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第1282回 快調な海鳥 ⑵

①https://jp.123rf.com/photo_67721600_海鳥のベクトル図と島々-のシルエット.htmlより引用のイラスト

②https://japaneseclass.jp/trends/about/クビワカモメより引用のクビワカモメ(体長約34㌢)

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   日本でも夏鳥のツバメはオスが最初に生まれ故郷の日本に帰ってきて、後を追いかけるようにメスが帰ってくるといいます。クビワカモメのつがいは、冬の間は互いに遠く離れて過ごします。メス はペルー沖のハンボルト海流で、オスは南アフリカ沖のベンゲラ海流で過ごし、再び翌年春には一緒になります。クビワカモメの若鳥の渡りの習性は、どうして両親から(特に非繁殖期にとてもに異なる地域に行く母鳥と父鳥から)継承されるのかという新たな疑問が沸いてくる野鳥の本能です。

③https://ailovei.com/?p=71115&page=2より引用の潜水の王者コウテイペンギン(体長約115〜130㌢)

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   コウテイペンギンはペンギンの中でも最も身体が大きく、海鳥の潜水チャンピオンです。最も深い潜水記録は564m、最長潜水時間は21.8分です。ペンギン類が海鳥の最も熟練したダイバーなのは恐らく驚くことではありませんが、他の海鳥もすごい深さまで潜水することができ、ウミガラス類は時に100m以上、ミズナギドリ類でも70mまで潜ります。淡水のカワウで30m、カイツブリで3mです。圧倒的に海鳥、それもペンギンは凄いです。水圧は水深200mなら20気圧にもなります。

④https://www.google.co.jp/amp/s/amp.natalie.mu/eiga/news/295433より引用の膨張した空気を利用して海面からジャンプするコウテイペンギン

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   ペンギンは水中を猛スピード時速10kmともいわれる速度を可能で巧みに泳ぎながら、アジやイワシなどの魚類を捕食します。ペンギンが海から上陸する時の速さの大部分は、羽毛に蓄えられた気泡の膨張によるものです。ペンギンが海面に浮きあがると水圧が下がり、気泡の膨張は益々大きな浮力を作り出し、ペンギンは海面からコルク栓のように飛び出すことができます。海面に向かって上昇が始まる深度が深いほど、ペンギンが海からジャンプするスピードは速くなります。

⑤https://twilog.org/Ujimichi/month-1811より引用の風力発電用風車との衝突の危険と隣り合わせになるシロカツオドリ(体長約93㌢)

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   シロカツオドリは餌をとる時、風力発電用風車との衝突の危険と隣り合わせです。カツオドリは移動する際は海面上およそ11mの高さを飛びますが、餌を探す時は海に飛び込む前に飛行高度を約26mまで上げます。英国の海域では洋上風力発電用風車の羽の高さが海面から最低でも22mと定められています。ですからカツオドリは移動の時には風車の羽に衝突することはあまりなく安全ですが、風車付近で魚を探す時は死の危険と隣り合わせです。何も海鳥だけの話ではありませんが。

⑥海面を飛翔するウスハジロミズナギドリ(体長約105〜115㌢)

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   ウスハジロミズナギドリは抱卵の役目がない時は南アフリカまで遠征するといいます。その親鳥は雌雄交代抱卵し、約20日間の非番の時は、南太平洋のヘンダーソン島のコロニーから最長4,500㎞離れた南アフリカに向かい、合計15,000㎞の旅に出ます。一般的に海鳥はヒナに給餌をする時よりも抱卵時にコロニーから、離れた所まで行きます。ヒナには頻繁に餌を与えなければならないので、移動の時間が限られているためです。海面近くを旋回し、魚や甲殻類を捕獲し、ヒナに与えます。



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