第916回 鳥のうんちく
①https://www.sozailab.jp/sozai/detail/36620/より引用のフクロウの博士のイラスト
②本当は青くない?カワセミの体色
⑹この世の中に日本で見られる青い鳥はと尋ねられたら、まずはカワセミが一番始めに登場し、二番目がカワセミの本家にあたるブッポウソウ。そして、ルリビタキ、オオルリ、コルリの三兄弟。そして最近ではこの中では一番身近なイソヒヨドリの計六種を挙げます。しかしカワセミのような輝くような「青い鳥」はいないといいます。それは青や緑に輝く色は『構造色』といい、光が反射や屈折して、人には青く見えているだけの幻の色で、空の色が青く見えているチンダル現象です。
③http://onibi.cocolog-nifty.com/alain_leroy_/2018/07/post-f6bc.htmlより引用の歌に読まれたミヤコドリのイラスト
⑺万葉集の時代から『都鳥』は本当にミヤコドリなのかユリカモメなのか議論はされてきました。ミヤコドリはシギチの仲間でクチバシが長くて、貝や砂中の蟹や節足動物を食しますが、日本には稀に冬鳥か旅鳥として飛来しました。③の日本画を見るとクチバシは短いです。古今集の中には魚を食す『都鳥』即ちユリカモメが描かれています。当時からどちらが混乱していたといいます。しかし、伊勢物語には白い身体で海にぷかぷか泳いでいたとあり、ユリカモメ説が有力です。
④http://leptosolena.blog22.fc2.com/blog-entry-71.htmlより引用の日本から南国に渡ったツバメの電線での集団ねぐら
⑻日本のツバメはどこに行く 春先になれば生まれ故郷である日本に帰ってくるツバメは、夏に子育てを終わったら、育てた若いツバメを引き連れて、第二の故郷である越冬地に旅立って行きます。日本のツバメは果たして越冬地にどの国を選ぶのでしょうか。調査の結果はフィリピンが一番多く、台湾やタイ、ベトナムという結果になりました。日本で繁殖期を迎え、南国では越冬するだけのツバメは、かつてムクドリがそうであったように、⑤の写真のように集団ねぐらを組みます。
⑤https://www.google.co.jp/search?qより引用の鷽替神事
⑼ウソの鷽替神事 ウソという野鳥をご存知でしょうか。体長約16㌢のスズメよりやや大きいくらいの喉元が薄い朱色の文鳥のようなクチバシを持った野鳥です。繁殖期には高い山地で行い、越冬には低地に降りてくる「ヒーホー」と口笛のような鳴き声を発することから名付けられました。秋口にスズメバチが横行し、その退治を兼ね木彫りのウソを御守りにした謂れがあり、ウソを嘘で清算するという慣しになり、九州太宰府天満宮より各地の天満宮で、年明け早々に行われています。
⑥故事鷸蚌(いつぼう)の争い
⑽鷸蚌の争い 鷸蚌の『鷸』とはシギのことで、『蚌』は二枚貝のことです。みなさんもご存知のように、シギの仲間は皆んなといっていいほど、クチバシが長く、その長いクチバシを干潟の砂地に突っ込み、二枚貝のハマグリなどを食します。「鷸蚌の争い」とはシギが砂中の二枚貝をクチバシで挟もうとしましたが、反対に貝にクチバシを挟まれて喧嘩となり「漁夫の利」として、漁師が争うシギと貝の両方とも捕獲してしまいました。第三者に利益を横取りされたという教えです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?