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第504回 振り向けばカワセミ(12回目)

①後姿も素敵なカワセミ(体長約17㌢)

   私のハンドルネームにもなっているカワセミ。古名でいうと「ソニドリ(翠鳥又は鴗)」そして宝石の名付けともなった『翡翠(ヒスイ)』≒青い宝石美しさを表す漢字表記は翡翠、翡翆。またオシドリと同じく、翡翆の翡はオスを表し、翆はメスを表します。またカワセミの行動からくる漢字表記は川蝉、翡翠、魚狗、水狗、魚虎、魚師、鴗。

②正面からのカワセミ

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   カワセミブッポウソウの仲間で、カワセミが「清流の宝石」に対して、ブッポウソウは「森の宝石」①はカワセミの背中の部分を表していますが、中央の部分がヒスイのように青く、宝石のヒスイはこのカワセミの羽色に由来して名付けられました。また「翡」は赤い羽、「翠」は青い羽を指しています。カワセミは奥深いです。

③-1.ホバリングして水中の獲物を狙うカワセミ

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③-2.狙いを定めていざカワセミがダイブへ

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③-3さぁ獲物を狩った後のカワセミ

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   ②はカワセミの正面で、この③-1〜3のカワセミがダイブするまでのフォルムがコンピュータ解析され、500系新幹線のノースデザインのモデルとなったみたいです。カワセミの青色は色素によるものではなく、羽毛にある微細構造により光の加減で青く見えます。これを構造色といい、シャボン玉がさまざまな色に見えるのと同じ原理です。

④雌雄の区別がわかりやすいカワセミのつがい(左が♂右が♀)

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   また素晴らしいことにカワセミは雌雄同色の美しさです。同じ仲間のブッポウソウにしろ、雌雄同色の野鳥の区別は大変難しく、大概がオスの方が少しだけ身体が大きいとか、体色が濃いなどの微妙な差があるだけですが、このカワセミの雌雄の区別はオスの方が体色が濃いということもありますが、メスのクチバシが口紅のように赤です。

⑤子沢山のカワセミ

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   ①〜④を見ていると、カワセミは宝石のように美しく、またそのダイビングフォルムが素晴らしい体型だけかと思われがちですが、いくつかのオス同士の縄張り争いからメスに求愛給餌して、泥まみれの営巣、子沢山の雛たちの糞にまみれ、育メンも見せるカワセミを見ていると、何か現実に帰る自分を思い出します。偉いなぁカワセミは。

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