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第1175回 日本固有種の鳥

①https://www.google.co.jp/amp/s/chicodeza.com/freeitems/toki-illust.html%3famp=1より引用の『ニッポニアニッポン』のトキのイラスト

   ①のタイトルイラストは『ニッポニアニッポン』の誉高い絶滅危惧種のトキです。因みに日本がトキに与えた漢字表記は「朱鷺」「鴇」「桃花鳥」と三つももらい、よく使用するのは朱鷺です。姿は鷺に似ており、顔の部分が朱色なのでぴったりはまります。「日本を象徴する鳥」等と呼ばれることもあり、新潟県の県の鳥、同県佐渡市と石川県輪島市の市鳥です。日本では2003年に最後の日本生まれのトキが死亡し、中国生まれのトキのみになりました。しかし日本固有種でありません。

②国鳥のキジのつがい(左がメス体長約60㌢、右がオス体長約80㌢)

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   それでは、日本固有種とはどの種がそれに当たるのかと言うと十二種がいま制定されています。それは②の写真のキジをはじめ、ヤマドリヤンバルクイナアマミヤマシギアオゲラノグチゲラ、④の写真のセグロセキレイ、③の写真のアカヒゲアカコッコメグロカヤクグリルリカケスです。キジは日本産の個体群のみで独立種とする説と、ユーラシア大陸に分布するコウライキジの亜種とする説があり、コウライキジの亜種とされた場合には日本固有種ではなくなります。

③https://www.google.co.jp/amp/s/berumoku.exblog.jp/amp/25208033/より引用のアカヒゲの雌雄(左がオス、右がメス共に体長約14㌢)

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   ③の写真のアカヒゲコマドリと近縁で、種小名komadoriは、本種とコマドリを取り違えて記載されました。和名は「赤い毛」が取り違えられたことが由来とされています。その鳥間違いの学者はあの有名なシーボルトです。日本固有種十二種のうちキジヤマドリアオゲラセグロセキレイカヤクグリの五種以外は離島に棲んでいて、本州には生息いたしません。世界的に見ても固有種が多いところは、オーストラリア、ニュージーランドなど諸島に生息する野鳥が多いです。

④https://note.com/hiho2351/n/n405ad610cd7aより引用のセグロセキレイのつがい(手前メス、奥オス共に体長約21㌢)

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   私は日本固有種十二種の内の本州に生息する野鳥五種のうち最も日本の野鳥らしいのは、セグロセキレイだと思っています。セグロセキレイは『日本書記』によりますと、日本を創設したイザナギ、イザナミ二柱の神に、子供の作り方を授けて、それに従った二柱の神が日本創設を成し遂げたと言うものです。国鳥のキジは朝鮮半島から来たかもしれないですし、ヤマドリキジの仲間です。同じ本州に生息するアオゲラカヤクグリも地域が特定であり、身近に感じられないのです。

⑤https://midorinotori.com/?p=11949より引用のモズのつがい(上がオス、下がメス共に体長約20㌢)

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   ①のトキのように『ニッポニアニッポン』と付いているにも関わらず、日本固有種ではない種かいます。私の思い込みかもしれませんが、例えば、⑤のモズは日本の地名にもなり、堺市の百舌鳥古市古墳群は世界遺産にも登録された日本の宝だと思いますが、モズは違います。その他にはおみくじを引くヤマガラ、千円紙幣や折鶴、昔話にもなったタンチョウ、比類稀なる美しい水鳥で夫婦の鑑のオシドリ、意外や意外に他に無いピンク色の身体のオオマシコは固有種であって欲しいです。

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