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第1251回 鳥の由来する地名

①https://www.google.co.jp/amp/s/kunitori-jp.net/good-tottori/%3famp=1より引用のイラスト

   日本でも世界でもこの世に存在するあらゆる地域には鳥との関係が現れています。すその中でも野鳥の名前が付いている地方名は非常に多いです。日本で言えば一番有名なのが鳥取県です。あの梨と砂丘で有名な鳥取県は鳥のを取ると表記します。鳥取県は大和朝廷に属し、オオハクチョウを捕獲、献上する『鳥取部(ととりべ)』に由来し、古代人は、オオハクチョウは死者の魂を運ぶ神聖な鳥と考えていました。白鳥を飼育するのが鳥養部。鳥取、鳥養などの地名は日本海沿岸に多いです。

②-1.イカル(体長約23㌢) 

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  ②-2.マガモのつがい(左側がメス、右側がオス体長約59㌢)

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    ⑴  厚沢部町(あっさぶ)  北海道  アイヌ語のハッチャム(ムクドリ)+ベツ(大きな川)
⑵  阿知須町(あじす) 山口県  アジ(トモエガモ)のいる砂地
⑶  斑鳩町(いかるがちょう  奈良県生駒郡  イカルが多く生息していたことから。
鳩を『いかる』とも言った。『いかるのいる処』
カラ(大加羅)のキ(城)を意味するイカルキの転訛。
⑷  鶯沢(うぐいすざわ)  宮城県  
中世からみえ、ウグイスに由来するとされる。
⑸  鶉(うずら)  岐阜県  ウズラが多く生息。
⑹  嘘越(うそごえ)  長崎県佐世保市  ウソ
木々の間を吹き抜ける風の音が鷽の鳴き声に似るからという説も。
⑺  忍(おし)  埼玉県行田市  オシドリ説も
⑻  鴨川  京都府  古代の加茂臣(かものおみ)の一族が来住したことによる。
⑼  鵠沼(くげぬま)  神奈川県  クグヌマの転化。白鳥の来る沼があった。

③-1.アオジ(体長約16㌢)

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③-2.コウノトリ(体長約112㌢)

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   ⑽  黒氏(くろじ)  石川県
『くろうじ』とも言い、『黒地』とも書く。
古く、卜占に用いた志止止(しとと)鳥のアオジクロジの種類から名付けられた。中世、黒地村。
近世、黒氏村。明治22年~黒氏
(11)  鴻巣市(こうのすし)  埼玉県
コウノトリの伝説由来という説も。
(12)  雫石(しずくいし)  岩手県
アイヌ語のシイカプ・ウシ(鷹のいる処)という説も
(13)  神鳥谷(ひととのや→本来はしととのや)  栃木県小山市  シトトはホオジロアオジのこと。
神占から                                                                 (14)  春国岱(しゅんくにたい)
アイヌ語の『スンク・ニッ・タイ』(アカエゾマツ林がある砂丘)
(15)  守門(すもん)  新潟県  
この地方の方言のスモンは巣守(すもり)
鶴(コウノトリ)の巣ごもる霊山
(16)  高崎市  群馬県  井伊直政が築城にあたり、鷹を飛ばして城地を定めたところから、鷹崎となり、後に高崎と改められた。
(17)  千歳市  北海道
アイヌ語で『しこつ(大きな窪地)』と呼ばれていたが、鶴が多かったので『千歳』と改称した。
(18)  銚子  千葉県  古くは鳥嘴とも書いた。
鳥に似た地形からという説も。

④-1.タンチョウ(左側がメス体長約130㌢、右側がオス体長約140㌢)

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④-2.オオタカ(体長約50〜56㌢)

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   (19)  燕市(つばめし)  新潟県  古くは『津波目』
伝説ではツバメが群れたことで見つかった祠に由来。端目(つばめ)の意。
信濃川の端の境界にあるという意味。
(20)  鶴岡市  山形県  古くは大宝寺と呼ばれていた。酒田に海亀が上がるとこれを吉祥として東禅寺城を亀ヶ崎城と改名。
これに対応させて大宝寺を鶴ヶ岡城に改めた。
(21)  鶴来町(つるぎまち)  石川県  古くは剱町と呼ばれる。大火を機に鶴来町に改めた。
(22)  鶴見  神奈川県横浜市、大阪市鶴見区
鶴の飛来地  つら(連)み(接尾語)の転化で、川岸や海岸に沿って、集落の連なった所。
(23)  出羽の国  山形県庄内地方
戦国時代の武将たちは鷹狩を大変好んだ。
月山の麓に鷹匠山があり、大網集落がある。
優秀な鷹や、弓矢に使用する羽根を徳川幕府に献上していた。オオタカは鷹狩に一番多く使われ、最高位に位置づけられていた。
(24)  杜鵑峡(とけんきょう)  長野県
ホトトギスが鳴く渓谷。
(25)  鳥栖市(とすし)  佐賀県
風土記によると、鳥屋が鳥を応神天皇に献上して『鳥屋の郷』、その後『鳥栖の郷』になった。
(26)  栃波(となみ)  富山県
鳥網すなわち栃波の山々を越えて来る鳥を捕らえる人たちが多かったの。初めは局地地名であったのが、広域の呼称たなった。
(27)  鳥羽  三重県  マオリ語の『タウ・バ』(船が停泊する集落)の転訛  つば(端)の転化

⑤-1.カイツブリ(手前がオス、奥側がメス共に体長約26㌢)

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⑤-2.モズ(体長約20㌢)

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   (28)  仁保(にほ)  広島市  「にほどり(鳰鳥)」の棲む琵琶湖に由来  鳰鳥→カイツブリ
(29)  日本国(にほんこく)  山形県と新潟県の境にある山(山は付かない)  この山で捕らえた鷹を将軍に献上したところ、『日本無双の鷹』と称されことから『日本国』と呼ぶようになった。
(30)  羽咋(はくい)  石川県  第十一代垂仁天皇の頃、この地に怪鳥(大毒鳥)が現れ、住民を苦しめた。その怪鳥を退治するため天皇が皇子を派遣、皇子は怪鳥を見事に射落とした。そして、お供の三匹の犬が、その羽を食い破った。
(31)  鳩ヶ谷市(はとがやし)  埼玉県  ハトの木(ブナ科のシリブカガシ)の生えている湿地。
武蔵国足立郡発度(はっと)郷から。
鳩のいる低地
(32)  一青(ひとと)  石川県中能登町  低湿湖沼にシトトが群れていた。シトト→ヒトト 漢字で一青と書いた。(アオジの青から)
一青窈のルーツ(母の姓)(母方の祖母が一青の出身)
しとと(浸処)で、水につかりやすい土地
(33)  鵯越町(ひよどりごえちょう)  兵庫県神戸市
ひょうごえ(標越)であったが、鵯の字を当て変化。
領地の境界に標木を立てていた峠をいう地名
(34)  真鶴(まなづる)  神奈川県
遠望する地形が鶴のように見えることから。
(35)  百舌鳥(もず)  大阪府堺市  モズ
日本書紀によると、仁徳天皇が陵地をこの地に決め、工事を始めたが、鹿が突進し工人を襲おうとして直前で倒れた。不思議に思って調べると、鹿の耳からモズが飛び立った。鹿の耳を喰い裂いて人を救ったこのモズの勇ましさを称え、
この地を『百舌鳥耳原』と呼ぶようになった。
(36)  物集女(もずめ)  京都府
昔は鵙目と書かれていた。
河内国大鳥郡百舌鳥(もず)に住んでいた土師氏の支族がこの地に移り住んだという説も。
(37)  輪島  石川県  
昔、鷲の悪鳥がこの地に住んでいたので『鷲魔』が、輪島になったという説も。
「鷲山」が訛った。すぐ南に「鷹ノ巣山」があり、対比している。

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