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第1296回 鳥のオスとメスの事情 ⑸

⑧-1.Twitterより引用のオスの自慢の喉の黒さを誇るスズメ(体長約15㌢)のオス

   お題を『鳥のオスとメスの事情』として、一夫一妻だとか、一夫多妻や一妻多夫、多夫多妻、乱婚などといってもそれは人でいうなら、婚姻関係であって、どの種のオスもつがいとなる相手のメスにそっぽをむかれたら、何にもならないのです。だからどんな野鳥のオスもつがいとなる相手のメスの気をひこうと躍起になっています。色んな野鳥が、色んなことをして、ルックスやさえずり、物真似、求愛給餌行動などのディスプレイで、なんとかして射止め、自分の子孫を残すのです。

⑧-2.http://photozou.jp/photo/show/169066/133732981より引用の太くて黒々したネクタイを締めたシジュウカラのオス(体長約14㌢)

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   繁殖をするためには、どんな生き物ですあろうとも、オスはつがいの相手であるメスに対して、自分を選んでもらわなければ、人間でいうところの婚姻関係は結ばれません。野鳥で言えばなんとしてでも、メスにアピールして、つがい相手を見つけないと子孫繁栄はありません。婚姻関係が一夫一妻であろうが、一夫多妻、一妻多夫、多夫多妻、乱婚とも、つがい相手のメスに認めてもらわなければならないのです。そのため色んな種類の野鳥は自分をアピールするため必死になります。

⑧-3.http://blog.minigarage.net/?eid=912440#gsc.tab=0より過眼線の黒さが濃いオスのモズ(体長約20㌢)

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⑧-4.http://kimagure-tankentai.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-c7495d.htmlより引用の喉の橙色が自慢のコマドリ(体長約14㌢)

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   ⑧-1.の写真は皆さんご存知のスズメで、⑧-2.の写真はシジュウカラ、⑧-3.モズ、⑧-4.コマドリと続きます。この四種の共通点は雌雄同色の野鳥で、それもすべてが留鳥です。この四種の野鳥がつがい相手のメスに対するアピールはスズメのオスは喉元の黒さが黒々としていること。シジュウカラは黒くて太いネクタイ模様。モズは顔の顔にある黒々とした過眼線。日本三鳴鳥のコマドリは喉の橙色が濃いほど自慢となります。雌雄同色ですが、オスの身体の色がメスより若干濃いです。

⑧-5.https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1242000612より引用の赤いお腹が自慢のオスのイソヒヨドリ(体長約25㌢)

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⑧-6.https://midorinotori.com/?p=6634より引用のメスのイソヒヨドリ

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   ⑧-5.の写真はオスのイソヒヨドリです。スズメシジュウカラなどの雌雄同色の野鳥たちとは違い、性的二型という形態をとっています。また⑧-6.の写真はメスです。この二枚の写真をご覧になってお分かり頂けるのは、オスが派手な色合いで、反対にメスは外敵から身を守るべく地味なら色合いになっています。そんな普段から目立つオスはやはり競争相手のオスも多くいるため、写真では信号機では安心を示す青い色の身体に対して、お腹の部分の赤茶けた色が濃い程自慢です。

⑨-1.https://www.google.co.jp/amp/s/ks1639.exblog.jp/amp/29113582/より引用の赤い下尾筒が自慢のアカゲラ(体長約24㌢)

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⑨-2.http://bird-muromi.sakura.ne.jp/zukan/kamo/kogamo/kogamo.htmlより引用の黄色い下尾筒が自慢のコガモ(体長約38㌢)

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   野鳥のオスがつがい相手のメスに対して、自慢するのは何も身体の色合いや模様だけではありません。オスの身体の部位を誇示する場合も多々あります。⑨-1.の写真は留鳥であるキツツキの仲間のアカゲラです。しっかり身体を固定する尾羽の下にある下尾筒が赤ければ赤いほどが自慢となります。また⑨-2.の写真は冬鳥のカモの仲間のコガモです。なぜ越冬のためにやってくるコガモがメスを求めるのかは、つがい関係が十月から十一月だからで、コガモのオスは下尾筒が黄色い事です。

⑨-3.http://blog.bectac.com/archives/897213.htmlより引用の赤い肉垂が自慢の奥がオスのキジ(体長約80㌢)と手前はメス(体長約60㌢)

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⑨-4.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/hototogisunosato/entry-12025675606.htmlより引用のつがいのオシドリ(左がオス、右がメス)

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⑨-5.http://www3.famille.ne.jp/~ochi/bird/oshidori.htmlより引用のオシドリ(体長約45㌢)の輝く銀杏羽

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   ⑨-3.の写真はご存知の国鳥であり、桃太郎の鬼退治で有名なキジのオスです。性的二型の野鳥です。色合いだけでなく身体の大きなも、メスよりも大きく男らしさを感じさせます。そんなキジのオスは繁殖期には真っ赤になる肉垂と、長い尾羽を自慢します。⑨-4.-5.の写真は鴛鴦夫婦として有名なオシドリです。キジと同じく性的二型の野鳥です。あまりにもメスとのギャップが大きいです。そんなオスの自慢は写真のように鮮やか過ぎるほどの色合いと形をした銀杏羽が自慢です。

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