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第1358回 リクエストの可愛いエナガ

①-1.https://amamoto.at.webry.info/201904/article_11.htmlより引用の18羽の「エナガ団子」

①-2.Twitterより引用の15羽の「メジロ押し」

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①-3.https://blog.goo.ne.jp/ringonosato_january/e/a3afeaef92a0e9b1e8af145de0d7e4b6より引用の20羽以上の「スズメの押しくら饅頭」

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   今回は私の記事によくスキを下さる方のどうしてもと言われますエナガの記事を頼まれまして、急遽挑戦した次第でございます。この①-1.のタイトル写真はエナガの幼鳥18羽による「エナガ団子」と呼ばれるもので、よく似た集まりにメジロの「メジロ押し」やスズメの「押しくら饅頭」があります。エナガの巣立ちは4月中旬から5月初旬がピークと言われています。よって、エナガ団子の見頃は4月中旬から5月初旬だと思います。この「エナガ団子」をご覧になるには、見晴らしのいい自然公園の木がある場所を重点的にさえずりはの「チーチー」「ツリリ」「ジュリリ」。地鳴きは「チュリリ」「ジュリリ」をチェックして、エナガがいるかどうかを期待するのが良いです。①-1.の「エナガ団子」は親戚縁者、近所様御一行を集めたような集団ですが、大体エナガの産卵数は7〜12個ということです。なぜ「エナガ団子」を形成するかといいますと、エナガは上記のようにたくさんの兄弟が生まれて来ます。巣立ちが済みますと、まだまだ飛べないし、空からの天敵から身を守る術のひとつとして、またエナガは、もともと、キクイタダキなどと同じように、日本では最も小さな野鳥の一つです。体が小さいと、必然的に体温の意地も難しくなります。現に、エナガの成鳥は、冬場、塒で眠るときには、6~7羽がヒナと同じように団子状態で寝ることも多いとかいいます。また①-2.の「メジロ押し」はエナガとはちょっと意味合いが違い、小鳥のメジロが木にとまる時、たくさん並び、体を押し合う習性があるところから、生まれた表現で、またことわざにもあります「メジロ押し」は物事が集中していたり、大勢の人が混み合い、隙間なく並ぶ様子のことを言ったものです。①-3.のスズメの「押しくら饅頭」は冬場によく起こる寒さ対策として行われる行為です。最大級は50羽以上の押しくらです。

②https://www.nature-engineer.com/entry/2018/12/23/080000より引用のエナガ(体長約14㌢)

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   ②の写真のエナガは日本では九州以北に留鳥または漂鳥として生息し、長距離の渡りはしません。一応体長は約14㌢とはなっていますが、何しろ漢字表記も示しますように「柄長」で、つまりエナガの長い尾羽を尺に見立ててみますと柄の部分にあたり「長い柄をした鳥」ということになります。また体長約14㌢の内の尾羽の長さは約7.5㌢といいますから、体長の半分以上はいわゆる尻尾ということになります。尻尾が長く、まん丸い顔の先っぽには、人でいいます処のおちょぼ口、つまり、鳥ですから黒くて短いクチバシとなります。

③-1.https://iroironatori.exblog.jp/28361883/より引用のやっぱり尾羽が長いエナガ

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③-2.http://nobotanelka.cocolog-nifty.com/torinokokoro/2021/04/post-075f4b.htmlより引用の飛行中のエナガ

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   ③-1.の写真を見やりましても、なるほど尾羽が長く、一番長い尾羽の長さは約8㌢にもなるようです。まん丸い顔には小さなクチバシ、クビは短く、身体はこれもまたまん丸で、身体の羽毛はふわふわ、何か小さなマスコットのようです。また、③-2.は飛行中のエナガです。餌を運んで来たらまず巣の近くの木にとまり、巣の方向へ飛び出しては元の枝に戻るという、ディスプレイ飛行がさかんに行い、また、翼を震わせながら蛾の様にゆっくりと滑空する「モスタイプ飛行」も見られました。またホバリングもする可愛い小鳥です。

④http://naosukesan.jugem.jp/?eid=291より引用のカラの混群に参加するエナガ

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   ④のイラストは寒い冬の時期に種を超えて、混群に参加して、小さなカラという鳥の仲間と、そのカラをいつも見ています同じ境遇の小鳥たちが協力しあう、餌探しの群れのことを「カラの混群」と呼びます。この混群には、イラストのように、リーダー格のシジュウカラを筆頭に弟分のヒガラコガラ、サブリーダーのヤマガラゴジュウカラ、キツツキのコゲラ、時にはメジロなど、スズメより小さな仲間が集まり、カラの仲間を中心とした群れですから「カラの混群」と呼ばれます。この混群にカラの仲間としてエナガも加わります。シジュウカラの仲間のエナガには、属名であるAegithalos はギリシャ語でシジュウカラの様なものとあり、種小名のcaudatus は中世ラテン語で「(長い)尾の」をそれぞれ意味する単語で、学名は「長い尾のシジュウカラ類の一種」といいます。

⑤https://sitakke.jp/post/3157/より引用のエナガの亜種のシマエナガ(体長約14㌢)

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   ⑤の写真はエナガより可愛いシマエナガです。この鳥はエナガの仲間かなと思っていましたが、実は亜種ということです。亜種とは、同じ生き物として分類されているのにも関わらず地理的要素で見た目が違う種族のことです。この場合は南方系のエナガなどの場合は黒色の太い眉斑がありますが、北方系の亜種シマエナガの場合は頭部全体が白く、それ故にふわふわ感がエナガよりシマエナガの方が勝ります。冬になると、白い羽毛で覆われ、白くて可愛い丸顔に小さなおちょぼ口、可愛くないわけがありません。この鳥の生域は北海道のみです。特に千歳川付近では目撃情報が多いようで、漂鳥の性質がありますので、冬場は暖かい札幌などの中心街にも現れる事が多いようです。

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