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第1873回 鳥なのに何故? ⑵

①https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/yumikororin/diary/201811140000-amp/より引用の赤い鶏冠の鶏なのに「金鳥」

②-1.http://www.birdfan.net/2017/02/24/50417/より引用の川石の上を歩くカワガラス(体長約22㌢)

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   ②-1.の野鳥は“黒いミソサザイのようなカワガラスです。黒っぽい色をしていますからカラスと付いていますがカラスの仲間でもありませんし、またミソサザイの仲間でもありません。留鳥として、河川の上流から中流域にかけてと山地の渓流に生息しています。非繁殖期は単独で行動しているか、もしくはつがいで行動し群れを形成することはありません。そんな生態が忍者に思えてなりません。また、つがい形成期には、一夫二妻行動をとることがある、自由自在な生態を持ちます。

②-2.https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の川底を歩くカワガラス

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   カワガラスは②-1.の写真でもお分かり頂けると思いますが、水苔が生えつるつる滑る川石の上を素早く走り渡ったり、②-2.の写真では泳ぐのは当たり前、潜るのもなんのその。潜水したかと思えば、写真のように川底を歩きます。この鳥の趾は三前趾足で水掻きもないです。しかし、趾の裏には吸盤のようなものが付いていて、滑らず、離れず、水上の石であろうが、川底であろうとも、いとも簡単に歩くことができるのです。また日本では2〜6月に1腹4〜5個の卵を産む。抱卵日数は15〜16日で、メスが抱卵する育雛は雌雄共同で行います。ヒナは21〜23日で巣立ち、ヒナは飛べない内から、水中を泳いだり歩くことができます。

③-1.https://torinote.net/%E3%83%A8%E3%82%B7%E3%82%B4%E3%82%A4%E3%81%AB%E6%93%AC%E6%85%8B%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B/より引用の擬態するヨシゴイ(体長約36㌢)

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③-2.https://note.com/hiho2351/n/nbcd9fe7fe154より引用のアリスイ(体長約17㌢)

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   次なる「鳥なのには」は外敵を欺く「擬態」です。③-1.の写真はヨシゴイが葦の原で、葦に擬態したところです。サギの仲間のササゴイミゾゴイもよく擬態します。またヒバリなんかも周りの風景に溶け込んで、外敵から身を守っています。これらの自然の風景などに擬態するのは鳥の防衛本能として当たり前だと思います。昆虫や魚介類も擬態します。しかしながら、③-2.のキツツキの仲間のアリスイは自然の風景に擬態するのではなく、写真のように爬虫類に似せるのです。見方によってはヘビとも、トカゲ共に見えます。外敵を欺くには違いはないと思いますが、ほかの鳥たちにはどのように映っているのでしょうか。アリスイは木を突くことはせずに、地上近くにいるアリを写真のように長い舌に絡めて捕食するのです。

④-1.http://strix.in/tegatan/index.php?blogid=1&archive=2017-08より引用の空中爆音求愛ディスプレイのオオジシギ

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④-2.http://www.birdfan.net/2009/07/10/4132/より引用のオオジシギ(体長約30㌢)

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   ④-1.の写真のように、何かジェット戦闘機のように急降下しているのは④-2.のオオジシギです。シギの仲間は多彩で、オオジシギオオハシシギオオバシギなど一字違いで大違いのシギがいます。オオジシギは、冬になるとオーストラリア東部に渡ることが知られていましたが、陸地には降りずに太平洋を一直線に南下して飛んで渡ります。長いクチバシと短い趾は、地味な羽色が特徴です。同じ仲間のタシギに良く似ていますが、一回り大きく、長い翼を持っています。世界的な分布はタシギよりずっと狭く、日本とロシアの一部だけで繁殖します。繁殖地では「ズビーヤク、ズビーヤク」と鳴きながら急降下する際に尾羽を使い「ゴゴゴゴ…」と音を立てるディスプレイが見られますが、こんな激しい求愛ディスプレイです。

④-3.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10950928377.htmlより引用のつがいのキガタヒメマイコドリ(左がオス、右がメス共に体長9〜16約㌢)

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④-4.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120515/308844/?ST=m_wallpaperより引用の羽根を擦り音を奏でるキガタヒメマイコドリ

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 ④-5.https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10950928377.htmlより引用のキガタヒメマイコドリの音を奏でる羽根

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   ④-1の項のオオジシギは空からの急降下で、スピードが出るのと、大きく尾羽を広げることで、風の力も利用して爆音を出しているようですが、スズムシのように羽根を擦り合わせて音を奏でるという④-3.4.のキガタヒメマイコドリのオスは、スズムシと表現しましたが、コオロギドリなんていう別名を持っていたりもします。またバイオリンの音だともっと似ているかもしれません。音をだすには、羽の共鳴により音を発生させる世界で唯一の鳥です。④-5.の羽軸先端の太い風切羽が、隣接する七つのうねがある風切羽をこすり振動させることで音が出るみたいです。 羽で音を出すまで二年以上の歳月を要し、その分飛行に支障があるといいます。オスのメスに対する求愛行動です。

⑤-1.http://www.birdfan.net/2010/06/11/5504/より引用の日本のヨタカ(体長約29㌢)

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⑤-2.https://toricafe.co.jp/sall/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%82%ABより引用のオーストラリアガマグチヨタカ(体長約35〜50㌢)

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⑤-3.https://blog.goo.ne.jp/fagus06/e/b00e2a07a21d34e9f08b0be55df86131より引用のプァーウィルヨタカ(体長約20㌢)

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   今までにヨタカといいますと、ネットでその姿を検索致しましても、殆どが⑤-1.の写真のように眼を瞑り眠たそうです。同じく夜行性のフクロウの仲間では昼間でも起きている姿が検索されます。また、ヨタカフクロウの祖先は一緒だったとも言われます。日本のヨタカの名前の由来は漢字表記で「夜鷹」です。夜の街角で客引をする女の人のことを言います。その点、他所の国のヨタカの仲間の雰囲気は良いです。⑤-2.はオーストラリアガマグチヨタカです。ぱっちりと眼を開いて、明るい雰囲気です。また所変わって、北米からメキシコにかけて生息する⑤-3.のプァーウィルヨタカは恒温動物の鳥なのに、冬になると岩の割れ目などに入り、39℃ほどの体温は18〜20℃まで低下し、呼吸も心拍も下げて、三ヵ月ほどの冬眠に入ります。自分の体温も下げ、代謝を不活発にしてエネルギーの消耗を最小限にするため、岩の割れ目で長期間休むのです。ただ唯一の冬眠鳥です。

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