見出し画像

第774回 もっと鳩(ドバト14回目、キジバト10回目)

①https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000022077.htmlより引用のドバトキジバトの違いのイラスト(共に体長約33㌢)

   久しぶりに毎日街を歩いていると嫌でも目にしてしまう鳩。その中でも身近な存在となったドバトキジバトの共通の特徴なんかをこれまでの語りに加えてまとめてみました。知れば知るほど鳩の特徴が見えてきます。順を追って語ります。 

※鳩の表記はドバトキジバトを表します。

②http://blog.zige.jp/sp/angry-swan/より引用のドバトのまぶた

画像1

   鳩の「まぶた」は瞬きのときは上まぶたが、眠るときは下まぶたが上に閉じます。「鳩胸」は胸骨、胸筋が発達し、高速長距離飛行が可能(時速約70km)でその飛び方はハヤブサ似です。また「クチバシ」全体は柔らく、先端だけ硬い。「ろう膜(鼻先の付け根)」は上クチバシ基部を覆う裸の皮膚で鼻孔を保護しています。「尾脂腺」よりも皮膚から直接細かい脂粉(粉綿羽)が分泌されます。尾羽は12枚、アオバトは14枚で抜けやすい羽で、タカに襲われたとき、羽を残して逃げ易いから。

③https://matome.naver.jp/m/odai/2136535054168847901より引用の鳩の歩行イラスト

画像5

   鳩やセキレイや鶏の独特の歩き方は首を前後に振っているように見えますが、頭は「停止・前進・停止・前進……」という動きになっており、地形に対して頭が停止している時間があります。鳩は頭の両側に目がついていて,広い範囲を見渡すことができ、外敵が近づいてくればすぐに分かるように、しかし,これには立体視ができないという欠点があります。片目では,視ているものまでの距離が正確に分からないのです。この欠点を,鳩は前後に首をふることで克服しています。

④https://www.google.co.jp/amp/s/gigazine.net/amp/20181031-why-so-many-pigeonsより引用の鳩の帰巣性

画像2

   帰巣性が優れている鳩は鳩の内耳にある壷嚢(このう)という感覚器官が磁気探知機の役目をしています。鳩の帰巣性は地磁気と関係があり、馴染みのある場所では視覚情報を利用します。鳩の幼鳥は磁気コンパスを利用しますが、成長の段階で太陽コンパス利用を達成していきます。偏光は人の眼は偏光を感知できないが、鳩は感知できるので航法の補助として用います。伝書鳩が千㌔以上離れたところからも帰りますが、それは帰巣性の強い鳩ゆえに渡りをほとんど行いません。

⑤Twitterより引用のドバトの水飲み

画像3

   鳩の中で果実食が中心なのはアオバトだけで、ドバトキジバトも穀物食の鳩でも、種子の栄養分や、地上で採食する際の土などからの塩分摂取をしています。海水を飲んで塩分補給をしなければならないのはアオバトだけです。また鳩にはほかの野鳥には出来ないことをします。それは水を飲む時、普通の野鳥は下のクチバシに水を溜め、頭を上げて飲みます。⑤の写真のように、ストローのように、鳩はクチバシを水中につけたまま口腔の陰圧によって吸飲できる野鳥です。

⑥https://www.google.co.jp/amp/s/ayamekusu.exblog.jp/amp/23979045/より引用のピジョンミルクをヒナに与えるキジバト

画像4

   ピジョンミルクはミルクと言っても液状ではなく、嗉囊(そのう)内膜の粘膜上皮が肥厚し、上皮細胞が脂肪変性を起こし、嗉囊腔に脱落したもので栄養価が高いです。抱卵後十日目ごろから作られます。ヒナが孵化する頃には嗉囊内壁の厚さは通常の二十倍。親鳥が始めの数日ヒナに与えます。その後嗉囊で半消化された乳液状の物質も与えます。雌雄共に与えます。ヒナは硬い木の実や種子は消化できないし、ヒナの餌として動物食を必要としないので、繁殖期を昆虫の発生期に合わせる必要がなく、ほぼ一年中繁殖が可能です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?