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第719回 やっぱりカラス(ハシブトガラス、ハシボソガラス共に13回目)

①https://www.google.co.jp/amp/s/news.biglobe.ne.jp/smart/amp/animal/1006/kpa_171006_4421931689.htmlより引用のカラスのイラスト

   スズメが身近な野鳥ならば、このカラスたちも身近な野鳥といえます。正確にには、ハシボソガラスハシブトガラスの二種が私たちが呼ぶ『カラス』なのです。でも街中に行けば行くほど、カラスといえば、ハシブトガラスのこととなりました。ハシボソガラスハシブトガラスのように、人間の食べ残しの肉性の高いゴミを漁るよりも、畑や田んぼ、河川などの植物性の物を好みますので、街中で見かけることはまずないと思います。ハシブトガラスが山から街中に進出しました。

②https://kakijun.jp/page-ms/karasu10200.htmlより引用のハシボソガラスの烏

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      スズメにも漢字が充てがわれていますから、当然にカラスも充てがわれています。烏(う)→カラス類の総称。ハシボソガラスの漢名 コクマルガラス 黒い鳥で、眼がどこに有るかわからないので、鳥の目の部分を減らした文字。古代中国では「反哺の習性(親に養育の恩を返すこと)『烏(からす)』―の孝あり」があるものを「烏」ないものを「鴉(あ)」としました。この文字には『黒い』や『太陽』の意味があります。「烏」に当てはまるのはカラスやウなどの黒い野鳥を指します。

③https://kakijun.jp/page-ms/karasu16200.htmlより引用のハシブトガラスの鴉

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   鴉(あ)→ハシブトガラスの漢名。反哺しないほうのカラス。牙は音を表す意味もあるそうで、変わった音を出す鳥の意味。どちらも鳴き声を模した擬音語由来となっています。反哺の考えが生まれてから不吉鳥から吉鳥となりました。中国神話では太陽にも三足鳥(八咫烏=ヤタガラス)が棲むといい、太陽の象徴。雅(みやび)の部首である「隹(スイ)」はふるとりと言い、鳥の形からできた象形文字です。したがって、隼・雀・雁・雉・雛など、隹のつく字は鳥に関するものが多いです。

④http://volcano-meister.jp/nizaemon/?p=2507より引用のハシボソガラスのつがい(左側がオス、右側がメス、体長共に約50㌢)

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   一般的に今、私たちがカラスといえば、この⑤の写真のハシブトガラスになります。それは仕方ないことに、いつも街中でゴミを漁って、スズメやハトと同じく見ない日はありません。④の写真のハシボソガラスは街中でゴミを漁るようなことはなく、ちょっと離れた田園風景の中に、いつも、畑で歩きながら何かを突いています。よくスナック菓子のCMで「権兵衛が種蒔きゃ、カラスがほじくる」って。ハシブトガラスと違って自然の植物性の食べ物をハシボソガラスは好みます。

ハシブトガラスのつがい(左側がメス、右側がオス、共に体長約56㌢)

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   悪玉のようにいわれるハシブトガラスです。本来私が子供のころはハシブトガラスなんか街中にはいませんでした。ハシボソガラスは山のふもとにおり、ハシブトガラスは山の林の中で暮らしていました。それがなぜハシブトガラスが街中に進出してきたのか。それは1970年の万博のころ、山野を開発し、蓋のあるゴミ箱から、ゴミをポリ袋に入れるようになったからです。山野で野ネズミなどを採餌していましたが、街中には労せず脂分のあるゴミ袋があったから街中に定着しました。

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