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第1346回 冠を被っている野鳥 ⑴

①http://hukumusume.com/douwa/pc/aesop/12/04.htmより引用のイラスト

   以前にも色んな冠を被った野鳥を紹介致しましたが、今回は世界を超えて冠を被った鳥を擬人法的に男女に見立てて、私なりに探し出してみました。世界は広くどれだけの冠を被っている野鳥がいるのか予想もつきませんが、これまでに登場してきました野鳥を思い出して、なんとか分類的に引っ張り出してきました。世界の野鳥をネットで調べてみても、その姿だけの写真が多く、その内容がないものも多く、説明不足になることが多々ありますが、その点はご勘弁頂きたく思います。

②-1.https://4travel.jp/travelogue/10838337より引用の長老ハクオウチョウ(体長約30㌢)

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②-2.https://www.pinterest.jp/pin/338614465715638647/より引用のお姫様オウギタイランチョウ(体長約20㌢)

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   ②-1.のハクオウチョウはヒマラヤ北西部から中国南西部のミャンマー、タイ、インドシナ、スマトラ島西部に分布し、漢字表記は「白翁鳥」で村の「長老」の印象です。普段は「チュッ、チュッ」と鳴き、時に人間の様な笑い声をあげ「笑いつぐみ」という名もあります。②-2.のオウギタイランチョウは南米に生息します。漢字表記は「扇太蘭鳥」です。普段は翁を閉じている時は茶色い地味な鳥ですが、一旦、扇を広げてみると、何故か中国の気品ある王妃が現れたという感じです。

③-1.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/green-eco/entry-10239695475.htmlより引用の中国の高僧のようなヤツガシラ(体長約26㌢)

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③-2.https://www.pref.aichi.jp/shinshiroshitara/feature/wild_bird/data/24-charadriidae.htmlより引用のまさに田んぼの女王様タゲリ(体長約32㌢)

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   ②の項は派手な外国の冠を被った野鳥ですが、その眼を日本国内に向けてみても、有名な野鳥に冠があります。まずは③-1.のヤツガシラは皇居に現れ、昭和天皇が重宝された、日本に於いては迷鳥として有名です。良く見ると、漢字表記は「八頭」のほか「戴勝」は何かこれも地方の高僧を思い浮かべます。こんな帽子を被っています。タゲリはもうこの姿を見るだけで、何処かの貴婦人が飾り羽を頭にかざして、タゲリの場合は冠ではなく、煌びやから衣装を着飾っている感じです。

④https://www.google.co.jp/amp/s/kiden9173.exblog.jp/amp/27113064/より引用の歌舞伎役者のような左側ヒレンジャク(体長約17㌢)と右側キレンジャク(体長約19㌢)

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   この④の写真の左側がヒレンジャクで、右側がキレンジャクは有名です。二種の漢字表記は「緋連雀」に「黄連雀」と凄くわかりやすい表現です。私はこの連雀を見ると、必ず歌舞伎の連獅子姿を思い出しとしまいます。二種の簡単な見分けかたは尾羽の先の色が赤色ならヒレンジャク、黄色ならキレンジャクです。黒い過眼線は役者の隈取り、ふかふかの羽で覆われた身体は歌舞伎の衣装を。オウギタイランチョウタゲリは女性ですが、二種のレンジャクは男性と決まっています。

⑤-1.https://jeepgrace.exblog.jp/iv/view/?i=201211%2F29%2F76%2Fd0262476_2455424.jpgより引用の森の小さな王様キクイタダキ(体長約10㌢)

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⑤-2.http://nisien.blog.fc2.com/blog-entry-301.htmlより引用の大きな王様の向こう側のヤマセミ(体長約38㌢、手前は体長約17㌢のカワセミ)

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   ⑤-1.のキクイタダキは、冠を被っている野鳥の中では一番小さな野鳥です。世界では森の小さな王様と言われています。普段は冠を畳んでいるのですが、いざという時に頭を使って勝負とばかりに、黄色い冠を逆立てて、森の暴れ者のイノシシを打ち破りました。また、反対に登場する冠を誇る野鳥の中では一番大きな身体の⑤-2.のヤマセミはご覧の通り、冠も思いっきり逆立てた様な大きさで、隣のカワセミが何と小さく見えることでしよう。バサバサ頭の山のショウビンといえます。

⑥-1.https://www.google.co.jp/amp/s/yottshee680.exblog.jp/amp/27090793/より引用の黒が映えるミヤマホオジロ(体長約16㌢)

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⑥-2.http://www.forest-akita.jp/data/bird/43-higara/higara.htmlより引用のシジュウカラの弟分ヒガラ(体長約11㌢)

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   この項にはちょっとだけ身近に感じる冠を被った野鳥たちです。⑥-1.の写真のミヤマホオジロは西日本に飛来する冬鳥です。東日本では見ることが少なく「深山(みやま)」とつきました。決して山奥の鳥ではありません。珍しく雌雄ともに頭頂の羽毛が伸長します。⑥-2.の写真はシジュウカラの弟分のヒガラです。黒い頭に黒いの喉、しかし黒いネクタイはありません。カラの仲間では一番小さな身体の体長約11㌢。ヒガラの存在感を示す為か冠を被りましたが、身体と合わせ小さな冠です。

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