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第1902回 尾っぽが短い鳥もいる

①http://blog.livedoor.jp/pumpkin1205/archives/50770007.htmlより引用の長短な鉛筆のイラスト

   前回には、日本をはじめと致しまして、内外の尾羽、もしくは繁殖期の飾り羽の長い野鳥をご紹介いたしました。日本では、一番体長の小さなエナガを筆頭に、ちょこまか歩き回るハクセキレイ、その名の通りのオナガ、そしてカササギキジヤマドリの五種はありのままの尾羽が長く、夏鳥のサンコウチョウだけは、繁殖期に長くなる飾り羽でした。エナガとかオナガなど尾羽が長い鳥は「ナガ」が付く名前もありますが、不思議なことか、尾羽が短い鳥もいる筈ですのに「短い」という意味の名前が付いた鳥がいません。しかしながら、尾羽が短い鳥もいますから調べてみました。

②-1.Xより引用のカモのタケノコ

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②-2.http://www.birdfan.net/2020/07/10/79401/より引用のオスのオナガガモ(体長約75㌢)

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   ②-1.の写真は水上に沢山のタケノコが生えているようにご覧になられた方も多いと思われますが、実はこれはタケノコが生えているのではなくカモが水中の草を捕食する時に、お尻だけを浮かして、頭と身体を水中に潜水させている写真なのです。②-2.の写真はオスのオナガガモです。カモなどの水鳥や海鳥は水上を泳いたり、潜水したりしなくてはなりませんから、長い尾羽は邪魔になります。このオナガガモの尾羽は長いと言っても約10㌢しかありません。②-1.の写真はそんなカモたちの食事風景で、短い尾羽だと判る光景です。

③https://www.google.co.jp/amp/s/kitamoto72.exblog.jp/amp/27966025/より引用の非繁殖期のオスのサンコウチョウ(体長約17㌢)

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   上記の③の写真をご覧になられて、なんか変だと感じられた方もいらっしゃると思います。前回では尾羽の長いオスのサンコウチョウとして登場していましたのに、何故今度は尾羽が短い鳥の項に現れているんだろうなんて…これは前回でも紹介致しましたが、尾羽の長いにはふた通りありまして、エナガオナガキジなどは普段から尾羽が短いのですが、サンコウチョウは繁殖期に尾羽が長くなる飾り羽の長さです。ですから、夏鳥のサンコウチョウは繁殖が終わり、子育てが済んで、越冬の渡りをする時に自分で羽を抜くのです。

④-1.http://www.birdfan.net/2019/07/12/72169/より引用のスズメ(体長約15㌢)

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④-2.http://www.birdfan.net/2020/01/17/76390/より引用のメジロ(体長約12㌢)

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④-3.http://www.birdfan.net/pg/kind/ord17/fam1711/spe171110/より引用のジョウビタキ(体長約15㌢)

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④-4.https://blog.goo.ne.jp/siawase12345/e/5cd9607324abd211b0fc4fdd787fdf3aより引用のシメ(体長約19㌢)

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    ④-1.は本当に感心するほど民家に身近なスズメです。そのスズメといえば、野鳥の基準値の鳥として知られています。野鳥図鑑なんかは、体長約15㌢を基準として、スズメより大きいか小さいか判断するのです。④-2.はこれも春の鳥として有名な甘いもの好きのメジロです。体長約12㌢ですので、スズメより小さな鳥となります。また④-3.の冬鳥のジョウビタキは、体長約15㌢ですので、すと同格です。④-4.は怖い顔で有名なシメです。体長は約19㌢もあり、スズメよりかなり大きな鳥というあになります。各々の写真をご覧になられても、写真の写し方かも知れませんが、上記四種に限っても、短いのかそうでないかは解りません。

⑤-1.http://www.birdfan.net/2019/09/13/73361/より引用のヤブサメ(体長約10㌢)

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⑤-2.http://www.birdfan.net/2015/01/16/32315/より引用のゴジュウカラ(体長約13㌢)

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⑤-3.http://www.birdfan.net/2020/02/21/77377/より引用のキバシリ(体長約14㌢)

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   ④の項の写真の撮り方からか、尾羽が短く見える鳥は、④-4.のシメだけはやはり尾羽が短いとするネット記事は多かったです。しかしその長さが何㌢あるかは記述はなかったです。⑤の項では本当に尾羽が短い鳥を検索致しましたら、やっぱり色んな鳥が引っかかりました。⑤-1.はウグイスの仲間の夏鳥のヤブサメです。体長も小さく10㌢しかありません。尾羽もかなり短いと思いますが、やはり長さは表してはいません。ヤブサメよりかは大きいの⑤-2.のカラの仲間のゴジュウカラです。木の幹を逆さまに歩けることで有名で、体長も13㌢しかありませんし、尾羽もかなり短いです。そんなゴジュウカラに似た鳥は、⑤-3のキバシリです。やはり木の幹を垂直に歩き回りますが、ゴジュウカラのように逆さは無理です。また、キツツキに近いのか、写真のように尾羽で身体を支えます。そのためかどうしても尾羽は長くなります。

⑥-1.http://www.birdfan.net/2021/10/08/83424/より引用のカワセミ(体長約17㌢)

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⑥-2.http://www.birdfan.net/2015/10/30/38166/より引用のヤイロチョウ(体長約18㌢)

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⑥-3.https://er-animal.jp/pepy/25206より引用のウズラ(体長約20㌢)

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   ⑤の項の三種はなるほど、尾羽が短い鳥ばかりでしたが、この⑥の項では、これでもかというくらいに尾羽が短い鳥たちばかりです。その中で一番尾羽が短いことが強調されているのが、⑥-1.のカワセミです。カワセミの最大の特徴は身体の大きさに似合わない長いクチバシです。その長さと反比例するかのように尾羽は短いです。そのカワセミと身体の構造色で綺麗さを争う⑥-2.の夏鳥のヤイロチョウは顔の大きさに反比例する尾羽の短さです。最後に登場する⑥-3.のウズラに勝る鳥はいないのかも知れません。クチバシも顔も小さければ、尾羽も小さいという、三拍子揃っています。

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