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第1272回 改めて有名なききなし ⑴

①https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/toritori5963/entry-12564505497.htmlより引用のイラスト

②http://www.wbsj-okhotsk.org/zukan/ikaru.htmlより引用のさえずるイカル(体長約23㌢)

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   ②の写真はイカルです。「イカルコキー」が一番有名で、昔の人はこのように聞いてイカルの名をつけたといいます。また「お菊、二十四(にじゅうし)」もその次くらいに有名です。面白いききなしはイカルが天気予報を占うかのような「あかべこきー」とさえずると天気がよく「みのかさきー」と鳴くと雨になるというききなしもあります。サンコウチョウのききなしと同じく「月日星(ツキヒホシ)」ともさえずります。「好イ事聞イタ」や「爺(じい)茸(たけ)食(く)えい」と多彩な数です。

③https://haretoki.net/uguisu01/より引用のさえずるウグイス(写真はオス体長約16㌢)

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   ③の写真のウグイスの有名なききなしと言われると、あの日本三鳴鳥にもなったさえずりの「法、法華経(ホー、ホケキョ)」があまりにも有名すぎてこのさえずりがそのままききなしとしか思えません。昔のききなしとして「ウー・ウグイス」これが鳥名となったとの説もあるくらいです。同じ仲間のセンダイムシクイのききなしに似た「千代千代千代」とか、サンコウチョウイカルのききなしの「月日星(つきひほし)」や江戸時代に言われ始めた表現の「ゴキフショー」などがあります。

④http://www.kowa-prominar.ne.jp/telephoto/calendar/report/article201105.htmより引用のさえずるオオヨシキリ(体長約18㌢)

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   ④の写真のオオヨシキリウグイスの仲間で、大きな声で「ギョギョシ、ギョギョシ」「ギョッ、ギョッ、ギョッ」とかさえずる野鳥です。そのききなしはさえずりから「行々子(ぎょうぎょうし)」となり、長い台詞のように「常光寺(ジョウコウジ)、常光寺、ケェケェシ、ケェケェシ、草履こ片ひた(ゾウリコカタヒタ、なんじした」「長光寺・長光寺・草履片ばら、あっち行っても無え・こっち行っても無え」と時代劇のファンなのかと思うと、「ケケシ、ケケシ、親の乳チュウチュウ」。

⑤http://szi.blog83.fc2.com/blog-entry-334.html?spより引用のさえずるカッコウ(体長約35㌢)

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   ⑤の写真のカッコウは、これほど万国で親しまれている野鳥はいないのではないかと思うほど、ききなしも「かっこう」(日本語)「cuckoo(クックー)」(英語)「coucou(クク)」(仏語)「Kuckuck(クックック)」(独語)「kukushka(ククシュカ)」(露語)「kakuk(カクク)」(ハンガリー語)「cuculo(ククロ)」(イタリア語)「kaki(カキ)」(フィンランド語)「cuchillo(クチリョ)」(スペイン語) でもメスは「ポッ・ピッピッピッピー」と鳴くだけ。

⑥http://imaizumidai.org/4-2-2album2606tori.htmlより引用のさえずるキジ(写真はオス体長約80㌢)

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   ⑥の写真は昔話の桃太郎に登場する、我が国の国鳥でもあるキジです。「ケン、ケン」「ケン、ケーン」はオスのキジの鳴き声ですが、「コー、コー」はメスのキジの鳴き声です。平安初期には「ほろろ」(古今和歌集)、平安後期の歌は「ほろほろ」に変化『続詞花和歌集』巻一九、源義光。鎌倉中期の辞書『名語記』では「けいけいほろろ」
室町末期の『日葡辞書』で「ケイケイ」。江戸中期の浄瑠璃『壇浦兜軍記』では、現在の「けんけんほろろ」になり、ほろろは、キジの羽音です。

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