見出し画像

第1057回 鳥の用語の解説 ⑴

①http://www.qsr.mlit.go.jp/turuta/d5009_torizukan/yougo.htmlより引用のイラスト

   鳥類の最大の魅力は誰もが羨む飛ぶことが出来ると言うことです。最も特徴的な翼は腕が変化した物で、手の骨は一つに纏り、指はありません。空を飛ぶために骨は軽量化され、肺には「気嚢(きのう)」と呼ばれる独自の仕組みが備わっています。外から見てよくわかる羽根の生え代わりと、成長の様子、図鑑でよく見る「種類」の分類についての用語を解説したいと思います。この頃は羽の生え代わりと、成長の様子や図鑑でよく見る「種類」の分類についての用語を解説していきます。

②http://www.birds.dicis.net/learnmoreaboutbirds/informationsaboutform.htmlより引用の鳥類の翼のイラスト

画像1

   ⑴換羽(かんう)→季節や成長に応じて鳥の羽が生え変わること。成長に伴って羽が抜け替わるときは、第○回換羽と呼ばれます。成鳥の場合は年に二回、夏の繁殖期と冬の非繁殖期の間に換羽をします。見た目が大きく変わることもありますが、ほとんど変わらない種類もあります。⑵夏羽(なつば)→夏は多くの鳥にとって繁殖期なので、羽は目立つ派手な色に変わります。基本的には派手な色になるのはオスだけで、メスは地味なままです(タマシギは別)。⑶冬羽(ふゆば)→非繁殖期である冬の羽は、夏羽に比べて地味な傾向になります。それは冬の寒さに耐える為に羽毛の量や厚みが増えてきます。その為、冬は丸々と太ったような姿に見えることになります。⑷エクリプス羽→カモ類で繁殖期を過ぎたオスが、地味な姿に変化した状態です。オスはエクリプス羽になると、メスと見分けがつかないほど地味な姿になります。⑸飾り羽(かざりば)→鳥の頭、首、胸などに生える長い羽です。繁殖期にオスが自分を美しく目立たせる意味があります。⑹冠羽(かんう)→頭頂に生えるトサカのような羽毛のことです。オスもメスも持っている種類もいれば、繁殖期にオスだけが生やす種類もいます。

③http://worldstaff.hatenablog.com/entry/20150105/1420428570より引用の鳥の育児

画像2

   ⑺ヒナ→生まれてから、羽毛が生えてくるまでの間の鳥のことを指します。或いは巣から出る前の幼い鳥のことを指す場合もあります。⑻幼鳥(ようちょう)→一回目の羽の生え代わりが起こる前の鳥のことを指します。羽毛は生えていますが、親鳥とは全く違うモコモコの姿です。ヒナも幼鳥に含める場合があり、定義はあまり一貫していません。⑼若鳥(わかどり)→一回目の羽の生え代わりを経験した後の若い鳥です。親と似た姿になって、巣から出るようになります。もう飛べるようになりますが、まだしばらく親からエサをもらうことになります。すぐに大人になる種類もあれば、何年も若鳥の期間が続く種類もあります。⑽成鳥(せいちょう)→大人になった鳥のことを指します。この段階になると成長に伴って姿が変わることはありません。

④https://jp.123rf.com/photo_63113212_別の種類の鳥のイラスト%E3%80%82かわいい漫画の鳥%E3%80%82図.htmlより引用の鳥類の種類

画像3

   (11)目・科・属・種(もく・か・ぞく・しゅ)→生き物を分類するときの考え方で、ツバメの場合は「スズメ目ツバメ科ツバメ属ツバメ」となります。目>科>属の順で違いが大きく、名前が似ていても目が違うこともあります。例えばツバメに似たアマツバメという鳥がいますが、こちらは「アマツバメ目アマツバメ科アマツバメ属」で、
ツバメとアマツバメでは、スズメ(スズメ目)とカモ(カモ目)と同じぐらい違う鳥ということです。(12)亜種(あしゅ)→同じ種類の動物でも、地域ごとに違う特徴が見られる場合の呼び名です。例えばキジバトの場合、沖縄にはリュウキュウキジバトという亜種がいます。同じ種なので、違う亜種同士でも子供が生まれ、その子供も子を作れます。遠くに出かけたときには、普段見ている鳥の別亜種を見られることがあります。(13)アルビノ→遺伝子の異常で、生まれたときから体の色素が全くない突然変異体の呼び名です。体は真っ白で、目の色素もないため、血の色が透けて赤く見えます。目立ちすぎる上に、多くは体が弱いため、自然界では生き残るのが難しく、ほとんど見ることは出来ません。



   




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?