![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/22026891/rectangle_large_type_2_ae84b0a8054dedd5fff895fb50b1a5b5.jpeg?width=800)
第911回 キンケイとギンケイ
①http://indoor-mama.cocolog-nifty.com/turedure/2007/06/post_f683.htmlより引用の京都の金閣寺と銀閣寺
世の中に『金』や『銀』がつけば、まずはオリンピックの表彰台での授与式の光景です。一番成績者が金、二番目が銀、三番目が銅。三番目の銅は現在も硬貨の十円玉として市場に出回っていますからあんまり高価は見出せません。やはり金銀が主流となります。①のタイトル写真は『金閣寺』と『銀閣寺』です。金閣寺は金粉が塗り巡らせてあるのに対して、銀閣寺には銀粉がありません。これはこれでいわれがあると思います。何方か京都のお寺に詳しい方が投稿なさってください。
②https://blog.goo.ne.jp/dream_019/e/b9aa6e48ba3bc2d216e5956887deb321より引用のキンケイ(左側 体長オス約95㌢、メス約70㌢)とギンケイ(右側 体長オス130~170㌢、メス:60~70㌢)
野鳥の仲間にも『金』『銀』が名前についている種はいます。キンクロハジロにキンバト、シマキンパラなど七種が『金』、ギンザンマシコ、ギンムクドリの二種が『銀』で日本で見られる野鳥です。今回に紹介しますキンケイとギンケイは日本の野鳥ではありません。二種とも中国やチベット、ミャンマーの山地に生息しています。漢字表記はキンケイが「金鶏」か「錦鶏」、ギンケイは「銀鶏」です。キンケイには黄色を主体とするキンケイの飼養種のオウゴンキンケイもいます。
③https://kotobank.jp/word/キジ-50334より引用のキジの仲間のイラスト
キンケイ、ギンケイ共に『鶏』という漢字表記があります。普通にはニワトリですが、野鳥にこの漢字が使われたらそれはキジの仲間を表します。二種の姿形をご覧頂いてもそのことはお分かり頂けるとは思います。世界各地にキジの仲間は生息しています。体型は丸型に近いものが多く、足はがっしりとしていて、地上生活に適している形態をした種が多いです。クジャクやライチョウの仲間では樹上性を示す種もあります。しかし、全ての種が地上採餌を主とします。全てが雑食です。
④https://ja.m.wikipedia.org/wiki/キンケイより引用のキンケイのつがい(手前がメス、奥がオス)
キジの仲間の特徴はライチョウやホロホロチョウを除いて、ほかの野鳥と同じく、オスが派手な体色で尾羽が長く、体長が大きい事実があります。このキンケイ、ギンケイもその形態に当てはまります(④と⑤の両写真はキンケイとギンケイのつがい)。発情期になるとオスは金属的な声をあげて他のオスを牽制し、同時にメスを呼びます。また、メスの前に立ったオスは尾羽を広げ、襟の飾り羽を広げるなどの求愛行動でメスの気を惹きます。ギンケイもキンケイと体色が違うだけです。
⑤https://snapmart.jp/photos/773157より引用のギンケイのつがい(手前がオス、奥がメス)
キジの仲間には幾つかの交雑例が知られていますが、キンギンケイはそのうちのひとつです。二種
の交雑種を特にこう呼びます。羽毛の程度は個体により様々で、二種共通の特徴の毛髪状の冠羽、兜の衿を思わせる首の飾り羽、 長い尾、そして金属的な叫び声などを持ち合わせます。19世紀頃はヨーロッパの飼育家の間で少数が作り出されたようですが、 昨今は種の純血性が重要視されており、少なくとも故意に作成される事は殆ど無くなった為、改良品種になるまでには至りません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?