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第645回 大声で鳴く野鳥

①https://www.photolibrary.jp/img477/215723_4559658.htmlより引用のイラスト

   私たちが子供の頃はどんな野鳥を家で飼っても自由だし、ましてやニワトリなんかを飼っておられるご近所さんは少なくはなかったです。ましてメス鶏を飼って卵を産まずでもなく、オス鶏を朝早くから「コケコッコー」と当時の目覚まし時計がわりに飼っているようなもので「うちの鶏が一番早く鳴いた」とか自分の飼っている鶏を褒めたり、また鳴かない日が続きと「水炊きにして食べてしまうぞ」とか、当時の手荒い叱咤激励などをして、鳴き声を競いました。

②大声で鳴く野鳥のは一つのガビチョウ(体長約24㌢)

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   そんな時代からニワトリは別ですが「野鳥」と名前のつくものは、外国の野鳥を除いて全ては保護されるようになりました。野鳥も自由に生きていく権利はあるのですから。しかし、私たちの子供だった時代は、どんな野鳥でも飼っていいことになっていましたから、当然今もそうですが、外国の現地から輸入される洋鳥は飼っていいわけです。その中にこの②の写真のガビチョウや③のコジュケイ、④のソウシチョウ、⑤のハクホウチョウがいます。これらは人の勝手な仕業です。

③本当におっきな声で「ちょっとこい」と呼ぶコジュケイ(体長約27㌢)

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   この紹介しました四種の野鳥に関しましては、人間の勝手な趣味のために、自然界の生息地より捕らえられて、未開の地である日本各地に連れてこられたのです。ガビチョウソウシチョウハクホウチョウは鳴き声や物真似が上手であると、またコジュケイに関しては、ウズラと同じく狩猟目的です。日本の様々な気候の違う土地柄にこれらの洋鳥は、鳴き声や物真似をしてために狭いカゴの中に入れられ、また、コジュケイウズラは野に放たれ、狩猟犬に追われる運命に…

④小さな身体でよく鳴くソウシチョウ(体長約15㌢)

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   私は②の写真のガビチョウの鳴き声は聞いたことはありません。しかし、③の写真のコジュケイの鳴き声、④のソウシチョウの鳴き声、⑤の写真のハクホウチョウの鳴き声と物真似は良く耳にしました。コジュケイに関しては、現在の住まいであるマンションの裏の竹やぶや植え込みにやってくるので、今でもあの有名なききなしの「チョットコイ、チョットコイ」は夏場毎日ベランダ越しから聴こえてきます。またガビチョウ以外は、昔に父親が飼っていたのでわかります。

⑤この野鳥は親分肌で大声で鳴くハクオウチョウ(体長約30㌢)

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   その昔に野鳥を許可なくして自由に飼える時代にガビチョウハクホウチョウはそのさえずりと物真似が評判で、愛好家に飼われて広まっていきました。どこの時代でもいるように本当の愛好家は大事に飼いますが、なわか愛好家はその鳴き声がうるさいと敬遠して、野に放ちました。同じようにソウシチョウも雌雄ともに大きな声でさえずり、またコジュケイは大きな声で鳴くので、狩の面白味がないと…野に放たれたこの野鳥たちも生きていく権利はあるのです。

⑥https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/102500614/?ST=m_newsより引用の名前は涼しげなスズドリ(体長約35㌢)

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    それらが狭い国に住んでいる日本の事情ですが、そんな近所迷惑なレベルの鳴き声ではない野鳥がやはり海外にはいるのです。先程語りました四種も外国の野鳥ですが、この⑥の写真のスズドリはアマゾンに生息し、その名前の通りの鈴の音ならまだしも、その鳴き声は最高で125デシベル。これは「痛みを感じ始める」音量といわれ、削岩機の音や八車線の幹線道路の騒音を上回ります。そのさえずりの音量の大きさに、求愛される側のメスも驚いて逃げ出す始末といいます。

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