第1795回 シラサギって
①https://maidonanews.jp/article/14029559より引用の「白鷺城」こと姫路城
①の写真は兵庫県姫路市の「白鷺城」こと姫路城です。「白鷺城」といいましたら、お城ではこの姫路城しかありませんが、鳥の中でシラサギと呼ばれている水辺の鳥は果たして白鷺城のようにひとつでしょうか。またシラサギも含まれるサギと呼ばれる鳥はそれこそひとつではなく、複数いるのが当たり前です。またサギというの一瞬の鳥の名前ではなく、いわゆる『総称』と呼ばれるもので、「カラス」や「キツツキ」などの鳥の名前ではなく、鳥の『総称』であります。シラサギとは…
②-1.https://www.birdfan.net/2012/09/28/19912/より引用の左がダイサギ(体長約89㌢)と右がコサギ(体長約61㌢)
②-2.https://www.birdfan.net/2019/05/17/70650/より引用のチュウサギ(体長約68㌢)
率直にいいますと、カラスやキツツキは『総称』で、クロカラスや、シロキツツキというような『中称』はありません。いきなりハシブトガラスとかコゲラとかの個種の名前になります。このシラサギは『中称』で、何種類かがその白いサギの体型をみて「シラサギ」と呼んでいるのです。その呼び方が出来た時代には鳥の図鑑もなかったことだろうし、そんなに鳥の呼び名も今のようにこまめにつけられていなかったと思います。さて私たちが身近に見ている「シラサギ」とは何か。
③http://www.tokyo-park.or.jp/nature/hachijo/creature/detail/0337.htmlより引用のチュウダイサギ(体長約80〜100㌢)
良く身近に見ただけで「シラサギ」とわかるのは三種います。②-1.には親子のように見えるダイサギとコサギ、②-2.はダイサギとコサギの間の兄貴分のようなチュウサギの三種です。漂鳥であるダイサギとコサギの二種がよく見かける「シラサギ」で、この二種に加えて③の夏鳥であるチュウサギの大、中、小という名前を合わせて三種の「シラサギ」です。この三種の「シラサギ」はどこでは観察しても、四季を通じ観察しても「シラサギ」として白い「サギ」の仲間達であります。
④-1.http://www.cec-web.co.jp/column/bird/bird56.htmlより引用の左が冬羽と右が夏羽のアマサギ(体長約50㌢)
④-2.https://zukan.com/jbirds/internal15501より引用の日本のサギでは最大のアオサギ(体長約93㌢)
総称の「サギ」で比較的によく見かける身近な「シラサギ」体型の「サギ」の仲間に、④-1.の世界的に一番生息数の多いアマサギと④-2.の日本の「サギ」の仲間で最大級の大きさを誇るアオサギの二種がいます。アマサギは夏鳥として日本にやってくる時には、写真の右のような頭部から頸部にかけて飴色の夏羽仕様ですが、渡りの直前には左の個体のように冬羽に換羽して「シラサギ」となります。この写真のように白くてもアマサギです。残念ながらアオサギは年中白くなりません。
⑤-1.https://www.birdfan.net/2016/01/08/39681/より引用の左が黒い、右が白いクロサギ(体長約62㌢)
⑤-2.https://zukan.com/jbirds/internal15501より引用のカラシラサギ(体長約65㌢)
④のアマサギと同じように「シラサギ」は「シラサギ」でも時期によってはそうではない「サギ」もいますし、この⑤-1.の写真のように左が黒い、右が白いクロサギが写っています。これは生活域が異なるかららしいです。白浜に住まうクロサギは身体が白く、岩礁に住まう種は黒くその名前の通りクロサギです。また普段は日本の鳥でない迷鳥や稀な冬鳥である⑤-2.のカラシラサギも写真のように白いので、この「サギ」を見ましたら、判りづらいくて「シラサギ」と思ってしまいます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?