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第1285回 次々と現れる雌鳥のさえずり ⑴

①https://news.p-mom.net/2019/11/15/長浜市-湖北野鳥センターにて、野鳥観察会が開-2/より引用のイラスト

   私が野鳥のことをこのnoteに投稿し始めた頃に、私自身が野鳥の中で、メスもさえずることを存じ上げていたのは今一番身近な野鳥のひとつである海辺から街中に進出中のイソヒヨドリとかつて私が子供の頃に、その当時の野鳥を飼ってはいけないとする規制がなかった時代に、父親が趣味の一環として飼っていたソウシチョウの二種だけでした。またしばらくの間には、さえずりや地鳴きの区別がつかず、スズメやカラス、ハトなども雌雄共々にさえずっていると思っていました。

②http://sakaguchi.cocolog-nifty.com/birdiemossei/2013/06/post-cbf2.htmlより引用のアカショウビンのつがい(左がオス、右がメス共に体長約27㌢)

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   ②の写真は森林に生息するカワセミの仲間で、燃えるような赤いクチバシと体全体が赤色を持つことから、火の鳥の異名を持つアカショウビンです。カワセミの仲間の証拠として、漢字表記は「赤翡翠」です。最近になって飼育されていたアカショウビンはさえずっていたのですが、DNA鑑定してみたらメスとわかり、このことでアカショウビンはメスもさえずります。アカショウビンは写真をご覧になってもお分かり頂けるように雌雄同色ですが、ややお腹が白っぽいのがメスです。

③-1.https://photohito.com/photo/4364584/より引用のアカヒゲのつがい(左がメス、右がオス共に体長約14㌢)

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③-2.https://note.com/hiho2351/n/ne120bb519c84より引用のコマドリのつがい(左がオス、右がメス共に体長約14㌢)

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   ③の写真のアカヒゲは漢字表記は「赤髭」でこれ自体が姿形が違っています。写真をご覧の様に赤い髭はなく赤毛なのに「アカヒゲ」の名前は「赤い毛」が取り違えられました。日本でもこんな間違いがあるのに対して、動物学者のシーボルトはその学名を"Larvivora komadori"としました。本種とコマドリを取り違えました。二つも重なって間違われたのはアカヒゲだけです。雌雄揃ってさえずるのは抗議かもしれない。③-2.の写真のアカヒゲと因縁深いコマドリもメスがさえずります。

④-1.https://www.google.co.jp/amp/s/shimesan.com/2018/05/03/20180503p/amp/より引用のイカルのつがい(左がメス、右がオス共に体長約24㌢)

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④-2.https://www.google.co.jp/amp/s/shimesan.com/2018/01/26/20180126p/amp/より引用のウソのつがい(手前がオス、奥側がメス共に体長約16㌢)

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   ④1.の写真のイカルといえば、漢字表記は「鵤」「桑鳲」ですが、発音の『イカル』の由来は奈良県の斑鳩とも鳴き声が「イカルコキー」と聞こえるからとも言われます。また「月日星」のききなしも有名です。雌雄同色で、ものすごく判りにくく、やや大柄な方がオスと言えます。雌雄同色の鳥でも判断の仕方が割と簡単な目印があったり、写真で身体の大きさの比較や、繁殖期の抱卵斑の判断です。④-2.の写真のウソは同じアトリの仲間でも雌雄がわかりやすく、メスもさえずります。

⑤http://bulbulmt.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2017/11/14/abo_133201.jpgより引用のイスカのつがい(左がメス 、右がオス共に体長約17㌢)

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   ⑤の写真のイスカの雌雄はご覧のように、多くの野鳥の雌雄の特徴であるオスが派手な色合いで、メスは地味な色合いというものです。私はイスカにも会ったことがありませんが、地鳴きは「ギョッギョッ」 さえずりは雌雄ともに「チュチュピーピー」と澄んだ声です。なによりもイスカの最大の特徴は、針葉樹林の松ぼっくりの実が好きで、実を剥がすために食い違うくちばしが特徴です。その名前の漢字表記は「交喙」で、松の実が食べれない幼鳥はクチバシは食い違っていません。

⑥https://note.com/hiho2351/n/nc209ed7c05b2より引用のイソヒヨドリのつがい(左がオス、右がメス共に体長約25㌢)

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   ⑥の写真のイソヒヨドリは随分と街中に現れてもう私の住む街では十数年以上になります。漢字表記からして「磯鵯」と『磯』が付きますし、その当時のポケット図鑑にも海辺に生息としか明記はありませんでした。また『鵯』とつくのにヒヨドリの仲間でなく、ツグミの仲間でした。それになぜヒヨドリに似ているからイソヒヨドリと名付けられた理由として、メスのイソヒヨドリが似てるからと言うものでした。それはそれとして事実に雌雄とも鳴き交わすそのさえずりは上手です。


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