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第1344回 ヨタカ(4回目)って

①http://zuityouan.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-98dc.htmlより引用の起きているヨタカ(体長約29㌢)

   ①の写真はヨタカです。珍しくぱっちりと眼を開いています。ヨタカはご存知のように夜行性なので、フクロウと同じく昼間は寝ていることが多く、このように眼を開いて写真に写っているのは珍しいのです。ヨタカの漢字表記は「夜鷹」で何故か夜の鷹です。狩をするとら言っても夜に小さなクチバシですが横に広く大きな口を開けて中に入った蚊を食べますから別名『蚊母鳥』や『蚊吸鳥』と呼ばれています。鳥の怠け者のようです。このヨタカの仲間はひょうきんものばかりです。

②http://netgeek.biz/archives/58903より引用のひょうきんなガマグチヨタカ(23〜58㌢)

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   日本には夏鳥のヨタカしかいませんが、世界には②の写真のガマグチヨタカタチヨタカアブラヨタカヒゲナシヨタカ、そしてヨタカと五分類されます。またズクヨタカヨタカと名が付きますがアマツバメの仲間になります。日本のヨタカはお世辞にも可愛いとは言えませんが、②の写真のガマグチヨタカは愛嬌たっぷりのひょうきんな野鳥です。クチバシは小さく、口は上下にも左右にも大きく、目の下まで伸びます。口の周りには剛毛があります。殆どが蚊などの昆虫食です。

③-1.https://kotobank.jp/word/フクロウ-124187より引用の「フクロウ」の種類イラスト

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③-2.https://kotobank.jp/word/アマツバメ-27171より引用のアマツバメ目とも近縁

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   第1318回 複雑な[フクロウ]の謎で[フクロウ]は元々ヨタカと同じ仲間であったと紹介いたしました。同じく夜行性で、[フクロウ]もヨタカも羽の構造は違いますが、羽音を立てずに飛ぶことができます。こんな共通点が[フクロウ]と同類の今でも近縁たる証拠です。また①の項でも申し上げましたが、系統的にはヨタカ科はアマツバメヨタカ類の一系統となります。他の科との系統関係は不確実ですが、アマツバメ目との姉妹関係が弱く支持されていて、ツバメのクチバシと確かに似てます。

④https://blog.goo.ne.jp/fagus06/51より引用の冬眠するプアーウィルヨタカ(体長約20㌢)

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   ヘビ、トカゲ、カエル、コウモリ、クマなどは、冬眠をする生き物として知られています。しかし、私も恐らく皆さんも鳥が冬眠するなんて知らないと思います。その野鳥がヨタカの仲間のプアーウィルヨタカです。ヨタカの最高中では一番小さいです。北アメリカ中西部の乾燥地帯に棲んでいて、冬になると、岩の割れ目などに入り、39℃ほどの体温は18〜20℃まで低下し、呼吸も心拍も下げて、三ヶ月ほどの冬眠に入ります。冬眠までいかないで休眠する野鳥がアマツバメ類です。

⑤https://blog.goo.ne.jp/fagus06/51より引用のアマツバメの仲間のニューカレドニアズクヨタカ(体長約28㌢)

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   ヨタカは[フクロウ]とも夜行性などで繋がりがあり、またアマツバメ類とはクチバシの形と、岩の割れ目などで連続して長時間眠ると言うことです。19世紀までは、現在のヨタカ目及び現在はアマツバメ目とされるズクヨタカ科がヨタカの単一された括りでした。この時期にはヨタカとアマツバメは一緒と言うことになります。また現在でもズクヨタカと『ヨタカ』の名前が付いていますががアマツバメと最も近縁です。[フクロウ]も複雑でもヨタカの仲間は複雑怪奇と言うしかないです。

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