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第1400回 世界の鳥の変わった巣

①-1.https://www.picuki.com/tag/鳥たちの家より引用

①-2.https://illustrain.com/?p=29887より引用のイメージする鳥の巣イラスト

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   鳥の巣は普通にイラストで描かれるのは、たいていが①-2.のようなイラストの巣がイメージとしてあると思います。しかし、私たち日本人が実際に眼にすることが多い鳥の巣は、春先になったら生まれ故郷の日本に帰ってくるツバメの巣だと思います。このツバメの巣は日本人には当たり前かもしれませんが、外国の人にとっては大変珍しい野鳥の巣かもしれません。春から夏にかけて繁殖するツバメは、越冬地では繁殖いたしませんので、その地域の人には民家の軒先の巣は珍しいです。

②http://blog.livedoor.jp/lucanus/archives/52023510.htmlより引用のキムネコウヨウジャク(体長約15㌢)の巣

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   ②の写真のキムネコウヨウジャクの巣はヤシの葉を裂き、体が重いサルなどの外敵が近づけない細い枝先にまきつけて写真の形の巣をつくります。巣はしっかり枝先に巻き付けられます。産座にはやわらかい穂を敷きます。最初につくる輪の部分が壁になり、風で巣がゆれても卵は落ちません。個体によっては、巣の中に土や小石を詰め、天然の制震機能をつくるものもいます。細い枝先には下向きの入り口からは敵も入れません。この形は子供の安全を追求して出来た形だったのです。

③https://tokyo.birdlife.org/archives/world/13655より引用のアンナハチドリ(体長約10㌢)の巣

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   日本でもエナガが蜘蛛や蛾の繭の糸と苔を使って頑丈で保温性に富んだ巣を作ることで知られていますが、③の写真のアンナハチドリはやはり?小さな体の持つ主です。その巣は主に植物の繊維、ふわふわした羽毛、動物の毛を使い、これを蜘蛛の糸でつなぎ合わせて、木や藪の中に小さくて豪華な巣を作ります。巣の高さは3㌢ほどしかない小さなものでありますが、一週間で完成させます。巣の外側はカモフラージュのために植物の残骸や苔の仲間やモウセンゴケ等で飾り、優しいです。

④https://www.google.co.jp/amp/s/reddaruma.exblog.jp/amp/3759131/より引用のシロアジサシ(体長約28㌢)の巣

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   ④の写真のシロアジサシはカモメの仲間で、良く生息分布が重なるクロアジサシと一緒のことがあります。非繁殖期は、外洋上で生活するものが多いといいます。繁殖期は集団でコロニーを形成し、岩棚等の地上に産卵することもありますが、海岸近くの木の横枝に産卵することが多いです。繁殖地では、よく樹上にとまっている姿が観察され、巣は作らずに、樹木の棚状の部分や枝さに卵を一つだけ産んで抱卵します。この習性は多種の巣への寄生行為から進化したものかと思います。

⑤-1.https://torinozukan.net/sp/syumokudori.phpより引用のシュモクドリ(体長約58㌢)

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⑤-2.http://tanzaniashizen.blog10.fc2.com/blog-entry-398.htmlより引用のシュモクドリの巣

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   ⑤-1.の写真のシュモクドリは繁殖をするかしないかにかかわらず、毎年数カ月かけて⑤-2.の写真のように、三個から五個のとてつもなく巨大な巣を作ります。樹木の樹上や木がない場合は地表に木の枝などを泥で固めて布や骨などで装飾したドーム状の大型の巣を雌雄共同で作ります。巣を通常二、三の巣を作り、巣の大きさは高さと幅が2m、重さは50kgにもなります。その内の一つを繁殖やねぐらに使用します。また、一度使った巣は数年間使用するという経済的な使い方です。

⑥http://karapaia.com/archives/52111662.htmlより引用のサバクシマセゲラ(体長約20〜25㌢)の巣

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   ⑥の写真はサバクシマセゲラというキツツキの仲間の野鳥がサボテンに巣を作っているのです。営巣には計画性が必要です。繁殖期よりも数か月前に水分たっぷりのサボテンに穴をあけ、そこを使う前に乾燥するのを待たねばならないからです。この砂漠地帯のサボテンに作られた空洞は卵にとって安全かつ涼しい場所なのです。このキツツキは残酷な一面もあり、鳩の雛に鋭いクチバシを頭に何度も何度も突き刺して、雛の頭に穴を開け、脳みそを食べます。そんな一面もあるのです。

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