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第1975回 色んな鳥の趾 ⑴

①https://www.istockphoto.com/jp/search/2/image?より引用の鳥の趾のイラスト 

   人には手足に指があり、両手、両足の指はそれぞれ五本ずつあり、片手に五本、両手では十本、片足に五本、両足では十本、合計では20本の指があるわけですが、鳥には人間でいう腕がなく、空を飛ぶための翼になっていますので、人間でいいますと、脚の部分、すなわち趾(あしゆび)が二本あるだけとなります。さらに人間には片足の指は五本ありますが、鳥の祖先は五本ありましたが、今の鳥類の趾は基本的には①のタイトルイラストの様に四本しかなく、他には三本、二本もあります。

②-1.https://www.petsitter.co.jp/archives/17995/より引用の四趾足の鳥

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②-2.http://www3.famille.ne.jp/~ochi/bird/tancho.htmlより引用のタンチョウの趾

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②-3.https://ameblo.jp/u-pchan/entry-10059312602.htmlより引用のウコッケイの趾

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   ②の写真は一般的な木の枝に止まれる鳥です。 鳥→⑴  第一趾=後趾   ⑵  第二趾=内趾                           ⑶  第三趾=中趾   ⑷  第四趾=外趾
人の場合→⑴  =親指   ⑵  =人差し指   ⑶  =中指       ⑷  =薬指                                                                  スズメなど普通の鳥は第一趾だけ後ろに向き、他の三本は前を向いています。②-3.の写真のツルなどの枝に止まれない鳥は後趾が高い位置にあり、短い為です。その中には第一趾が全く退化した鳥もいるみたいです。②-3.の写真のウコッケイは、五趾の様に見えますが、第一趾が分岐しただけ。

③-1.http://satoubin.photo-web.cc/toriasi.htmより引用のコゲラの趾

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③-2.https://www.google.co.jp/amp/s/www.pinterest.com/amp/pin/435582595190861566/より引用の左が正足で右が対趾足のイラスト

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   キツツキ類の前向きの趾は③-1.の写真のように、第二趾と第三趾で、後ろ向きは第一趾と第四趾です。普通のキツツキは第四趾を上げた状態で垂直移動し、下げた状態で枝に止まります。ただし、③-2.の写真のように、ミツユビカモメミユビゲラミツユビカワセミでは第二趾を欠き、ミユビシギでは第一趾が退化してしまっています。シギ類では第一趾はありますが、例外としてありませんのが、ミユビシギセイタカシギです。また反対にチドリ類はないのですが、ケリタゲリにはあり、ダイゼンはある個体と無い個体もいます。③-3.の写真のダチョウは第三趾と第四趾の二本だけと世界唯一で、第四趾も小さい鳥の一種。

④https://jp.quora.com/%E9%B3%A5%E3%81%AE%E8%B6%B3%E3%81%AE%E6%8C%87%E3%81%AF%E4%BD%95%E6%9C%AC%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8Bより引用の色んな趾のタイプのイラスト

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   1.  対趾足→前後に二本ずつ(カッコウ科)
2.  外対趾足→第四趾が外側方を向く(キツツキ類)
3.  可変対趾足→第四趾が前後に動く
(フクロウ類、ミサゴ)
4.  変対趾足→第一趾と第二趾が後ろ                    (キヌバネドリ目)
5.  皆前趾足→四本全部前(アマツバメ亜科)
6.  合趾足→趾の付け根が癒着(カワセミ類)
7.  半蹼足→水掻きが小さい
(サギ科、セイタカシギ科、シギ科、チドリ科)
8.  欠蹼足→水掻きの切れ込みが深い                    (シロアジサシ)
9.  蹼足→三趾間に水掻きがある
(ミズナギドリ目、アビ目、カモ目、カモメ科、
ウミスズメ科、フラミンゴ目、ペンギン目)
10.  全蹼足→四趾間に水掻きがある(ペリカン目)
11.  欠全蹼足→水掻きの切れ込みが深い
(グンカンドリ)
12.  瓣足(弁足)→ひれ状の弁がある
(カイツブリ目、オオバン属、ヒレアシシギ科)
13.正足(三前趾足)→最も典型的な趾
(多数の鳥、始祖鳥)
14.  二趾足→中趾と外趾の二本だけ(ダチョウのみ)

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/kawanori.exblog.jp/amp/23729465/より引用のミサゴの後ろ向きの第四趾

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⑤-2.http://diastataxy.jpn.org/img/tutudori/1311wm-0628t2s.jpgより引用のツツドリの対趾足

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⑤-3.https://seichoudoku.at.webry.info/201810/article_3.htmlより引用のグンカンドリの第四趾を外側に向けた趾

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⑤-4.https://www.google.co.jp/amp/s/hitakijo.exblog.jp/amp/22380979/より引用のカワセミの合趾足のイラスト

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⑤-5.https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%90%E3%83%A1%E7%9B%AEより引用のアマツバメの皆前趾足

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   ⑤-1.の写真のミサゴは第四趾を後ろに向けることも出来ます。キツツキ類の外対趾足、カッコウ科(⑤-2.の写真はツツドリの対趾足)の第四趾は前に向けることもできます。フクロウは死ぬと前三本だが、キツツキは死んでも前二本といいます。
対趾足は枝に止まるための適応があります。⑤-3.の写真のグンカンドリの第四趾は前方と外側に向けることも出来ます。ネズミドリ類は皆前趾ですが、第一趾と第四趾は後ろにも向けられます。ウコッケイは第一趾が分岐し、見た目は五趾または六趾に見えるのはただ分岐しただけです。⑤-4.の写真のカワセミの合趾足は巣穴を掘るのに役立ちます。穴掘りの専門家モグラも五本の指が全部癒着しています。⑤-5.の皆前趾足のアマツバメ亜科などは、趾が全部前で岩等に趾を引っ掛けるだけのものです。ただしハリオアマツバメ亜科では前三後ろ一となっており、これはコウモリも同様。

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