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第670回 野鳥のクチバシの役割(後編)

①http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/musnat/animal/animalwatching-2.htmlより引用のイラスト

②長く下側に沿ったホウロクシギのクチバシ

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   この②の写真のホウロクシギはこのほかにもダイシャクシギと並んで、体長約60〜62㌢のシギの仲間としては大型の野鳥です。そのクチバシの長さは約19㌢で、身体の約30%以上がこの曲がった長いクチバシということになります。主に河口や海辺の干潟に生息して、数羽から数十羽の群れを形成します。ダイシャクシギと混群を形成することもある。干潟を歩き回って、長いクチバシを利用してカニやゴカイ等を捕食します。その時、この長いクチバシは砂の中で活躍します。

③長く上側に沿ったソリハシセイタカシギのクチバシ

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   ホウロクシギとは反対に上側に沿った長いクチバシを持つ③の写真のソリハシセイタカシギは体長約43㌢です。上に反ったクチバシは「モナリザの微笑みをもつ」と言われそうです。多様なソリハシセイタカシギは、細く上方に反ったクチバシを左右に振って歩き回って、浅瀬をさらい小さな甲殻類、昆虫類などを捕らえます。真っ直ぐで長いだけのクチバシよりも、②のホウロクシギやこの③のソリハシセイタカシギのクチバシのように、砂の中にいる獲物を捕らえるには便利です。

④サギの仲間ではないシャモジのようなクチバシのヘラサギ

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   以前に白鷺の仲間を調べていた時に此の④の写真のヘラサギはサギの仲間ではないことを知りました。あの身近なイソヒヨドリヒヨドリの仲間ではなくて、ツグミの仲間であるように、このヘラサギコウノトリの仲間です。特徴であるクチバシは黒くて長く、先端がシャモジ型をしています。これが名前の由来にもなっています。ヘラサギは、浅瀬でくちばしを水中に入れ、左右に振りながら歩き回り、獲物のが小魚、エビ、カニなどがクチバシに触れたら捕食出来て便利です。

⑤https://ja.m.wikipedia.org/wiki/イスカより引用のクチバシが斜に構えているイスカのクチバシ

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   ⑤の写真はイスカです。イスカの斜に構えたこのクチバシを見ると何故か、歯医者さんで治療して義歯を入れた時のよう噛み合わせが悪かった時のことを思い出します。何か違和感を感じてイスカが可哀想にも思ったりします。幼鳥の頃にはこのようなクチバシではなく、成鳥になるとクチバシもこうなるようです。この斜に構えたぐいちのクチバシの秘密は実は食性にあるのです。イスカの好物は松の実です。木の実は松ぼっくりにできるので、斜に構えたこのクチバシが便利です。

⑥https://jp.123rf.com/photo_78523029_カンムリキツツキ-dryocopus-pileatus-が木をくちばしでつつき、頭は、モーション-ブラー.htmlより引用のアカゲラのクチバシ

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   ⑥の写真はアカゲラを使いましたが、コゲラでもクマゲラでも良かったのです。いわゆるキツツキのクチバシがどのようになっているのかを知るためです。キツツキが堅い木の幹に穴をあける時には、1秒間に20回もクチバシで木を突きます。
その時キツツキが一回に受ける衝撃は、時速にして25kmで壁に頭をぶつけるくらいの大きさです。けれども、キツツキは頭痛や脳震盪を起こしたりはしません。長い舌をクッションにして、クチバシと脳を守ります。クチバシも硬いです。

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