見出し画像

第1815回 ウグイスの闘い

①https://petpedia.net/article/412/bush_warblerより引用のウグイス(写真はオス、体長約16㌢) 

   ウグイスといいますと、春になりましたら、何処からともなく、あの有名なさえずりが聴こえてきますので、別名「春告鳥」とも呼ばれて、遠い昔からその名前は多くの色んな古名や別名があることでも知られています。またウグイスはさえずりが上手いだけではなく、繁殖も一夫多妻という、世の殿方様から見ましたらハーレムのような生活を送っています。沢山の営巣を色んな場所に作り巣の形も多種多様に作るといいます。子育てには一切関与せず、オスのみがさえずり続きます。

②-1.https://blog.goo.ne.jp/menusan/e/b864cfb607090b08a871b220656a907bより引用のオオルリ(写真はオス、体長約16㌢)

画像1

②-2.https://ganref.jp/m/kingfisher1822/portfolios/photo_detail/1720314より引用のコマドリ(体長約14㌢)

画像2

   ①のタイトル写真のウグイスは、皆さんもご存知の「ホッケキョウ」というさえずりが有名な野鳥です。恐らく一番身近なスズメの鳴き声の「チュンチュン」、ニワトリの「コケコッコー」と並んで非常に有名な鳴き声ではないでしょうか。この普段から聴きなれている鳴き声の三鳥に対して、日本の三鳴鳥と呼ばれる野鳥がいて、ウグイスに対して、②-1.のオオルリの「ピリーリー、ポィヒーリー」②-2.のコマドリの「ヒンカララ」の鳴き声が日本では鳴禽で、ここでも頑張っています。

③-1.http://www.worldfolksong.com/sp/calendar/japan/ume-uguisu.htmlより引用の「梅に鶯」

画像3

③-2.https://millefeuille.jp/トリ/ウグイスとメジロの色の違いって分かりますか?/より引用の左がウグイス、右がメジロ(体長約12㌢)

画像4

   このように、三鳴鳥にも指名されましたウグイスですが、もし『人間みたいな感覚を持っていましたら』「私が三鳴鳥では一番」と思っているでしょう。なぜなら、この中では一番有名です。そして人間の思い込みとも闘っていると思います。③-1.の写真はたまに梅の木に留まったら、印象的に「梅に鶯」とされ、本当は花の蜜を吸いにくる「梅にメジロ」が正解です。また、人の誤解はあんなに「ホーホケキョ」が有名にも関わらず身を見せないウグイスをよく見るメジロと勘違い。

④-1.https://www.birdfan.net/2018/07/27/64169/より引用のガビチョウ(体長約24㌢)

画像5

④-2.http://bs7.cocolog-nifty.com/canadianrocky/2011/05/post-89a7.htmlより引用のコジュケイ(体長約27㌢)

画像6

   確か山梨県の何処かの地区で、ウグイスオオルリコマドリの三鳴鳥が一度に体験出来る場所があると聞いたことがあります。そんな世間が認める?ライバルより、ウグイスを悩ませているのが、④-1.の外来種ガビチョウです。この鳥は生息場所も藪中で、非常に大きな声で鳴くといいます。それもウグイスの鳴き真似をします。ウグイスより声量が高いので、ウグイスがなやんでします。それに追い討ちをかけるように④-2.のコジュケイは藪中でこれも大きな声で「チョットコイ」

⑤Twitterより引用のホトトギスを育てるウグイス

画像7

   ウグイスの闘いは何もオスだけではありません。オスは沢山のつがい相手を作りますが、子育てはメスの仕事です。メスは産卵し、そして孵化させヒナから幼鳥まで我が子に給餌しながら育てるのです。そのメスに対して、闘いは⑤の写真のホトトギスによる托卵です。初夏の季節にウグイスのさえずりの後、ホトトギスの初音「キョッ、キョッ、キョッ」が聴こえ始めてからホトトギスは托卵をはじめます。何故かもっぱらウグイスを托卵相手に選ぶ、ウグイスに我が子を育てさせます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?