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第1215回 ツバメ(15回目)のねぐら入り

①http://www.asahi.com/eco/news/SEB201210130040.htmlより引用のツバメのねぐら入り

   ツバメといえば、渡り鳥の中では一番有名で、なおかつ身近な野鳥だと思います。私は春先三月も中旬となりますと、ツバメが生まれ故郷に帰ってくることを心待ちにしています。なぜか、ツバメがこの街に帰ってくる姿を見ましたら、ああこれから本格的な春がやってきたと言う気持ちになります。また越冬の南の国から今年も帰って来た。ありがとうと心から思います。ツバメと入れ替わりに、北の国に戻っていく鴨など水鳥の渡り鳥もいますが、自然と身近なツバメに目が行きます。

②https://note.com/hiho2351/n/n12f957c311aaより引用の生まれ故郷に帰って来たツバメ(体長約17㌢)

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   ツバメは日本に先兵役で帰ってくるのはオスらしいです。一羽二羽三羽とオスたちが生まれ故郷の街を飛び回り、以前の古巣を探したり、街の様子を伺うのです。それより遅れて数日後にはメス達が帰ってきます。メス達は以前繁殖相手だったオスが先に到着しているか確かめるようにオスを探します。また昨年生まれて幼鳥から若鳥に成鳥して、生まれ故郷に帰ってきたオスは、大きな声でききなしのように「ツチクッテ、ムシクッテ、シブイ」とさえずり、繁殖相手のメスを探します。

③https://www.google.co.jp/amp/s/tenki.jp/amp/suppl/usagida/2016/03/13/10751.htmlより引用のツバメの子育て

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   生まれ故郷の街で、繁殖相手を探しつがいになったツバメは、雌雄揃って営巣場所探しをし、決まった民家の玄関の軒先に土や枯れ草を運んで、約一週間で営巣を終えるのです。その間、営巣に費やした分の労働を癒す時間をつがいで摂るといいます。そして抱卵、ヒナが誕生しましたら、雌雄揃っての郁雛。③の写真の親子の仲睦まじさがそれを物語っています。ヒナが巣立ち幼鳥となっても、雌雄揃って採餌は行います。そして本当の意味での巣立ちで幼鳥は餌の取り方を実践です。

④https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/mae717da/diary/201805260001-amp/より引用のツバメの成鳥(左側)と幼鳥(右側)

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   ツバメの幼鳥が本格的に巣だった時点で、今まで育ててもらった営巣に帰れることはありません。また親鳥も育てた巣に戻りません。寝るときは電線に止まります。離れた幼鳥をまだまだ見守っているのです。幼鳥になったかってのヒナたちは、兄弟で固まることが多いですが、自分たちで飛行の仕方、餌の取り方を学び、日々独り立ち出来るように、来るべきにやってくる南の国への越冬での渡りに備えての訓練を行っているのです。その間はまだまだツバメの姿を見る事はできます。

⑤https://dailyportalz.jp/kiji/140820164940よりツバメのねぐら

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   では巣立ったツバメはどこにいるのでしょうか。育った巣にもいません。もちろん親鳥もいるはずがありません。あれほど餌探しに飛び回っていた親鳥の飛んでる姿も見かけません。南の国への越冬準備が迫ってきますと、親鳥は離れていた幼鳥をどういう手段かわかりませんが、泣き声を発するのか、久しぶりに親子があつまり、渡りの準備の最終確認を行います。夕方に一家族が電線に集まり、家族数がどんどん集まり、⑤の写真のような葦原や湿地の草原にねぐら入りを果たします。

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