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第686回 野鳥の和名の由来 (1)

①https://telling.asahi.com/article/12017517より引用

   人の名前にも由来があるのですから、野鳥にも人間が付けた名前があるはずです。いや、人間しか野鳥に名前をつけられる筈がありません。動物や魚介類、昆虫、植物の名前もすべて人間が観て、考えて付けたのです。色んな野鳥の名前にも、昔の人が考えて付けたのですから、その由来を探っていきましょう。

②https://kotobank.jp/word/アイサ-23676より引用

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   1)アイサ(カモ亜科の総称ミコアイサ、ウミアイサなど)→①古くは『秋沙(あきさ)』。この野鳥が来ると秋が終わり冬になるので『秋去り』から。②秋早くに訪れることから『秋早(あきさ)』、転じてアイサ。③アイサン = 白黒の美しい鳥。                                                                   2)ウ(カワウウミウヒメウなど)→①浮く、うみどり、産む(神話でウの羽で産屋を葺いたから) 等の最初の一文字を残した省略型。②『ウッ』と魚を呑み込むから。         

 ③http://gahag.net/008222-sea-gull/より引用

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   3)カモ(マガモカルガモオシドリなど)→①浮かぶ→うかむ→かむ→かも。②雁が元で、がん→かむ→かも(雁の語源は鳴き声から)。③万葉集ではカマという。カマはやかましい。群れて声高に騒ぐ。④水中で足を掻くので『かきもがく』の略4)カモメ(カモメウミネコユリカモメなど)→①若鳥には褐色の斑があり、篭の目のように見えるから。かごめ→かもめ。②万葉集ではカマメ。カマはやかましい古語の義。メはスズメツバメと同じく親愛称。③古名は鴨妻と書き、鴨に似て少し小さな鳥。鴨の女っぽいものという意味で鴨女(かもめ)。④鴨群(かもむめ)で水鳥をさす鴨が群れている。飛ぶ姿が鎌に似ていることからカマメ→カモメ。⑤韓国語でカルメギ 

④https://www.irasutoya.com/2016/02/blog-post_546.html?m=1より引用のガンのイラスト

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   5)カラ(スズメ、シジュウカラ、ヤマガラなど)→① カラはよくさえずる小鳥の総称。②スズメをクラと呼ぶ。③カルの変化。身軽な様子。④
カラ類は混群となることが多いので、同胞の意。 6)カラス(ハシブトガラス、ハシボソガラスなど)①色彩による「黒し」から。鳴き声「コロク」から。②スは接尾語。満州語でカラは黒。③ウのことをカラスと呼んでいた。                                   7)ガン(マガン、ハクガン、カリガネなど)→①グワーンと鳴くから。②漢語の雁から。本来は『かり』、語調を強めるため『がん』になった。

⑤https://kohacu.com/20191001post-26905より引用のキツツキのイラスト

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   8)キツツキ(アカゲラクマゲラコゲラなど)→①古名テラツツキはつついて虫を取る。テラツツキ→ケラツツキ→ケツツキ→キツツキ→(ケラ)。『テ』『ケ』は鳴き声や木を突付く音から。②虫けらを突き食べるためケラツツキ→ケラ         9)サギ(アオサギコサギササゴイなど)→①
声が騒がしいのでサヤギ(騒がしい)。②白い色のサヤケキ(鮮明)。③白いサギを『サギ』と呼んだ(ササゴイは白くない)。④美しい冠羽の細毛(サケ)から。

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