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第942回 変な鳥?ヨシゴイ

①http://karapaia.com/archives/52193924.htmlより引用のヨシゴイとミョウガの比較

   よくサギの仲間にはミゾゴイヨシゴイもそうですが、その周りの風景に擬態する習性があります。これは天敵から身を守る自然の知恵の恩恵で、生きながらえているわけです。ヨシゴイは葦原にすむ、小さなサギ(サギの中で最小)で、体長約36㌢です。九州以北の水田、河川、湖沼に飛来する夏鳥です。葦原などの茂みの中にいることが多く、見つけにくく、草の上を低く飛びます。またその全体的な姿が、①の写真のようにミョウガに似ていることも非常におかしな点だと思います。

②サギの仲間のヨシゴイ(体長約36㌢)

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   ②の写真をご覧になられると分かると思いますか、サギの仲間にはコサギをはじめとするシラサギやアオサギアマサギの首が細くて長いサギの仲間と、ゴイサギをはじめとするお世辞にも細くて長い首とは言えないゴイ(五位)の仲間に分かれます。その中ではゴイサギは、擬態をしませんが、このヨシゴイミゾゴイは天敵から身を守るために積極的に擬態をします。またサギの仲間は集団防衛と集団繁殖のために、異種のサギともコロニーを形成しますが、このヨシゴイはしません。

③http://karapaia.com/archives/52193924.htmlより擬態する過程のヨシゴイ

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   ③の写真はヨシゴイの擬態する過程を表しています。ヨシゴイゴイサギと同じくずっくりむんぐりの体型なのに、④の写真をご覧になってもお分かりいただけると思いますが、首は長いです。幼鳥は下面が白い羽毛で覆われ、全身に褐色の縦縞が入り、オスは額から頭頂にかけて青みがかった黒い羽毛で覆われます。また頸部から胸部にかけて不鮮明な淡褐色の縦縞が一本入るといいますから、ゴイサギの幼鳥がホシゴイと同じ様な模様をしていることからもゴイサギの仲間と言えます。

④http://karapaia.com/archives/52193924.htmlより引用の擬態?するヨシゴイ

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   ヨシゴイは湿原や湖、池沼、水田などに生息し、葦原に生息することが和名の由来で、単独もしくはつがいで生活します。薄明薄暮性で、開けた場所には現れず、葦原を低空飛行し獲物を探します。危険を感じると上を見上げて頸部を伸ばし、静止したり左右に揺れる。これにより下面の斑紋が、葦の草と見分けづらくなり、擬態すると考えられています。④はヨシゴイが水中の獲物目掛けて、首を最大限に伸ばして、捕食しようとしている写真です。魚類、両生類、昆虫等を食べます。

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/toricago.net/chinese-little-bittern.html/ampより引用のガニ股なヨシゴイ

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 ⑤-2.https://www.vario-media.net/interesting/20171017_30229/より引用のヨシゴイの葦の茎を両脚で支えている写真

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   ヨシゴイはその歩き方はまるで忍者で、葦の茎を足でつかみ、地上に降りることなく草を渡り歩くといいます。捕食方法は、湿原や沼地などを低空飛行しながら獲物を探し、水辺や植物の茎の間で獲物を待ち伏せをして、そこに通りかかった獲物を、④の写真のように首を伸ばして捕食するといいます。じゃあこの⑤-1.の写真のようにどなたが見てもガニ股にしか見えないこの姿は、⑤-2.の写真のように下は沼なので、落ちないように踏ん張っていましたら、こんなガニ股になったのです。





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