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第1409回 この鳥は日本の鳥かな

①-1.http://speedbird.air-nifty.com/speedbird911/2007/06/post_d9d8.htmlより引用の謎の鳥

①-2.https://www.anuhea.info/birds-hawaii/california-quail.htmlより引用のカンムリウズラ(体長約24〜26㌢)

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   ネットで日本の鳥らしくないのに、学名や英名に日本の冠が付いている野鳥や、反対に日本の野鳥と思っていても日本の鳥でないことがあったりと、なにせ鳥の殆どが空を飛ぶことが出来る生き物なので、それを踏まえて昔の人が判断することなんて出来なかったと思います。①-1.のイラストの鳥は南九州の延岡の駅で見かけた野鳥をスケッチしたのですが、どういう経過からか、この鳥の正体はアメリカカリフォルニアに生息するカンムリウズラです。籠抜けか迷鳥か、どちらかです。

②-1.https://www.birdfan.net/2018/10/05/65252/より引用のミゾゴイ(体長約49㌢)

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②-2.https://www.birdfan.net/2018/10/05/65252/より引用のカラスバト(体長約40㌢)

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②-3.https://www.birdfan.net/2019/03/22/69110/より引用のカンムリウミスズメ(体長約24㌢)

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   これから紹介致します野鳥たちは日本国内でもそんなに見かけることがない種たちです。②-1.のミゾゴイは時々テレビなんかのメディアで紹介されるので有名ですが、かつては迷鳥と言われましたが、日本だけで繁殖し、最近では越冬まで国内でするといいます。②-2.カラスバトドバトの中にこれに似たような種がありますが別物。また②-3.のカンムリウミスズメは主に北海道の海域にしか見えないらしいですが、カラスバトとともに両種は、日本およびその周辺でしか生息しません。

③-1.https://www.birdfan.net/2017/01/27/49497/より引用のウミウ(体長約84㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2015/06/12/35705/より引用のノジコ(体長約14㌢)

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   ミゾゴイカラスバトカンムリウミスズメたちのように、あまり日本には馴染みの薄い野鳥に対して、日本らしい野鳥のひとつに③-1.のウミウがいます。皆さんもご存知のように、岐阜県長良川で有名な鵜飼に使われているのがこのウミウです。やはり日本やその近辺にしか生息しない、日本の鳥らしいと私は思います。また、③-2.のノジコも日本には夏鳥です。お隣の国の韓国あたりに越冬するらしいですが、繁殖地は日本でしかしない野鳥です。つまり生まれ故郷が日本なのです。

④-1.https://www.birdfan.net/2014/07/11/29321/より引用のコジュリン(体長約14㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2018/11/02/65848/より引用のトキ(体長約76.5㌢)

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   また、この④-1.の黒覆面のコジュリンも日本の本州中部より北部で夏鳥とか、熊本県に局地的に留鳥とか、本当に一時のプロレスの謎の覆面男みたいな印象で、まだユリカモメの夏羽の黒覆面の方が皆さんもご存知だと思います。しかし日本でこの種の標本を作成したからと、英名に日本が入ります。標本で英名に日本の名を馳せているのは、④-2.のトキの方が有名です。学名もニッポニア日本と付いており、学術的にも認められているトキはやはり日本の象徴の代表だと思います。

⑤-1.https://www.birdfan.net/pg/kind/ord17/fam1724/spe172417/より引用のイカル(体長約23㌢)

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⑤-2.https://www.birdfan.net/2019/06/21/71655/より引用のヒヨドリ(体長約28㌢)

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   この項に紹介いたします二種の野鳥は、有名な古文書にその野鳥の名前が記載されていますので、遠くの昔から日本に定着している馴染みのある鳥ばかりです。⑤-1.のイカルは『日本書紀』にもなを馳せ、聞きなしの「月日星」は有名です。イカルの漢字は「鵤」で、奈良県斑鳩の漢字を当てはめるの誤用です。⑤-2.のヒヨドリは古文書の『玉葉』にその名が、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて執筆された、日本の公家九条兼実の日記に貴族や公家に飼鳥として可愛いがられました。

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