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第1908回 鳥の派手な求愛行動

①https://ameblo.jp/akihisa-illustration/entry-12645648201.htmlより引用の派手なプロポーズのイラスト

   よく映画やドラマなどで、①のタイトルイラストのようなプロポーズを目にしても、こんな場面は外国の出来事で、現実的ではないことではないし、こんなことはドラマや映画の世界でありますので、もし現実に行なっているカップルを見かけましたら「頑張れ」と思ったり、派手な奴だなあと私たちは昔人間だからか思ってしまいます。これは人の世界だけではなく、野鳥の世界にもあるあです。やはり、日本に生息する野鳥には派手さはありませんので、世界に目を向けて見ました。

②-1.https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/zoorasia/animal/subarctic/TemmincksTragopan/より引用のオスのベニジュケイ(体長約64㌢)

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②-2.https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/zoorasia/animal/subarctic/TemmincksTragopan/より引用のメスのベニジュケイ(体長約58㌢)

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②-3.https://ailovei.com/?p=89486より引用のベニジュケイの求愛行動

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   ②-1.の写真は、チベット、インド、ベトナムに生息するキジの仲間のオスのベニジュケイです。非繁殖期はこの容姿です。また②-2.の写真はメスのベニジュケイです。この雌雄を見ていますと、身体の色合いも大きさも違う、典型的な性的二型の野鳥です。そのオスは繁殖期を迎えますと、オスは頭部の肉角質と呼ばれる長い角のような細長く耳状の皮膚を伸ばし、同時に顔面の赤と青の混じった「肉垂れ」を前掛けのように広げてメスに求愛します。その繁殖期の容姿は宇宙生物です。

③-1.https://manabu-biology.com/より引用のキモモマイコドリ(体長約10㌢)

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③-2.https://www.google.co.jp/amp/s/karakoto.exblog.jp/amp/7585232/より引用のメスのキモモマイコドリ

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③-2.https://gifmagazine.net/post_images/88748より引用のキモモマイコドリの求愛ムーンウォーク

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   今までは、何かとキジの仲間の紹介が多かったのですが、これからはその他の鳥の仲間が登場致します。この頃の③-1.の登場はその名前の通りのマイコドリの仲間です。中南米はコロンビアやコスタリカなどの熱帯雨林に生息致します。赤い頭と黒い体を持ち、腿だけ黄色い身体で凄く目立つ色合いです。③-2.の写真はそのメスです。典型的な性的二型の鳥のキモモマイコドリです。漢字表記は「黄腿舞子鳥」ですから、何を舞うのかと京都の舞子さんをイメージ致しますが、その求愛行動は非常に激しく、木の枝の上でマイケル・ジャクソンのムーンウォークのような動きをする事で知られ、尾を素早く震わせ、その振動を足に伝え後ろに移動します。舞子と言うよりダンサーです。

④-1.https://blog.goo.ne.jp/letterfromvpark/e/53604b8b5603a038e1782956d34c7395より引用のクビナガカイツブリ(体長約57〜74㌢)

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④-2.http://www3.famille.ne.jp/~ochi/kaisetsu-01/07-mizukaki.htmlより引用のカイツブリの仲間の弁足のイラスト

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④-2.https://karapaia.com/archives/52191917.htmlより引用のクビナガカイツブリの求愛水上走り

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   ④-1.の写真はクビナガカイツブリです。日本ではカイツブリがいますが、体長は約26㌢の小さな水鳥です。よくカモの仲間とされますが違います。カモの水掻きは蹼足ですが、カイツブリの仲間は水掻きはなく、④-2.のイラストのような弁足となります。水上カモは潜水出来ませんが、カイツブリの仲間は出来ます。またクビナガカイツブリは名前の通りに首が長いので、カモとも言えません。そんなこの鳥は北アメリカ西部では海岸の沼地に生息しています。繁殖期になりますと、水上走と呼ばれる行動を見せます。二羽、あるいはそれ以上の集団で動きを合わせ、約七秒間、最長で20メートルも水上を疾走し、メスは自分のつがい相手に相応しい体力を持ち合わせているかをチェックするといいます。男は体力の典型的です。

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/www.asahi.com/amp/articles/ASL15660PL15ULBJ00N.htmlより引用の雌雄のカタカケフウチョウ(手前がメス体長約25㌢、奥がオス体長約26㌢)

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⑤-2.http://seibutsu.blog.jp/archives/21563960.html/光吸収率99.95%!?「カタカケフウチョウ」とかいうこの世で最も黒い鳥wwwwwより引用のカタカケフウチョウの求愛行動

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⑤-3.Twitterより引用のオスのカタカケフウチョウ

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   今回の「鳥の派手な求愛行」の野鳥の中で、一番派手な求愛行動は⑤の項すべてのカタカケフウチョウかもしれません。この鳥は名前の通りのフウチョウの仲間です。ニューギニア島内の中央部の山に生息しています。キモモマイコドリの雌雄も非常に性的二型が凄い鳥でしたが、このカタカケフウチョウはその上をいくオスが派手で、パフォーマンスももとの原型をとどめない派手な格好をして、地味なメスに求愛します。オスの求愛行動は林床付近で倒木などの上で、"initial display activity“と呼ばれる比較的単純な動作と、"high intensity display"と呼ばれる背後の飾り羽を広げる動作とに分けられる、派手なプロポーズです。

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