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第826回 知恵を使って採餌する野鳥たち

①https://www.google.co.jp/amp/s/chicodeza.com/freeitems/fukurou-illust.html%3famp=1より

   いままでのタイトルの「物を使って採餌する野鳥たち」はほとんどが知能の高い「カラス」のことであって、マケドニアの「カラス」は楊枝のような枝を使って、木の中にいるイモ虫をほじくり出すとか、日本でもハシボソガラスは貝を宙から落として貝殻を割って食べるとか、硬い胡桃の殻をワザと車の通る轍(わだち)において、殻を壊して中の実を食べるとか、ハシブトガラスは公園の水飲み場の水栓をクチバシで回して、水を飲むとか「カラス」にまつわる知恵比べばかりでした。

②https://blog.goo.ne.jp/ikerin77/e/36800850d5fe9d35a3e90cf6c8747f75より引用のハシビロガモが渦を起こして、プランクトンを集める様子

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   ②の写真はハシビロガモが群れをなして、グルグル水上を回って渦を起こして、プランクトンをかき集めて、採餌している様子の写真です。ハシビロガモは日本では冬季に越冬のため飛来し、クチバシは幅広く、和名の由来にもなっています。英名"shoveler"もシャベル型のクチバシに由来しています。食性は植物食傾向の強い雑食で、種子、プランクトン、昆虫、軟体動物、魚類などを食べます。水面にクチバシをつけて水ごと食物を吸い込み、クチバシで食物だけを濾し取ります。

③http://karapaia.com/archives/52161392.htmlより引用の餌で魚をおびき寄せるササゴイ

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   ③の写真のササゴイは漢字表記で「笹五位」で、日本では夏季に本州、四国、九州に飛来する夏鳥で、冬季になると九州以南で越冬する冬鳥でもあります。河川、湖、池沼、湿原、水田などに生息し、薄明薄暮性で主に夕方活動し、昼間は水辺の森林で休みますが、昼間や夜間に活動することもあります。単独もしくはつがいで生活します。食性は動物食で、魚類、両生類、甲殻類などを捕食します。水辺で獲物を待ち伏せ、水面に物を落とし近づいてきた獲物を捕食のテクニック。

④https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/nonkiblog/diary/201006210000-amp/より引用のコサギの波紋漁

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   ④の写真はコサギが「波紋漁」で魚を捕獲した直後の様子です。一般に「白鷺」と呼ばれているサギは、ダイサギチュウサギ、そしてこのコサギです。コサギは留鳥で水田や川辺、海岸などで首を縮めて立っている姿がよく見られる。魚類、カエル、ザリガニなどを捕食します。ササゴイが物を落として漁をするのに対して、コサギは自分のクチバシを水に浸して波紋を起こし、その波紋で魚をおびき寄せる「波紋漁」で捕獲します。この「波紋漁」はゴイサギも行うと言うことです。

⑤http://karapaia.com/archives/52212395.htmlより引用の自分の翼で影を作って採餌をおびき寄せるクロコサギ(別名:クロミノサギ)

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   こちらの⑤の写真もサギの仲間のクロコサギという野鳥が自分の両翼でドームを形取って、日陰をわざと作って、物陰に隠れようとする魚の習性を上手く利用して、採餌しようとするのです。この野鳥は日本の野鳥ではなく、クロコサギ(別名:クロミノサギ)と呼ばれるアフリカに住むこのサギは、体長約50㌢ほどの肉食でカエルや魚などを食べます。他にも狩りをしている動物に接近し、わざと脅かして、逃げた獲物が自分の作った傘の影に隠れた所を捕食する横取り採餌もするようです。


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