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第1006回 ドスの効いた顔のカケスは

①https://nanadsk.exblog.jp/i31/より引用のカケスの顔

   何回も同じように怖い顔の野鳥を語ってきましたが、鳥に関わらず、哺乳類や爬虫類、魚類に至るまで怖い顔の生き物は必ずしもいます。ただここで語ろうとしているのは、同じ鳥でも大型の種で、1mを超えたハシビロコウやアオサギなんかの怖さとかは圧迫感があり、とても近寄り難いです。しかし、ここで扱う野鳥はカラスよりも身体が小さいのに、その顔付きにはそぐわないような怖い顔つきをしているので、面白おかしく語ろうとしているものです。今回はカケス中心です。

②http://amasyoubin.blog.fc2.com/blog-entry-56.htmlより引用の普段から怖いカケスの顔

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   カケスの漢字表記は「樫鳥」「懸巣」「鵥」で、漢字の印象から言えば、以前は樫の実(ドングリ)が好きな鳥で別名「樫鳥(カシドリ)」と呼ばれていましたが、今やカケスと呼ばれていることから、巣を懸けるようにして作るから「懸巣(カケス)」です。成鳥は額から頭のてっぺんまでが白と黒のまだら模様で喉、腹は白色、目の周りや尾羽は黒く後頭部、背面、胸部等は葡萄褐色。羽の色が美しく特に基部は黒、白、青がだんだら模様を作っています。くちばしは鉛色で先が黒いです。

③https://www.google.co.jp/amp/s/yunochan3.exblog.jp/amp/26471964/より引用のシメの怖い顔

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    この頭のてっぺんまでが白と黒のまだら模様というのが、一般的に凄みを助長し、なおかつ眼の周りが黒いのが、怖さを増すものと思います。③の写真のシメも眼元が黒く、またカケスと同じようにクチバシは鉛色というのも怖い顔の要素ですが、まだまだ怒って怖い顔に見えるのが、シメの顔だと思います。また④のカワラヒワの顔もちょっとシメの怖い顔に似てはいますが、こちらの方は眼元の周りは黒くはなく、何か暗くてすさんでいるのが、カワラヒワの怖い顔だと思います。

④https://note.com/hiho2351/n/n6af5a75fdb88より引用のカワラヒワの怖い顔

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   シメカワラヒワはただの怖い顔と思いますが、カケスの怖い顔には年季が入ったような、頭のてっぺんまでが白と黒のまだら模様と鉛色のクチバシが怖さを増すものと思います。また金色の眼は鋭く光ってみえます。何か三下のヤクザでなく、親分でもなくおじきのような存在で、役者でいえば丹波哲郎の様な雰囲気をもつ、何か睨みを効かしたような存在感のある野鳥だと思っていました。この睨みを効かした強面のカケスは日本だけでなく、アフリカやユーラシア大陸にもいます。

⑤http://maroleopie.blog118.fc2.com/blog-entry-188.htmlより引用のちょっと甘えて恥ずかしげなカケス

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   カケスの英名はジェイと呼ばれています。その名前の由来は鳴き声の「ジェイ」から来ました。ちょうどヒヨドリが「ヒーヨ」と鳴くことからの名前の由来と同じです。カケスはカラスの仲間で強面の顔の通り、時には他の野鳥のヒナを捕食します。しかし、普段は樫の実が好きだからカシドリとも呼ばれました。また冬に備えて晩秋からその樫の実を三千個くらいは貯食みたいです。しかしカケスは顔に似合わず大変な臆病者で、長時間姿を晒すことなく、すぐに逃げ去ってしまいます。

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