第1010回 ウグイス(11回目)の仲間
①http://www.gps-walk.com/tabi/061028/index.htmlより引用のウグイス(左メス体長約14㌢、右オス体長約16㌢)
ウグイスは不思議な鳥です。別にウグイス自身としてはなんら不思議とも思ってはいないですが、ウグイスに対する人の思い入れが半端なくありますので、またそれがウグイスの魅力ともなっていると思います。ウグイスというと誰もが「ホーホケッキョッ」という有名すぎるさえずりがあります。また漢字表記の「鶯」は難しい漢字にも関わらず、殆どの方が読むことができます。今の世の中だけでなく、春鳥、春告鳥、花見鳥、歌詠鳥、経読鳥、匂鳥、人来鳥、百千鳥など異名も多数。
②-1.単体のウグイス
②-2.センダイムシクイ(体長約12㌢)
②-3.ヤブサメ(体長約10㌢)
ウグイスは雌雄同色で、その仲間もすべては雌雄同色です。ネットで調べてもつがいの写真は見つけられず、①の写真しかありませんが、見てもお分かり頂けるようにオスの方が大きな野鳥です。しかし仲間たちは殆ど雌雄が同じ大きさで、身体の色の濃い方がオスといえます。その仲間には、私なぞが出会っても判らない種が多いです。ムシクイの仲間で②-2.のセンダイムシクイやメボソムシクイ、エゾムシクイなど十三種。②-3.のヤブサメ、センニュウはウグイスがいる藪中にいます。
③セッカ(体長約12㌢)
ウグイスの仲間は藪中にしかいないのかというと、いろんなところにいます。③はセッカですが、オオセッカ、オオヨシキリ、コヨシキリはススキ野や葦原にいます。藪中にいるウグイスの仲間と違い、背の高い草原を住処とするセッカやヨシキリの仲間はウグイスたちと比べるとすらっとした体型が印象的です。またセッカやヨシキリの鳴き声はウグイスと同じく遠くまで響き渡ります。またウグイスをはじめとする仲間には一夫一妻の堅実派とウグイスみたいな一夫多妻に分別。
④エナガ(体長約14㌢)
今までに紹介しましたウグイスの仲間たちは、身体の大きい小さいは別にして、顔の出立が非常に似ていますのに、さえずりはここ別々な鳴き方をし「ホーホケッキョッ」に似た鳴き方をする仲間はいません。よく似ているセンダイムシクイは「焼酎一杯ぐぃー」「鶴千代ギミイ」セッカは「ヒ、ヒ、ヒ、ジェジェッ、ジェジェッ」オオヨシキリ「長興寺、長興寺、草履片足なんだんだい、斬らば斬れ、斬れ斬れ」エゾセンニュウ「トッピンカケタカ」まったく違うさえずりです。
⑤メジロ(体長約12㌢)
またウグイスの仲間には全く身体付きが違うのに仲間と呼ばれている野鳥がいます。それは野鳥の中でも身体の小ささを争っている尾羽が長いから体長は約14㌢のエナガ、体長約10㌢のキクイタダキの二種が仲間です。エナガは繁殖期には群れの中につがいで小さな縄張りを持つ集団行動の好きな鳥です。またキクイタダキは非繁殖期には小群れで行動するやはり集団の鳥です。昔からよくウグイスと混同されるメジロは体長約12㌢。あんまり似てもないですし、全く仲間でもありません。
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