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第1016回 千が付く鳥名は?

①https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/knkrm/entry-12123865282.htmlより引用の「烏」の漢字

   野鳥のことを日々つらつらと書き連ねているうちに気付けば千回を超えているのに気づき、洒落として、千という漢字が付く野鳥はどんな鳥だと思い浮かべてみましたら、なんともはやチシマウガラス(漢字表記:千島烏鴉)しか浮かびませんでした。『セン』で検索すると、後はセンニュウの仲間が当たりますが、センニュウは「仙入」で千には当たりません。その唯一ひとつが②の写真のチシマウガラスで、カラスかウのどちらでしょう。

チシマウガラス(体長約84㌢)

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   ①のタイトルの『烏』は二つの鳥を表す漢字であって、カラスは「鴉」とこの「烏」という字があてがわれ、対するウも「鵜」と「烏」があてがわれているからややこしくなっています。この二種は共に身体の色が黒くて、遠目に見ましたら黒くてすこし大きな鳥しか見えなくて「烏」なのかなと思います。更にチシマウガラスは全身が光沢のある黒い羽毛で被われ、黒いカラスのように見えることが和名の由来ですが、後ろにカラスって名前を付けられるとウでなくカラスかと思います。

③https://ja.m.wikipedia.org/wiki/カラスより「烏」で検索するとWikipediaではワタリガラス

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   「鳥」という字によく似た漢字の「烏」はなぜこの形態に落ち着いたのかと、以前に調べてみましたら、昔からカラスのように黒い鳥のことを〜カラスと名付けていたみたいです。このチシマウガラスをはじめに、ウミガラスカワガラスといった本来のカラスの仲間でない種をカラスと名付けています。カラスの仲間なのにカササギカケスオナガは黒くないので、カラスとは付きません。「烏」と名が付く野鳥は遠目に見ると身体が黒くて、黒い眼が分からず「鳥」ではないです。

④https://ja.m.wikipedia.org/wiki/カラスより引用の「烏」を『ウ』と発音した場合に出てくることわざ

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   「ウの真似をするカラス」ということわざには共通の漢字である「烏」は使われておらず「鵜の真似をする鴉」となり、はっきりウとカラスは別物となっています。そのことわざの意味は「カラスは同じ色の鳥だから、ウのように水中に潜って魚を取る真似をしたら溺れる」で、姿かたちは似ていても、カラスには水鳥のように水に潜って魚を獲る能力はありません。つまり能力もないのに、人の真似をして失敗することを意味することわざで、厳しくいうと「身の程を知れ」になります。

⑤http://redfinchjapanese.com/?action=kanji_dictionary&kanji=12006より引用の「鴰」の漢字

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   千の付く鳥名に関わる漢字を調べてみましたら、⑤のような「鴰」と漢字が当たりました。読みは音読みでカツ。日本ではあまり使われない漢字で「鶥鴰(ビカツ)」という鳥名はマナヅルらしく、その"らしく"というのは鶴に似た鳥となっているからマナヅルかどうかわからないです。また「鴰」の一文字で鳥の名前を表し、チシマウガラスから「烏」に始まり、この「鴰(カツ)」というのも野鳥のカラスの名前で何かの縁かもしれませんが「烏(カラス)」で始まり「鴰(カツ)」で終わりです。

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