近な鳥の骨はローストチキンやフライドチキンは飛ぶことの出来ない鶏の骨なので、意外とももの骨はがっしりしています。この項では、私たちが憧れる自由に空を飛ぶことの出来る鳥たちの骨はどうなっているか紹介します。
②https://ja.m.wikipedia.org/wiki/鳥類の体の構造より引用の鳥の骨格
②のイラストは鳩の骨格を示した模式図です。順に説明していきますと、1. 頭骨 2. 頸椎 3. 叉骨 4. 烏口骨 5. 肋骨の鉤状突起 6. 竜骨突起 7. 膝蓋骨
8. 跗蹠骨 (足根中足骨) 9. 趾(あしゆび) 10. 脛骨
11. 腓骨 12. 大腿骨 13. 坐骨 14. 恥骨 15. 腸骨
16. 尾骨 17. 尾端骨 18. 複合仙骨 19. 肩甲骨 20. 腰椎 21. 上腕骨 22. 尺骨 23. 橈骨 24. 腕骨 25. 中手骨 26. 指 27. 小翼 となります。鳥類の骨および骨格は飛翔に対して高度に適応していて、大応力に耐える強度を持ち、かつ非常に軽量です。
③-1.http://www3.famille.ne.jp/~ochi/kaisetsu-01/05-te-ashi.htmlより引用の鳥の骨の仕組み
⑴人と⑵鳥の体重に対する骨の割合は、⑴18% ⑵5% 体重に対する胸の筋肉は⑴1% ⑵25% 手首の骨数 ⑴8% ⑵2% 掌の骨数 ⑴5% ⑵ 1 鳥の骨は哺乳類より燐酸カルシウムを多く含むので軽くて丈夫で、③の写真のように骨髄のない中空構造です。三角形を組み合わせたトラス構造なので軽くて丈夫。ハイタカの骨の割合は全体重の11%、羽の全重量より軽い。同様にハクトウワシ6.7%、270g(羽は700g)、ハト4.4%(頭骨0.2%)、
ヤマセミ40g(13%)、体重2kgのグンカンドリは110g(羽より軽い)。鶏6.5%(固形分80%、水分20%)
③-2.https://ja.m.wikipedia.org/wiki/トラスより引用
トラス構造とは、③-2.の写真のよう、軽量化のため、骨は中空。強度を保つためトラス状の補強構造になっています。ペンギンやダチョウなど飛べない鳥の骨には中空構造は見られません。人より骨折しやすいが、回復も早く、旧日本海軍のゼロ戦は軽量で堅牢な機体でした。
鳥の骨をヒントにしたという説も
④https://www.google.co.jp/amp/s/www.nanigoto.net/entry/2018/12/22/083212/ampより引用の鳥の頸椎
頭蓋骨を調べると重量は体重の1%ほどで、極度に薄いですが、相互に癒合していることと、内部に筋交があることで強い力を付与されています。ペリカンの頭蓋骨は28g(長さ42cm) 骨格重量の比率(%)は象が25% 人 18% 兎 9% ガン 13.3%
ヤマセミ 13% 鶏 11.7% ハイタカ 11% スズメ 8.4% ミソサザイ 7.1% フクロウ 7% ハクトウワシ 6.7% グンカンドリ 5.5% ハシボソガラス 5.0% ハト 4.4%となり、ここでも兎やガンなどを除くと、飛べない生き物の比率は高いです。
頸椎(首)の骨の数は、魚類 0 両生類 1 哺乳類
(キリンでも七個)(ミツユビナマケモノ科九個、マナティ科、ホフマンナマケモノ六個) 7 爬虫類 8
獣脚類(肉食恐竜) 9~10 インコ ハシボソガラス鳥類最少 11 ハチドリ、セキセイインコ、ハシブトガラス 12 鳩 12~13 アマツバメ ヨタカ スズガモ 13 フクロウ、キジ、ニワトリ、バリケン、エミュー スズメ目(除くヒロハシ科)、ワタリガラス 14 クイナ科 14~15 ステゴサウルス 15 ミフウズラ科 アホウドリ トキ セグロカモメ ハヤブサ科、アヒル 15 タカ科 14~17 鴨 ダチョウ 16 タンチョウ ペリカン科 17 ノガン科 16~17 オナガガモ 17~18 カツオドリ科、ダイサギ、ガチョウ 18 鴨 雁 ~19 マメンチサウルス(草食恐竜の竜脚類) 19 フラミンゴ 19 サギ 16~20 ツル科 19~20 ウ科 20 コハクチョウ オオハクチョウ 23 コブハクチョウ 鳥類最多 25
エラスモサウルス(首長竜)史上最多 79
地上や水上に適応した鳥類では頸椎数が多いです。ヒトの首の骨は真っ直ぐですが、普通の鳥ではS字にカーブしています。ヒトは首を伸ばせないが、鳥は伸びます。
⑤http://www3.famille.ne.jp/~ochi/kaisetsu-01/05-te-ashi.htmlより引用の鳥の翼の骨格
飛行する鳥にとって、翼を支える骨は⑴腕の骨と⑵指の骨です。鳥は⑴が主、⑵は中指です。コウモリとなると⑴が半々、⑵が中指から小指。翼竜は⑴従 ⑵薬指となります。鳥類の前指は第一指、第二指、第三指の三本で、ペンギンは第一指が退化し、エミューは一本指です。1.鳥類と2.哺乳類において、指骨式は❶第一指 1. 2本 2. 2本 ❷第二指は双方ともそれぞれ3本ずつ ❸第三指 1. 4本 2. 3本 ❹第四指 1. 5本 2. 3本 ❺第五指 1.無し 2. 3本となります。
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