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第1493回 鶺鴒(セキレイ)

①http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/musnat/animal/animalwatching-2.htmlより色んな野鳥のシルエット

   この①の野鳥のシルエットの中に、タイトル名の「鶺鴒」という鳥はどれかって尋ねられると、鳥に興味がある人とか、漢字に強い人なら、どの鳥が「鶺鴒」なのかお分かりになると思います、色んな鳥がいて、もっと読み方が難しい鳥もいますが、この「鶺鴒」という漢字表記は総称であります。カラスやハトという具合に「鶺鴒」という名前はハシブトガラスとか、キジバトと同じような扱いの総称です。この「鶺鴒」の読み方は①のイラストの中のセキレイがその答えの野鳥です。

②https://kokugo.jitenon.jp/word/p27822より引用のセキレイの漢字

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   この漢字の「鶺鴒」は野鳥のセキレイですが、本来の意味は「背がきれいな鳥」の意味を持ち、身体の割に長いスラリと伸びた尾羽を表したことだと思います。イシクナギ、イモセドリ、ニワクナギ、ニワクナブリ、ツツ、マナバシラ、イシタタキ、ニワタタキ、イワタタキ、イシクナギ、カワラスズメ、オシエドリ、コイオシエドリ、トツギオシエドリ、ツツナワセドリ(雁を意味することもある)など多くの異名を持ちます。日本のセキレイはセキレイ属に属し、四種のセキレイがいます。

③https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/tenka-yotarou/entry-12623593621.htmlより引用の国生みの神々の絵画

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   セキレイの別名の中に、ツツとか、オシエドリ、コイオシエドリ、ニワタタキなどとちょっと意味深な単語が出てきます。これらは日本書紀に伝わる日本創設の神々イザナギ、イザナミの二柱が、日本を作る命を受けて、この地に降り立ちましたが、この神様は創設の基となる子供の作り方をご存知ではなく、そこに現れたセキレイが尾羽を上下に振る動作を見せて、性交の仕方を知ったという内容の異伝に関する記述があります。この日本を創設した根本はこの小さなセキレイでした。

④-1.https://www.birdfan.net/2008/02/08/2141/より引用のイワミセキレイ(体長約16㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2018/03/23/61100/より引用のキセキレイ(体長約20㌢)

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④-3.https://www.birdfan.net/2020/06/12/78970/より引用のセグロセキレイ(体長約21㌢)

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④-4.https://www.birdfan.net/2013/11/22/25233/より引用のハクセキレイ(体長約21㌢)

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   前々項で、日本には四種のセキレイの生息は、④-1.のイワミセキレイ、-2.のキセキレイ、-3.のセグロセキレイ、-4.のハクセキレイです。イワミセキレイは、近年島根県で発見され、セキレイの尾羽を上下に振る仕草でなく、左右に振るので、当てはまらず、二番目のキセキレイはどの種より清流を好み、冬には温暖地に移動しますから適しておらず、セグロセキレイは古くからの日本だけの固有種。ハクセキレイはもとは大陸からの移住者で東北から進出。本命はセグロセキレイだと…

⑤https://millefeuille.jp/トリ/駐車場を歩いているトリがいたらセキレイかもし/より引用のコンビニ前の駐車場のハクセキレイのつがい(手前がオス、奥側がメス)

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  遥か昔はセグロセキレイが男女二柱の神々の日本創設のお手伝いをしたという日本書紀での神話まで作った神々しい野鳥です。しかし、今現在ではいっぺんし、最近では日本各地の街中で、水辺の鳥であるセキレイ、それもハクセキレイが、進出しています。街中をちょこちょこ歩く野鳥にドバトキジバトがいましたが、今やそのハトより遥かに身体の小さなセキレイが、車が近寄ってきてもなかなか飛び立たない強者の野鳥です。その⑤のハクセキレイがつがいでコンビニ前にいます。

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