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第2044回 鳥の鳴き声

①https://www.ac-illust.com/main/search_result.php?word=Twitterより引用の鳴いている鳥たちのイラスト

   毎年の春先になりますと、楽しいことに大好きな鳥たちが、クマなんかの冬眠する哺乳類が、冬の眠りから覚めて、寒くなくなった山里に飛び出すように、今まで通りに鳴き声を聴かせてくれるスズメやカラス、ヒヨドリの地鳴きの鳴き声も良いのですが、やはり春になりますと、これまで山に潜んでいたか、越冬先に渡っていた鳥たちが、人が進学や入学、就職して新しい活躍場所に出かけるように、人里や街中にもその鳴き声聴かせてくれて、姿までも見せてくれ、春がやってきます。

②https://www.kodomonokagaku.com/read/hatena/5179/より引用の鳥が鳴くことができる仕組みのイラスト

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   殆どが鳥は鳴くことができます。それは②の鳴管と声帯の違いを表すイラストのように、鳥類以外の脊椎動物は発声に声帯を用いますが、鳥たちは気管の分岐点にありますイラストの気管の下部にあります鳴管を用います。鳥たちは鳴管による発振音を気管末端の鼓室で共鳴させて発声します。鳥たちの発声は大きく分けて、さえずりと地鳴きに分けられます。鳥の仲間でもスズメ目の鳴禽類は鳴管の筋肉がよく発達しており、高度のさえずりをすることができます。左右の鳴管で別の発声をして複雑なさえずりを行う種もいるようです。

③-1.https://hmn.wiki/ja/Syrinx_%28bird_anatomy%29より引用の雌雄の鳥の鳴管筋の違いのイラスト

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   殆どの鳴き声綺麗で上手な鳥はスズメの仲間のカラ類がそれにあたります。またその鳴き声にも種類があり、まず地鳴きは日常的な鳴き声です。オスもメスも、成鳥もヒナも出します。エサねだり、飛び立ち、恐れ、なだめ、威嚇、スズメなどは求愛、タカの警戒、仲間を呼ぶなど、それぞれ違う鳴き声を使います。声の大小や単純さ、複雑さもいろいろです。主にメスを呼び込む求愛や縄張りを示すのがさえずりで、主に、オスが繁殖期に鳴きます。小鳥すなわち鳴禽類では、複雑なさえずりや様々な替え歌が進化しました。またぐぜりという鳴き方は若鳥がさえずりを学習する過程で鳴く不完全なさえずりのことです。同種や異種の鳴きまねなどを取り混ぜて、口に含んだように、取り留めなく鳴くこともあります。春先には前年にさえずっていた成鳥もぐぜりながら練習をして、正しいさえずりを歌うようになります。

④-1.http://stork26kumihama.seesaa.net/article/479162832.htmlより引用のクラッタリングするコウノトリ(体長約112㌢)

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④-2.https://ameblo.jp/395604170906/entry-12528645883.htmlより引用のドラミングするコゲラ(体長約15㌢)

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④-3.https://www.birdfan.net/2018/05/18/62323/より引用の母衣打ちをするオスのキジ(体長約80㌢)

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   殆どの鳴禽類はオスがさえずり、メスは外敵から身を守る意味でさえずりませんが、中には雌雄共にさえずる種もいます。また鳴禽類以外の鳥では鳴管筋がない鳥も存在するわけです。そんなさえずれない鳥も、繁殖期にメスを求めて、求愛行動をします。④-1.の写真のコウノトリアオサギなどのペリカンの仲間は鳴管筋を持たないために、それに代わる求愛行動として、クチバシを打ち鳴らして「カタカタ」と大きな音を立てることで、さえずりの代わりとし、また、④-2.のキツツキなの仲間のコゲラでは、写真のように木の幹を突いて音を立てるドラミングがあります。またドラミングは木を突くだけではなく、④-3.の写真のキジの仲間の様に母衣打ちという、自分の翼を広げて地面に大きく羽ばたき音を立てるドラミングも求愛行動です。さえずりだけが求愛でありません。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2016/08/05/45457/より引用のさえずるオスのウグイス(体長約16㌢)

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⑤-2.http://www.hyogo-c.ed.jp/~shizen-bo/naturepage/110614sanko/110614sanko.htmよりききなしでさえずるオスのサンコウチョウ(体長約45㌢)

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⑤-3.http://www.tabata-tumugi.co.jp/fuubutu/backno/fuu1105.htmより引用のつがいでさえずるイソヒヨドリ(左がオス、右がメス共に体長約25㌢)

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   さえずると言っても色んな鳥がいるわけです。さえずりの第一の有名な鳴禽類に⑤-1.の写真のウグイスがいます。「ホー、ホケキョ、ケキョ、ケキョ」とくれば、世の中ね人で存じ上げない方はいないと思います。またウグイスと同じく、日本の三鳴鳥のコマドリは「ヒンカララ」、オオルリは「ヒーリーリーチチン」です。有名な鳴禽類はさえずりがはっきりしています。次には複雑なさえずりが有名で、それをはっきり表せない時に使われるのがききなしで、例えば⑤-2.の写真のサンコウチョウは「月日星(ツキ・ヒ・ホシ)ホイホイホイ」とか、ホトトギスの「特許許可局」と「テッペンカケタカ(天辺翔けたか)」で、身近な鳥でツバメの「土食って、虫食って、しぶーい」とききなした昔の人は偉いと思います。また最近では、街中に進出しています⑤-3.のイソヒヨドリは雌雄でさえずることが有名ですが、何せ複雑なさえずりで、「ツツ、ピーコ、ピィー」「ヒーチョイチョ、ピーチョ」など美しい澄んだ声でさえずりますし、まだまださえずりの種類が多すぎて、ききなしすらできないくらい難しい鳴き方をします。



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