見出し画像

第1111回 ツバメ(14回目)の危機

①https://www.kanaya440.com/bird-photo/ツバメの巣作り-2/より引用のツバメの巣作り

   ツバメは私から子供の頃は大阪市内と言えども、田んぼや畑があったので、近所には幾つものツバメの巣がありました。春になるとどこの家の会話にもツバメが登場し「今年も帰ってくるだろうか、また何羽子供を育てて南の国で冬を過ごすんだろうか、縁起物だから」とツバメを待ちわびています。私の父親は何十匹と野鳥を飼っておきながら、ツバメが玄関の軒先に営巣すると糞で玄関先が汚れると、非常にツバメに営巣されるのを嫌っていました。人により好き嫌いはある筈です。

②http://kawasemi.main.jp/research/tubame/answer2.htmlより引用のツバメの飛来

画像3

   ツバメは台湾やフィリピン、インドネシア、オーストラリアで越冬し、繁殖期を迎えるに当たって、生まれ故郷の日本に、三月中旬頃に帰って来ます。日本に帰ってくるのは一年前に産まれたつがい関係をもつ成鳥と、昨年に若鳥として初めての渡りを経験した繁殖経験のないオスです。まず初めにこれらのオスが生まれ故郷に到着して、様子伺いをするのです。そのあとつがい相手が到着し、また繁殖期を迎えたオスがつがいの相手を見つけるために、さえずりを披露するのです。

③https://ganref.jp/m/mukkun/portfolios/photo_detail/3323269より引用のフライングキャッチで虫を捕獲するツバメ

画像2

   ツバメがなぜ夏の渡鳥と言われ、生まれ故郷の日本と越冬地の南の国を往復するのかと言いますと、ツバメの主食は虫です。虫は虫でも地上にいる芋虫などや甲虫ではなく、空を飛んでいる羽虫を主に食べるのです。そのため主食の虫がいなくなると生きていけないのです。秋がきると、虫のいる南の国へと渡らざるを得ないのです。繁殖期には虫がいる生まれ故郷の日本で子育てができるのですが、日本では田んぼや畑が減少し、巣を作るのに適した家屋よりマンションが増えました。

④https://www.google.co.jp/amp/s/tenki.jp/amp/suppl/usagida/2016/03/13/10751.htmlより引用のツバメの子育て

画像3

   日本の昔ながらの家屋が少なくなって困っているのはツバメだけではありません。やはり私たちにとっては身近なスズメもまた日本の家屋に営巣して暮らしていたのです。時たまネットでは、ツバメの子育て中の営巣をスズメがのっとった映像を見かけます。まだスズメは民家を離れても、ツバメの巣や、スズメバチの空き巣、電柱の角柱の穴を使って映像できますが、ツバメは家屋の軒下にしか営巣出来ないのです。スズメは雑食ですが、ツバメは田畑の虫をたべるしかないのです。

⑤https://grapee.jp/90147より引用のツバメの越冬の渡り

画像4

   私はツバメが越冬のために生まれ故郷の日本を離れる時期が近づくと、⑤の写真のように、この年若鳥にまで成鳥した新しい家族や、親戚縁者かどうかわかりませんが、共に生まれ故郷で育てて育った仲間と共に越冬地のフィリピンや台湾など南の暖かい国に越冬するのです。この時期はまだ早い春の時期と違って穏やかな気候ではなく、台風とか、行くてを阻む天候がツバメたちに立ち塞がります。近年台風が大型化して、日本国内でも甚太な被害が出る中、ツバメは頑張って渡ります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?