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第675回 最強のペンギンの羽毛

①https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32282001270より引用のペンギンの羽毛

   人間には、獣のような毛皮や鳥類のような羽毛を持っていませんので、冬になって服装をまとわなければ寒くて、なんらかしの暖を取らないと凍えてしまいます。暖かくするには家の中や車の中ではエアコンやストーブなどの暖房を入れます。また外出する時なでは、寒くならないように冬服などで厚着をしたりしますが、動きにくくまた身体に重みを感じます。しかし、ダウンジャケットを着ると、軽量で暖かく動きやすいです。それは羽毛が入っていて、体温を逃がさないからです。

②https://curama.jp/magazine/843/より引用のダウンジャケットのイラスト

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   以前に冬の必需品である羽毛のダウンジャケットの羽根の種類を語りましたが、もう一度申し上げますが、羽毛を採取する鳥は二種類で、ガチョウ(グース)と家鴨(ダック)の家禽からです。これらで、野生のものが最高級とされています。①最高級アイダーダック・ダウン(ダック)  ②マザーグース・ダウン(グース)  ③グース・ダウン(グース)  ④マザーダック・ダウン(ダック)  ⑤ダック・ダウン(ダック)です。マザーは抱卵をする時に自分の羽毛で抱卵し、シルバーとホワイトの二色です。

③https://羽毛布団のお選び.com/waterbird-for-feather/より引用の最高級羽毛のアイダーダックの巣

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   ③の写真がアイダーダックの羽毛の抱卵時のベッドです。中でもアイルランド産のものが最高級みたいです。他にもハンガリー、カナダ、ポーランド・チェコ、中国なども羽毛の産地として知られています。この羽毛は年間の採取量が極めて少なく、希少価値の高いものです。また羽毛同士が絡み合って細かな空気の層をつくるため保温性、弾力性、通気性に優れ、自然な形でこの野鳥を守り、ヒナが巣立ちした後の巣をもらい受けます。だから人間にとって最高給なのです。

④http://www.kaikyokan.com/170122/より引用のペンギンの羽毛の生え方

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   前置きが長くなりました。しかしこれまでは人間にとっての最適な羽毛です。では南極の冷たい海水に潜っているペンギンはどうなっているのでしょう。④はフンボルトペンギンの黒い羽毛の下に真っ白でふわふわの羽毛です。ペンギンたちは硬い羽毛で外側を覆い、中の綿のような羽毛に空気を蓄えるため寒さから身を守れるのですが、特に寒い日には羽毛を逆立てよりたくさんの空気を羽毛の間にためて、身体が寒い外気にふれなくする膨羽(ぼうう)というふくらスズメ方式です。

⑤https://www.pen-t.com/seikatu/pen-body2.htmより引用の飛べる野鳥とペンギンの羽毛の違い

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   他の鳥とは違って、ペンギンの羽毛は硬い素材でできていて、一本一本が約3〜4㌢と短く、それぞれが小さなフックのような形をしていて、体の表面に密集して隙間なく生えています。硬く密集した羽毛は、強い風にも動きません。また、水中に入ると、羽毛の一本一本がフックのように曲がり体の表面は一枚の布のようになります。そして地上へ出るとき、羽毛は元の形にバネのように戻ります。さらに寒いときは羽毛をねかせ、冷たい空気が入らないようにするので最強の羽毛です。

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