![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393755/rectangle_large_type_2_8d19b1409418555875ffb2916fb3cbc7.jpeg?width=1200)
第2000回 野鳥の雑種
①https://www.artbank.co.jp/stockillust/image_html/torigoeyasuhiro/1-C-YOT108.htmlより引用の色んな鳥のつがいのイラスト
①のタイトルイラストは色んな鳥のつがいをイラストにしています。この世の中に一体何種類の鳥の仲間がいるのかと思いきや、世界には、一万近い種類の鳥が生息していると言われていて、そのうち日本では、およそ六百種類が記録されているそうです。これだけの鳥の種類がいれば、その繁殖期の容姿も雌雄同色から、メスに良く認められたいためのオスがメスより派手な出立ちの性的二型やまた、反対にメスが派手で、オスが地味な性的二型もあります。また繁殖形態も様々で当たり前の一夫一妻から、一夫二妻や一夫多妻、一妻多夫、多夫多妻の乱婚など色々な事情があります。
②https://tokyo.birdlife.org/archives/world/14654より引用の一羽のメスに群がるマガモ(体長約59㌢)のオスたち
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393763/picture_pc_3a3dedd993988a68194e84b0f120fae2.jpeg?width=1200)
②の写真は繁殖期に一羽のメスのマガモに対して、三羽のオスが交尾を仕掛けて、割れ先ににとつがい関係を迫っているところです。人間社会でこのようなことをすれば、集団強姦となります。他の鳥たちはは見られない行動です。皆さんもご存知のように、哺乳類も鳥類も繁殖期には交尾をして、子孫を残します。哺乳類のオスにはすべて生殖器であるペニスを持っていますが、鳥類の約97%はペニスがありません。しかし約3%のカモの仲間は持っています。毎年ペニスが新たに発達を繰り返すという特異な生理機能がカモにはあり、繁殖期が始まると大きくなり、繁殖期が終わるとまた小さくなるということから、性欲が強いという事になり、性欲を抑える為に強引になります。
③-1.http://tamagawajosui.edoblog.net/玉川上水の歴史/マガモとアヒルより引用の上がアヒル、下がマガモ
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393768/picture_pc_998be9b0dc738f1c8252f9df03817e87.jpeg)
③-2.http://blog.livedoor.jp/uosyou4/archives/51892970.htmlより引用のアイガモ(体長約50〜80㌢)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393780/picture_pc_ded75390a008d9961cd0ab88ded688ef.jpeg?width=1200)
また、人の社会と同じく、雌雄の比率は決して1:1ではなく、オス1.04:メス1という比率に加えて、前項のようなオスの性欲の強さがあるわけです。その習性を上手く活かしたのが、③-1.の写真のカモの仲間の家禽であるアヒルと野生のマガモを人工交配して作ったのが、③-2.の写真のアイガモです。このアイガモは人間が食肉として作った交雑種のカモということになりますが、これは人が作為的に行ったことで、実際の野生下ではあってはならないことですが、属同士では多いです。
④-1.https://www.birdfan.net/2018/06/15/631/より引用のカルガモ(体長約61㌢)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393790/picture_pc_3d24ca90e55e8ca5580df1ec0da2bd20.jpeg)
④-2.http://tnt-lab.eco.coocan.jp/s/nat/marugamo/marugamo.htmより引用のマガモ雄とカルガモ雌の交雑種マルガモ(左側がオス、右側がオス体長およそ60㌢)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393803/picture_pc_d5dd9a2e7a3596ff8e6dba805fee24d6.jpeg)
④-3.http://aquawing.tv/?p=3596より引用の上がメスのホシハジロ(体長約48㌢)と下がオスのキンクロハジロ(体長約44㌢)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393813/picture_pc_fae9fc71db22d5eae3c1a9daa3e766c0.jpeg?width=1200)
④-4.https://ujimichi.exblog.jp/7940930/より引用のホシハジロXキンクロハジロの雑種
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393825/picture_pc_b84a32e6abb531de9fce636bbba81261.jpeg)
④-5.https://chspmedia.com/HybridHidorigamo.htmlより引用のマガモ雄とヒドリガモ雌(体長約49㌢)の交雑種のつがい(手前がオス、奥側がメス共に体長およそ48㌢)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393838/picture_pc_96cfaf5997acdc4127212a233b14c5cc.jpeg?width=1200)
マガモの属の中に子だくさんのヒナを母鳥が引き連れて今までの営巣から引越しをすることで有名な④-1.の写真のカルガモがいます。カルガモは留鳥です。対するマガモは本来なら日本に越冬のためにやってくる冬鳥です。しかし、春の繁殖期にいるマガモは飼鳥でアヒルの相手となった飼鳥の可能性が大きくここでも人の関与が見え隠れします。その結果出来上がったのが、④-2.の写真のマルガモです。カルガモは雌雄同色ですが、マルガモはマガモと同じく性的二型です。交雑種はマガモ属だけではありません。ウミガモのスズガモ属である④-3.の写真の共に冬鳥のホシハジロとキンクロハジロの④-4.の写真の交雑種は名前が付いてはいませんが、キンクロハジロの中には日本で繁殖する個体もいることから生み出されたものです。またマガモはカルガモだけではなく、やはり冬鳥でありますヒドリガモと④-5.の写真の交雑種を生み出しています。まだまだ交雑種はいます。
⑤-1.https://zukan.com/jbirds/question/4099より引用のセグロセキレイ(体長約21㌢)とハクセキレイ(体長約21㌢)の交雑種セキレイ
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393852/picture_pc_a2b2ca123005bf28a4f5d5d50e8baa76.jpeg?width=1200)
⑤-2.https://www.google.co.jp/amp/s/robin326.exblog.jp/amp/24110678/より引用のセアカモズ(体長約17㌢)とシマアカモズ(体長約20㌢)の交雑種
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75393863/picture_pc_deb1335dd29f54c06dcd19ac7e62f048.jpeg?width=1200)
では交雑種の問題はカモの仲間だけかといいますと決してそうではありません。やはり他の野鳥にも交雑種の報告例はあるようです。⑤-1.の写真はセキレイの仲間のセグロセキレイとその属では一番似過ぎていますハクセキレイとの交雑種です。また、⑤-2.の写真はセアカモズとシマアカモズの交雑種です。アカモズとチゴモズとモズ属も似通っています。ツバメとイワツバメも同じ属、ムクドリとギンムクドリ、コウノトリとシュバシコウと今までに観察された交雑種がいる野鳥です。
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