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第1299回 鳥のオスとメスの事情 ⑻

13)https://wedding.mynavi.jp/kekoon/entry/2015/11/03/180000/より引用のインドクジャクの奥側のオス(体長約100〜120㌢)が手前のメス(体長約95㌢)に尾羽のような飾り羽を広げる求愛ディスプレイ

14)https://www.musashi.ac.jp/blog/kisokyouiku/2013/07/02/カラスの巣立ち/より引用のお辞儀をするように鳴くハシボソガラスのオス(雌雄共に体長約50㌢)

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   身近な野鳥のカラスには二種がいます。そのひとつが、近所のゴミステーションに毎朝現れる憎たらしいハシブトガラスと、山の裾野の畑なんかで、畑を漁っている14)の写真のハシボソガラスの二種が身近な野鳥のカラスです。童話の「七つの子」のカラスはこのハシボソガラスのことです。そのハシボソガラスの求愛ディスプレイは、写真のように、つがいにしたい相手のメスに対して、 頭を腹につけるほど深くお辞儀する、求愛ディスプレイです。頼むから一緒になってくれって。

15)http://yamasemiweb.blogspot.com/2014/09/a-courtship-action-display-of-mandarin.html?m=1より引用の四羽のオスのオシドリ(雌雄共に体長約45㌢)が左端のメスに対しての求愛ディスプレイ合戦

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   すべての野鳥の中で、この鳥のオスだけが地味なメスに比べて見ると。まるで違う種のオスかと思うほど、派手な出たちをしている15)の写真のオシドリ。人間社会では、これぞ不肖付随の夫婦の「鴛鴦夫婦」であり、よく結婚式の式辞にはこのオシドリか引用されます。事実はまったく違ってオシドリの婚姻は一夫多妻と言う的外れといいますのに。ただ普段の振る舞いの実は「仮面夫婦」です。そのオスは写真の通り、多くのオスは銀杏羽や冠羽をメスに見せつけ、首を上下させます。

16)YouTubeより引用のカワウ(左がメス、右がオス共に体長約81㌢)の求愛ディスプレイ

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   夏になれば必ず街の方々の溜池にやってくる、黒い軍団。黒いといってもカラスではなく、またカラスなんかよりもずっと身体のおっきな野鳥です。私はこの野鳥は万能だと思っています。鳥だから当たり前に空を飛び、また水鳥の仲間だから泳ぐこともでき、また潜水することもできる、そんな16)の写真のカワウ。夏に潜水した後でもおっきな雨ガッパを広げて乾かします。そのカワウは 向かい合い、首を反らしたり、お辞儀、クチバシを合わせ、留めは営巣する巣材の枝を見せます。

17)http://www.forest-akita.jp/data/bird/35-akagera/aka.htmlより引用のオスのアカゲラ(雌雄共に体長約24㌢)が赤い下尾筒を逆立てる求愛ディスプレイ

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   17)の写真は世界各地に生息している、日本ではキツツキの代表的な存在でありますアカゲラです。そんなに高くない山あいの落葉広葉樹林や針葉樹林、混交林などに生息し、単独もしくはペアで生活します。元来キツツキの仲間は渡りをしない留鳥です。キツツキの仲間の求愛方法は、さえずることが出来ないので、相手となるメスを木の幹を突いて音を出すドラミングで引き寄せます。メスに対してオスは自慢の短いながらも赤い下尾筒を逆立ててどうだとばかりアピールします。

18)http://blog.livedoor.jp/hoshi_hiyodori-brise/archives/45016009.htmlより引用の左のオスのダイサギ(雌雄共に体長約89㌢)がメスに飾り羽を見せつけるディスプレイ

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   白鷺と言われるサギは良くも悪くも、沢山の種類のサギがいます。18)の写真のダイサギを始めとして、チュウサギコサギの三種類が身近な『白鷺』が生息し、他にも冬羽時のアマサギや海辺の白浜に生息するクロサギ、稀な迷鳥のカラシラサギなどが白いサギです。そんな中でも『白鷺』の中で大きなダイサギは、アオサギと一二を争う大きさです。そのオスは繁殖期になると、相手のメスにコロニーで青い眼と背中の長い飾り羽を立てて美しい求愛ディスプレイを見せつけます。

19)http://ada-kitakyu.com/bird/s3mozu.htmlより引用の左のオスのモズ(雌雄共に体長約20㌢)が黒々とした過眼線を右のメスに見せつける求愛ダンス

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   秋が深まってきますと、この19)の写真のモズは高鳴きを行い、自分の縄張りを主張します。貯食とも取れる早贄も行い、この時期は非繁殖期にあたり、雌雄の差はなく、オスはオスで、メスはメスで冬の食料確保のためにお互いに縄張りを持ちます。それが年が明け、春先になってくると、繁殖期になり事態は一変し、オスは他の野鳥の鳴き声を真似て、メスを呼びこみ、写真のように背伸びして、自慢の黒々とした過眼線を左右に振りなから誘います。しかし写真は振られたようです。

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