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第570回 カナリアの原種って?

①https://bird-pedia.com/archives/3188より引用の飼鳥のカナリア(基本的なレモンイエロー体長約12㌢)

   「カナリア」といえば飼鳥として、セキセイインコやブンチョウ、ジュウシマツと並んで、昔から人気のある小鳥です。鳴き声は普段は「ピー、ピー」ですが、繁殖期になると「ピロロロロロロ」と大きな声でさえずります。とても文字では表せないほど綺麗な声なので、人気があります。漢字表記は「金糸雀」「金絲雀」何かピンときません。やはり洋鳥だからと思います。

②https://exoroom.jp/canaria/2019/06/21/seitai/より引用の「野生」のカナリア(体長約12,5㌢)

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   「カナリア」の有名な話として、野生種はアゾレス諸島、カナリア諸島、およびマデイラ諸島に生息し、名前のカナリアは原産地の北西アフリカ沖に位置するスペインの群島のカナリア諸島によります。これら以外に、籠抜けした飼鳥であったカナリアがバミューダ諸島、ハワイのミッドウェイ環礁、プエルトリコで再野生化しています。これらのカナリアは飼鳥の籠抜け種です。

③http://mmbirds.sunnyday.jp/tw04guranada.htmより引用の野生のカナリアの亜種とされるセリン(体長約12㌢)

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   勿論、カナリア諸島で発見された野生のカナリアは①のようなカナリアイエローと言われる体色の飼鳥の「カナリア」ではなく『原種』と言われる②の写真の『野生』のカナリアです。野生種は腹面が煤けた黄緑色、背面に茶色っぽい縞が入った地味な小鳥です。飼鳥のカナリアは黄色のほか、白いカナリア、赤いカナリア…品種改良され品種もいろいろあります。

④https://ja.wikipedia.org/wiki/ズアオアトリより引用のズアオアトリ(体長約16㌢)

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   野生種はヨーロッパから北アフリカにかけて分布する③の写真のセリンと外見が非常に似ているため、本種をセリンを亜種に分類する向きもあります。セリンと比較した場合、『原種』の方が同セリンよりすこし大きい。また羽色は灰もしくは茶色がかり、翼が短くなっています。また野生、飼鳥のどちらのカナリアセリンや④の写真ズアオアトリ同様、澄んだ美しい声でさえずります。

⑤https://oharuart.muragon.com/entry/157.htmlより引用のカナリアの原種でないセイオウチョウこと全く別種のキマユカナリア(体長約12㌢)

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   ⑤の写真はセイオウチョウことキマユカナリアです。②の野生のカナリアによく似ている為、日本でしばしばカナリアの『原種』という触れ込みで輸入され混同されます。カナリアと名前がついていますが、最近では全くの別種と判明しました。イソヒヨドリヒヨドリの仲間でないのにヒヨドリと付いたに似ています。こんなにカナリアが騒がれるのも、野生と乖離しているからです。

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