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第1263回 つがいでさえずる野鳥

①https://www.irasutoya.com/2017/12/blog-post_889.html?m=1より引用のイラスト

   オスがさえずり、繁殖期にメスにアピールしてつがいになり、子育てしている最中にメスは天敵に襲われることがあるので、さえずらないのが当たり前と言われていますが、その数多くの鳥の種にはメスもオス共々にさえずる鳥はいます。またここには紹介していませんが、雌雄逆転の一妻多夫のタマシギはメスが産卵する他は縄張りも子育ても全てオスが担い、繁殖期への求愛のさえずりをメスがします。オスはさえずらない種もいます。しかし雌雄さえずる種は多いので紹介します。

 ②-1.http://soyokaze-jp.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-8722.htmlより引用の雌雄とも綺麗なつがいのソウシチョウ(左がオス、右がメス共に体長約15㌢)

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②-2.http://m-yanagihara.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-2283cf.htmlより引用のコジュケイのつがい(手前がオス、奥がメス共に体長約27㌢)

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   雌雄ともにさえずる野鳥として有名なのは②-1.の写真のソウシチョウです。「日本の侵略的外来種ワースト百」の選定種の一種としても有名です。しかし、その漢字表記は『相思鳥』で相思う鳥といい、つがいを離れ離れにするとさえずりあいます。また同じ外来種のコジュケイも雌雄さえずります。「チョットコイ」のききなしでも有名です。ソウシチョウと同じく、藪中など薄暗い場所に生息し、地上性の強い野鳥です。またキジ同様に飛ぶことが苦手でやはり双方思いやりです。

③-1.https://www.irasutoya.com/2017/12/blog-post_889.html?m=1雌雄とも綺麗で共にさえずるヤイロチョウ(左がメス、右がオス共に体長約18㌢)

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③-2.https://note.com/hiho2351/n/n5e9fa9e525ebより引用の日本三鳴鳥のつがいのコマドリ(左がメス、右がオス共に体長約14㌢)

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   この③-1.の写真のヤイロチョウも③-2.の写真のコマドリも空気の澄んだ環境豊かなところに生息しています。この二種も雌雄同色の綺麗な野鳥です。ヤイロチョウの雌雄の違いは胸の色が明るいクリーム色で全体的に綺麗なのがオスで、コマドリは写真のように全体的に身体の色が明るく濃いのがオスです。薄暗い環境を好むヤイロチョウはお互いの事がわかるように身体を光り輝かせ、またコマドリはメス同士で縄張り争い、二種の共通点は薄暗い環境を好むためメスもさえずります。

③-1.https://www.google.co.jp/amp/s/kurokawaseiryu.exblog.jp/amp/27422108/より引用のカワガラスのつがい(奥がオス、手前がメス共に体長約22㌢)

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③-2.https://www.google.co.jp/amp/s/shimesan.com/2018/05/03/20180503p/amp/より引用のイカルのつがい(左がオス、右がメス共に体長約23㌢)

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   この③-1.の写真はカワガラスで、③-2.の写真はイカルです。カワガラスミソサザイに近い種と言われ、やはりミソサザイ同様に雌雄がさえずります。またイカルは同じくアトリの仲間のウソと同様に雌雄共にさえずます。カワガラスは普段は単独で行動するか、もしくはつがいで行動し群れを形成することはありません。つがい形成期には、一夫二妻行動。それに対してイカルは繁殖期はつがいで生活しますが、数つがいが隣接してコロニー状に営巣することが多い団体性の鳥です。

④-1.https://note.com/hiho2351/n/n3d1f6297ce5aより引用のアオバズクのつがい(左がオス、右がメス共に体長約29㌢) 

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④-2.https://note.com/hiho2351/n/n1a8153667c39より引用のイワヒバリのつがい(左がメス、右がオス共に体長約18㌢)

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   私は④-1.の写真の猛禽類アオバズクはさえずらないと思っていましたが「ホー、ホー」がさえずりで、フクロウとも同じく雌雄共にさえずるみたいです。フクロウの仲間はみんな雌雄同色。猛禽類ならメスの方が大きいのですが、同じ大きさでお腹の縞模様の濃いのがオスのようです。イワヒバリは高山の野鳥で、やはり雌雄同色で雌雄ともにさえずります。面白いことには繁殖期には乱婚で、複数のつがいが雌雄ともに交わります。求愛ディスプレイはメスからオスに仕掛けます。

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/itohnori2.exblog.jp/amp/23138544/より引用のオオルリのつがい(左がメス、右がオス共に体長約16㌢)

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⑤-2.http://blg.okinawabbtv.com/blog/4533.htmlより引用のオスの繁殖期の長すぎる飾り尾羽のサンコウチョウのつがい(左がメス体長約17㌢、右がオス体長約45㌢)

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⑤-3.https://note.com/hiho2351/n/n41aa0b5a5bb6より引用のイソヒヨドリのつがい(左がオス、右がメス共に体長約25㌢)

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   雌雄ともにさえずる野鳥は雌雄同色の野鳥が多いと思っていましたが、コマドリと並んで日本の三鳴鳥である夏鳥の⑤-1.の写真のオオルリコルリや、⑤-2.の写真のサンコウチョウに、留鳥である⑤-3.の写真のイソヒヨドリは雌雄の体色が違います。オスが派手な色合いで、メスは地味な色合いです。この種達は派手な出で立ちとサンコウチョウなら繁殖期のオスの長すぎる飾り羽の尾羽。つがいの絆を強めるオオルリイソヒヨドリは繁殖期の有無に関わらず、天気によりさえずります。

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