第590回 野鳥たちのモビング

①http://wanderer0000005.blog52.fc2.com/blog-entry-220.htmlより引用の本来の「モビング」

   「モビング」とネットで検索すれば、①のような新聞記事が記載されて、『「モビング」とはもともと職場での嫌がらせを表す用語であり、その行為は、先進国各国で多数、報告されています。
「モビング」は、職場ぐるみで細かいながらも執拗な嫌がらせや生活妨害を続け、ターゲットとなった人物が辞職せざるを得ない状態を作り上げる、集団不法行為です』とあります。

②https://www.google.co.jp/amp/s/katsuk.exblog.jp/amp/21329321/より引用の左のノスリ(体長約52〜57㌢)に「モビング」する右のハシボソガラス(体長約50㌢)

   ②の写真はノスリに「モビング」を仕掛けるハシボソガラスです。ノスリは鳥類も捕食しますが、決してカラス類などを捕食することは稀です。またこのハシボソガラスはハシブトガラスより縄張り意識が強く、私の近くではよく自分よりふた回りほど大きなトビへの「モビング」をよく目にいたします。きっとこのハシボソガラスの縄張りに領空侵犯したから、緊急発進したのです。

③https://blogs.yahoo.co.jp/toriko26family/7915232.htmlより引用の集団のハシボソガラスが集団で一羽のノスリに「モビング」

   『「モビング」とは大型の天敵などに対し、同種の仲間が集団になって攻撃を仕掛けて被捕食から逃れる行動』(ウィキペディアより)とあります。③の写真はまさにその通りの描写だと思います。これは普段では、相手のノスリの方がハシボソガラスより格上ですが、集団となるとまた別物になるのです。またカラス類は小鳥のモビングを受けることもあります。「下克上」の発生です。

④https://03383786.at.webry.info/201809/article_3.htmlより引用の右のソリハシシギ(体長約23㌢)にモビングする左のハクセキレイ(体長約21㌢)

   この④の写真はハクセキレイが、ソリハシシギを「モビング」して、相手めがけて突進している場面です。ソリハシシギというのは「旅鳥」で、春秋年二回に日本にやって来る渡り鳥です。「旅鳥」なので、ハクセキレイの縄張りがわからなかったのかもしれません。しかし、侵犯されたハクセキレイには死活問題ともなるからです。ここは自分の場所なんだとハクセキレイは言います。

⑤https://jyoururi.blog.ss-blog.jp/2012-01-05?yclid=YJAD.1571527296.EtJr4kOdcq3JzbSy4UnV_2URiBWuUECOXV_rU1JFkUia.5b_G29qJtcunrSMKUl.F6SSmzJBxjuMoFY-より引用の右の格下のコミミズク(体長約38㌢)に「モビング」を仕掛ける左のハシボソガラス 

   ⑤の写真はハシボソガラスが「モビング」をコミミズクに仕掛ける直前の睨み合いです。この両者の関係は、この辺りにいる縄張りを張っているハシボソガラスと今や街中に進出した感が強い縄張りを持たないハシブトガラスが、拮抗しており、この猛禽類である大きさとしては格下コミミズクにコイツも自分たちの縄張りを侵犯するのかと「モビング」を仕掛けるハシボソガラスです。