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第1796回 日本の黒い鳥

①https://jp.123rf.com/photo_32058977_広げた翼で分離された黒い鳥.htmlより引用のイラストの黒い鳥

   日本の伝統の美しさが純白の「白」ならば、その「白」を引き締めているのが、モノトーンの色彩色の「黒」ということになります。「白」の体色の野鳥はタンチョウをはじめとする、日本の象徴のツル、あの白鷺城と異名がある姫路城の美しい「白」の見本たる「シラサギ」。バレエで「白」の代表格で有名なチャイコフスキーの「白鳥の湖」のハクチョウ、冬になると高山の雪景色に溶け込むように、羽の鮮やか「白」に換羽のライチョウ。では日本の「黒」の羽を持つ野鳥とは…

②-1.http://ikimono8000.blog36.fc2.com/blog-entry-1510.html?spより引用のこれは珍しいハシブトガラス(手前体長約56㌢)とハシボソガラス(奥側体長約50㌢)が一緒

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②-2.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/miyamagarasu-kokumarugarasu-chigai-miwakekata/より引用の左端が暗色型、真ん中が淡色型の二種のコクマルガラス(体長約33㌢)と右端がミヤマガラス(体長約47㌢)

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②-3.https://blog.goo.ne.jp/dwarfgarden/e/9f0524ff37d68d2d27e98c6aedd38bcdより引用のワタリガラス(体長約56〜78㌢)

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   世界的に見て「黒」い鳥の代表的な鳥となれば、「カラス」ということになります。日本には②-1.のハシブトガラスハシボソガラスが留鳥として生息しています。私たちが一番身近に目にする「黒」の鳥となります。カラスの漢字表記のひとつに『烏』があります。鳥という漢字より鳥の頭の部分が一本足りないのは、身体の色も黒、目も黒いのでどこが目か解らないと言う意味です。仲間に渡り鳥の②-2.のミヤマガラスコクマルガラス、②-3.のワタリガラスが「黒」のカラスです。

③-1.http://blog.zige.jp/sp/toritori-days/kiji/933786.htmlより引用のウミウ(体長約84㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2009/03/06/3609/より引用のヒメウ(体長約73㌢)

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③-3.http://blog.zige.jp/sp/toritori-days/kiji/933786.htmlより引用のカワウ(体長約81㌢)

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   面白いことにカラスの漢字表記のひとつに「烏」を用いますが、もうひとつの水鳥のウも「烏」の漢字表記があります。やはり、カラスと同じ理由で全身が黒くて、目がどこにあるのか判らないために同じくこの漢字を当てはめたようです。ウの仲間は三種いまして、③-1.の長良川の鵜飼に使われているウミウ、またそのウミウよりひとまわりくらい小さな同じく海を中心に生息する③-2.のヒメウ、この二種とは違い、河川や湖沼といった淡水域に生息する、一番身近なカワウがいます。

④-1.https://www.birdfan.net/2010/03/05/5065/より引用のオオバン(体長約39㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2020/03/06/77725/より引用のクロサギ(体長約62㌢)

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④-3.https://www.pmnh.org/wpa/birds/files/1102kurogamo26.htmlより引用のつがいのクロガモ(左がオス体長約51㌢、右がメス体長約43㌢)

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④-4.https://nine-swans.com/nikki-2016/nikki-1603.htmlより引用のつがいのビロードキンクロ(左がオス体長約58㌢、右がメス体長約50㌢)

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④-5.https://zukan.com/jbirds/internal19181より引用のコクチョウ(体長約110〜140㌢)

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   ②と③のカラスの仲間とウの仲間は漢字表記の「烏」で繋がった「黒」の仲間かも知れません。昔の人は詳しい書物や今のように双眼鏡やカメラなどなかった時代ですので、いま自分がいる位置から、カラスかウか判らない時には、やはり黒くて目がどこにあるのか判らない鳥を「烏(カラスやウ」というふうにしたのだと思います。しかし、その後、カラスやウの他にも黒い鳥がいることがわかってきましたので、その後は一つ一つに丁寧に「黒」の鳥の名前が付き、それを紹介します。

⑤-1.https://ebird.org/species/jawpig1?siteLanguage=jaより引用のカラスバト(体長38〜42㌢)

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⑤-2.https://www.birdfan.net/2018/05/11/62268/より引用のクロツグミ(体長約22㌢)

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   「黒」の鳥はやはり水鳥の仲間が多いようです。④-1.は弁足でお馴染みのオオバン、④-2.は住まう海辺により「白」型もいますクロサギ、④-3はウミガモのクロガモと④-4.も同じくウミガモのビロードキンクロ、また④-5.はこれも「白」のハクチョウの仲間のコクチョウなどウをはじめとして、水鳥です。これ以外では、これもカラス繋がりの「黒」か⑤-1.カラスバトがいます。よく似たもので構造色です。カラスは黒いとか、大きいかの形容とされます。夏鳥の⑤-2.クロツグミもいます。

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