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第841回 蜜が大好きな鳥たち

①https://sozai-good.com/illust/nature/flower/sakura/branch-s/83325より引用のイラスト

   人間の中でも、甘い物好きの女の人がいて、お腹いっぱいご飯を食べているのに、甘い物は別腹だと言っては食べ、またこの男の人は左利き(酒党)だと思っていたのに、甘い物好きとかでおはぎや羊羹をバクバク食べる人もいて、やはり野鳥の中にも甘い物好きがいることを語ります。洋鳥ではハチドリやミツスイなど、蜜を主食にする鳥たちもいます。日本には雑食の中でも、春には梅や椿、桜、秋にはカキの実や、アケビ、冬の餌台にはミカンやリンゴと甘い物は沢山あります。

②蜜が大好き野鳥としてのメジロ(体長約12㌢)

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   日本の野鳥で甘い物が好きな代表的な野鳥といえば、春先になると必ず、里山から街中まで出てくるメジロだと思います。食性は雑食ですが、花の蜜や果汁を好み、育雛期には虫なども捕食します。早春の椿から始まり、街中に本格的に出てくるのは、つがいの相手と共に「チーチー、チーチー」と梅の蜜を求めて、民家の庭であろうが、梅の木をみると、黒いクチバシを花に突っ込み、蜜を吸います。梅のシーズンが終わり、桜が開花すると、ブラシ状になっている舌を使い吸います。

③甘いものに眼がないヒヨドリ(体長約27㌢)

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   いつもメジロが先に到着し、つがいで仲良く桜の花の蜜を吸っていると「ヒーヨ、ヒーヨ」と耳をつんざくような鳴き声が聞こえたかと思うと、メジロの倍以上の身体付きのヒヨドリが現れ、瞬く間にメジロを蹴散らし、その場を自分の縄張りの如く占領してしまいます。身体は倍以上大きくても、ヒヨドリのクチバシは思うほど太くはなく、むしろ細くなっています。またヒヨドリは食いしん坊なので、花にクチバシを突っ込むのが、面倒な時には、桜の花弁ごと蜜まで食べます。

④身近なスズメ(体長約15㌢)も蜜が大好き

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   ヒヨドリが桜の木を占領しているときには、このスズメは、近くの屋根や電線で待機して、ヒヨドリがいなくなる頃には、家族のみんなで、桜の木におと連れて「チュンチュン、チュンチュン」みんなで会話しながら花の蜜を吸います。メジロは舌をストローのように使い、あの乱暴者のヒヨドリでさえ、始めは細いクチバシを花の中に突っ込んで蜜を吸うのに対して、この一見大人しく見えるスズメたちはクチバシが短くて、花にクチバシを突っ込まず。萼を食いちぎり蜜を吸います。

⑤意外や意外にコゲラ(体長約15㌢)も蜜が大好き

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   桜の花が咲く頃には、こんな野鳥も桜の花の蜜を吸うためやってくるのかと感心します。まずは⑤の写真のコゲラです。コゲラはキツツキの仲間で、やはりキツツキ特有の長いクチバシを桜の花に突っ込み蜜を吸います。このコゲラと共に秋冬には混群を結成していたシジュウカラも蜜を吸います。シジュウカラもクチバシが小さいので、雌しべの根本の子房にクチバシで、穴を開けて蜜を吸います。またムクドリも花ごと蜜を吸います。

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